働きもせずにしょぼい博打に明け暮れ、負けを重ねるドン底の生活を送っていたカイジは、バイトの元同僚である古畑の借金の連帯保証人として借金地獄に巻き込まれた。
闇金回収の遠藤という男の勧めで借金をチャラにするどころか一攫千金のチャンスがある希望の船「エスポワール」に乗ることとなり、集められた債務者たちとのゲームが始まる。
ゲームの内容は手持ちのカードでじゃんけんをしながら勝敗に応じて星を奪い合い、負ければ悲惨な末路が待つ「限定ジャンケン」。
騙し騙され、また自分の利益の為に平気で仲間を裏切る戦いに嫌気が差したカイジは、得た金で別室で出会った何の資産もない石田という男を救済して船から生還を果たし、運営に一矢報いる。
しかし借金を完済することはできず、元の日常に戻った後は再び借金漬けの生活。
そんなある日、遠藤が再び姿を現し勝てば2000万円もの大金を得られる新たなギャンブルの話を持ってきた。
バイト先の佐原や再会を果たした石田も参加するゲームの内容は一体…?
6巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
第1陣の12人が決まる
集められたプレーヤー達は60人。
何の説明もないまま、5回に分けることが伝えられ、最初に先陣を切る12人が募られる。
〈第1陣は12人のみ [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
当然のように全員様子見から入るが、しばらくすると先に行った方が有利な可能性があると判断する者が手を挙げ始める。
カイジ、石田、佐原の3人も第1陣に名乗りを上げ、12人が揃った。
〈カイジは第1陣に [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
鉄骨渡りの人間競馬「Brave men road」
12人は棺に入れられた状態で場所を移動し、エレベーターで高層へと上がっていく。
会場にたどり着き、扉が開かれると目の前には向こう側へとかかる3本の鉄骨と、下からその様子に歓声を上げるゲストたちがいた。
〈Brave men road [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
ゲームは「Brave men road(ブレイブメンロード)」。
鉄骨を誰が一番最初に渡り切るかという人間競馬だった。
もし落ちれば骨折は免れず、当たりどころが悪ければ死んでもおかしくない高さ。
面食らい動けないプレーヤーに罵声が飛び、決心を固めた1人が渡りだす。
しかしバランスを崩してあえなく落下、足を折って悶え苦しむ様子を見てプレーヤー達は再びしり込みするのだった。
〈最初の1人が落下 [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
勝つためには前を突き落とすしかない
しかしカイジや他数人は「落ちても死なない」と受け止め、次々と鉄骨に挑む者が出始める。
〈続々とスタート [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
先に割り込まれたカイジは2番手として進むこととなり、前のプレーヤーが落ちない限り逆転することは不可能な状況。
その他のプレーヤーも鉄骨に挑む者が出始める中、観客からは「押せっ…」というコールが飛ぶようになる。
前にいる者を自らの手で突き落とすことによって、初めて勝利への道が開かれる―。
先頭は逃げ切れば勝利、そして最後尾は前にいる者を全て突き落とせば勝利という残酷なゲームだった。
〈勝つためには前を突き落とせ [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
鉄骨の上が地獄絵図と化す
カイジの後ろにも別のプレーヤーが渡り始め、カイジは鉄骨の上で挟まれる状況となる。
気が付けば全員が鉄骨を渡り始め、もう後戻りはできない。
鉄骨は先に進むにつれ幅が狭くなっていき、先頭のペースが落ちていく。
前に追いついたカイジはほどなくして後続の者にも追いつかれ、団子状態に。
〈カイジの後ろにも後続が迫る [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
勝利を得るためには意を決して突き落とすしかない―。
胸の奥から悲しみがこみ上げ、涙が止まらなくなるプレーヤーたち。
他の鉄骨で覚悟を固めた、1人が前の者を突き落とすと、その動きが連鎖するように次々と突き落としが始まるのだった。
〈落とし合いが始まる [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
カイジは失格に
やらなければやられる―。
カイジも前の者を突き落とそうと手を伸ばすが、あまりに無防備な背中を押すことはできなかった。
〈押さない決心を固めたカイジ [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
「押さない」という決心を固め、後続の者にも「お前も押すな」と説得にかかるカイジ。
しかし勝利と賞金に惑わされた後続の者は止まらず、カイジに手をかける。
先頭の者はバランスを崩して手をつき、落下しかけたカイジと後続の者は寸でのところで鉄骨に掴まって落下を免れた。
〈落下を免れるも失格 [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
カイジたち3人は手をついたことで失格となり、安堵と落胆が入り混じる涙を流しながらゲームの行方を見守るのだった。
これは前座に過ぎなかった…
他の鉄骨では突き落とし合いの地獄のような絵図となるなか、最初のリードを守り切った佐原が1着、そして漁夫の利を得た石田が2着でゴールし、賞金獲得の権利を得た。
〈佐原と石田が勝利 [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
その他は失格か落下という凄惨な結果。
後続の組によるゲームが始まるため控室に戻され、カイジは呆然としながら勝つために必要な何かが自分には足りなかったと悩む。
そして後続の組のゲームも行われ、結局60人いた参加者のうち無傷で生還を果たしたのは半分以下の21人という結果となった。
〈無傷で生還したのは半分以下 [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
しかしゲームはまだ終わってはいなかった。
レースの勝者に賞金が分配されるが、渡されたのは現金や小切手ではなく、2000万や1000万と書かれた換金チケット。
〈得たのは換金用のチケット [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
運営はレースで3着以下だった者にも1000千万のチケットが余っているとチラつかせ、ここで姿を現した利根川が換金の方法を説明し始める。
チケットの有効期限である2時間後までに、スターサイドホテルメインビルの22階の部屋で換金をする―。
ホテルは建設中でありエレベーターも非常階段も使えない、たどり着く方法は高層ビルの間に通された鉄骨を渡る以外にない。
〈ここからが本番 [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
ここからがBrave men roadの本番だったのである。
今度は落下したら確実に死が待っている恐怖のゲーム。
「金は命より重い…!」
利根川の無慈悲な言葉にプレーヤーたちは挑戦か撤退か選択を迫られるのだった。
〈利根川の無慈悲な言葉 [賭博黙示録カイジ 6巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
【6巻のまとめ】
集められたプレーヤー達が挑むこととなったのは鉄骨の上で行われる人間競馬「Brave men road」。
勝利するためには前を行くものを突き落とさなければならず、落ちれば重傷を免れない危険なゲーム。
第1レースに出場したカイジは最後まで他の者を落とす決意を固められず最後は失格となり、レースは佐原と石田が勝って賞金獲得の権利を手にする。
その他のレースも行われ、結局無傷で生還したのは半分以下という凄惨な結果となるが、まだこれは序の口に過ぎなかった。
ここで得たのは賞金に換金するためのチケットであり、換金するためには高層ビルの間に通された鉄骨を期限までに渡り切らねばならない。
今度は落ちたら確実に死ぬBrave men roadの本番。
「金は命より重い…!」という利根川の言葉に挑戦か撤退か、究極の選択を迫られるのだった。
次巻へ続きます。
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