地上最強の生物と謳われる父、勇次郎との決闘へ向けてトレーニングに励む刃牙。
自らアリゾナ州立刑務所に収監され、見事オリバを上回った。
その頃、古代から野生人ピクルが蘇る。
烈と克己が敗れて身体の一部を失い、ジャックもまた「日に2度の敗北」を再び味わう。
そして烈と克己からバトンを託された刃牙もまた武術をもって翻弄しペースを握るが、最後は武術を捨てて真っ向からの勝負をあえて望み敗北した。
烈はボクシングの門を叩き大物プロモーターのカイザーに連れられてアメリカへ。
デビュー戦では元王者のワーレフに余裕で勝利し、衝撃的なデビューを飾る。
しかし"スモーキン"ジョーとの対戦では苦戦を強いられながらも逆転KO勝利。
次の相手は最強王者ウィルバー・ボルトに決定した。
他方、数度の親子団欒を経てついに親子喧嘩にいたった刃牙と勇次郎。
大観衆が詰めかけ困惑する勇次郎をよそに、刃牙にエンジンがかかっていく。
初めて自分からダウンを奪いかけた息子の成長を力ずくで誉めようとする勇次郎と、必死に抵抗する刃牙。
ここから親子の喧嘩は熱を帯びていき、あえなく刃牙がダウン。
ここで2人の前にピクルが姿を現すが、邪魔されて怒る刃牙がすかさずピクルを殴りつけるのだった。
34巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
引き下がるピクル
親子の決闘に水を差したピクルに激高する刃牙。
〈ピクルを叱責する刃牙[範馬刃牙 34巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
割り込みはご法度という社会の不文律を学んだピクルは反省し、大人しくその場に座り込む。
手加減する勇次郎に刃牙が手痛い反撃
仕切り直しとなるが、今度は攻撃のトリガーの読み合いを制した勇次郎が刃牙からダウンを奪う。
起き上がった刃牙はハンドポケットの構え。
対する勇次郎は最初はハンドポケットで応じようとするが、あえて自らの攻撃をカウントダウンし始める。
カウントがゼロになったとき、繰り出されたのはこれ以上なく手加減したパンチ。
〈手加減する勇次郎[範馬刃牙 34巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
対する刃牙は勇次郎に強烈な秘技「虎王」で迎撃し、見事ダウンを奪い、抑え込みにかかる。
〈秘技「虎王」[範馬刃牙 34巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
息子を認める成人式へ
しかしこれぐらいで敗北する勇次郎ではない。
息子からのプレゼントを味わった勇次郎は片手をアスファルトに突き刺し、地面をえぐりながらパンチで押さえ込から脱する。
〈勇次郎が抑え込みから脱出[範馬刃牙 34巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
刃牙はたまらず涙を流しながら失禁。
それでも勝ちを拾うために正面から挑む刃牙に、勇次郎も姿勢を変える。
息子を認める成人式が来たのである。
〈刃牙の成人式へ[範馬刃牙 34巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
刃牙の脳裏に蘇る母の言葉
生まれ落ちて以来最強を歩んできた勇次郎にとって、初めての好敵手。
構えを取った勇次郎の背中には鬼の哭き顔が浮かぶ。
〈背中に鬼の哭き顔が浮かぶ[範馬刃牙 34巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
「生きろ」という言葉と共に繰り出されたパンチを前に、刃牙の脳裏には「お父さんを喜ばせなさい」という亡き母の言葉が蘇る。
〈蘇る母の言葉[範馬刃牙 34巻](c)秋田書店/板垣恵介〉
辛うじて防御しながらも吹っ飛ぶ刃牙。
勇次郎は容赦なく追い打ちをかける。
エジプトのピラミッドで発見された鬼の壁画
同じ日、エジプトのカイロにあるギザのピラミッドでは人の背中に鬼の顔が浮かんだ壁画が見つかる。
古代から勇次郎のことが予言されていたということなのだろうか。
【34巻のまとめ】
横入りを叱責されたピクルがおとなしく引き下がり、親子喧嘩は仕切り直しへ。
手加減を加える勇次郎に対し刃牙が手痛い反撃で抑え込みにかかる。
勝利を目指す刃牙に対して勇次郎も姿勢を改め、息子を好敵手として認めるために本気で向き合うのだった。
次巻へ続きます。
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