これは誰かの思いから生まれた、違う世界でのカラダ探しの話。
いつもどおり朝目覚めた明日香は、周囲から距離を置かれている環境を受け入れながら、静かに卒業の時まで過ごしたいと思っていた。
幼馴染の高広とは昔仲が良かったものの、今は距離を感じている関係。
クラスでは文化祭の集金袋が紛失し、いじめを受けていた翔太の机から発見されるなど、いつもと変わらぬ日常。
しかし昼休みに1人外で弁当を食べていた明日香は、古い井戸からおぞましい気配を感じ、さらに不気味な図書室史書の八代先生が土に何かを埋めている現場に遭遇する。
さらに背後から「お願い 私のカラダ 探して」という少女の声を聞き、その日から日常は一変することとなるのであった―。
本編「カラダ探し」やそのパラレルストーリーである「カラダ 解」とはまた違う世界で行われていたカラダ探しのアナザーストーリーです。
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登場人物紹介
森崎 明日香 (もりさき あすか)
「カラダ探し」に参加することになった女子高校生。
茶髪のロングヘアで、運動が苦手で気弱な性格ながら、カラダ探しに挑むうちに勇気を奮い立たせ、周りを動かすリーダーシップを発揮していく。
またその過程で、以前から気になっていた伊勢高広と思いが通じ合い、正式に付き合ってはいないものの恋仲になっている。
伊勢 高広 (いせ たかひろ)
「カラダ探し」に参加することになった男子高校生。
森崎明日香、清宮篤史とは同級生にして幼なじみでもある。
茶髪の短髪で耳にピアスを付けており、正義感にあふれる情熱的な熱血漢。
柊 留美子 (ひいらぎ るみこ)
「カラダ探し」に参加することになった女子高校生。森崎明日香のクラスメイト。
母親と祖母との三人暮らし。明るい茶髪のロングヘアで、両耳にピアスを付けたヤンキー系ギャル。
浦西 翔太 (うらにし しょうた)
「カラダ探し」に参加することになった男子高校生。森崎明日香のクラスメイト。体力はないが成績優秀で頭脳明晰(めいせき)。作戦の立案などでメンバーを引っ張り、頭脳面で攻略に貢献している。
鳴戸 理恵 (なると りえ)
「カラダ探し」に参加することになった女子高校生。
学級委員長でもある。
清宮 篤史 (きよみや あつし)
「カラダ探し」に参加することになった男子高校生。明日香・高広の幼馴染。バスケが得意でプロも注目する有望株だったが、怪我が原因で引きこもり、不登校になっている。
小野山 美子 (おのやま みこ)
「赤い人」の正体。50年前に起こった事件で殺害されており、犯人によってバラバラにされた遺体は、柊留美子たちが現在通っている県立逢魔高校の建設中の校舎に隠されていた。
八代 友和 (やしろ ともかず)
森崎明日香たちが通う高校の農業科教諭を務める男性。ギョロっとした瞳と、死人のような風貌で不気味な表情が多いものの、生徒に対しては協力的で、明日香たちにも親身に接する。実は高校時代にカラダ探しに参加したことがあり、カラダ探しについての情報や断片的な記憶を保持している。