薄幸サラリーマン更科二郎が、ひょんなことからロードレースの特訓をすることになりました。
部下の小菅も娘のふくのも手がかかる存在ですが、自転車に乗っているときだけは何もかも忘れられます。
当面の目標は「乗鞍岳ヒルクライムでの完走」。果たして特訓は間に合うのか。
そして、「かもめ」という言葉に更科が動揺した理由とは。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
更科の抱える闇
綿谷先生から「ふくのが父のことを『かもめ』と言っていた」と聞き、動揺する更科。
更科にとって「かもめ」は”烏合の衆”を意味する良くない言葉だったようです。
翌日、更科はいつもどおりふくのを幼稚園に送り、その後無断欠勤をします。
更科はもともと学生結婚しており、ふくのが生まれた時にはまだ大学4年でした。
そして家族を守るために信金の仕事にしがみつき、就職1年目で家まで買うほど必死に生きてきたのですが、全てを捧げてきたはずの妻が3年後に失踪してしまったのです。
もともと大学の研究員だった妻がフィールドワークで長期間不在にすることはありましたが、連絡もなく誰も行き先を知らない。
死んだわけでも、逃げたわけでもなく、失踪した。生死もわからず、更科はずっと宙ぶらりんな状況に立たされたままふくのを育ててきたのです。
そんな気持ちも、自転車に乗っているときはすべて忘れることができました。
会社も更科の置かれた状況に理解を示し、事情を聴いた小菅も更科を支援することを決意します。
初レース 更科vs砂場
半田グループを失うわけにはいかない砂場は、単独で半田に交渉し、「自分が更科より早ければ自分が代走として出る」ことを条件として勝ち取ります。
早速、砂場は特訓中の更科にバトルをしかけますが、ロードレースのド素人である砂場が更科に勝てるはずもなく。
〈初レース 更科vs砂場 [かもめ☆チャンス2巻](c)小学館/玉井雪雄〉
むしろ更科にとって初のレースとなり、経験を積むこととなりました。
綿谷先生との和解
更科の特訓は順調に進みます。
そして、更科を引っぱたいたうえに地雷まで踏んでしまったことを反省した綿谷先生は、更科を元気づけるため、ふくのの弁当を作ることで支えることを伝えます。
〈綿谷先生と和解[かもめ☆チャンス2巻](c)小学館/玉井雪雄〉
更科も食材費を払うことで受け入れ、2人は和解。
ちょっといい空気になりますが、更科に惚れかけている晶はこれを見逃しません。
晶による特訓がさらにスパルタになっていきます。
走るためのモチベーション
なかなか壁を突き破れない更科に晶は「走るモチベーションをはっきりさせなければ、目標のタイムには届かない」と教えます。
更科は自分が何のために走るのか、改めて考えさせられます。
通りすがりのロードレーサーとの交流もあり、更科は「人と競うことが楽しい」ということに気づきました。
また、更科はその交流の中で「どうしても勝てないライバルに勝つまで額に”2”の文字を書く」という万年2位男の桜島に出会います。
〈万年2位男の桜島 [かもめ☆チャンス2巻](c)小学館/玉井雪雄〉
桜島は強面で、乗鞍岳ヒルクライムに半田の代走が出るという噂を聞きつけて憤慨していました。
まさか「それは自分です」とは言えない更科。
ビビりながらもそのまま特訓を続け、見事目標タイムをクリア。
会社にも休みを申請し、乗鞍岳ヒルクライムへの出場に向けて進んでいきます。
更科の課で人員整理が実行され、お世話になっていた課長が退職することになりました。
可愛くはないものの、部下の小菅をさらなる圧力から守るためには、なんとしてでも半田グループの案件を実現させるしかありません。
乗鞍岳の試走 更科vs晶
本番前のトライアルとして、更科と晶は乗鞍岳を実際に走ります。
〈最終試練は乗鞍岳の試走 [かもめ☆チャンス2巻](c)小学館/玉井雪雄〉
特訓の最終試練も兼ねており、「晶に独走を許したら負け」という勝負をすることになりました。
晶は父の指示で、本気の走りを見せます。
必死でくらいつく更科に、箕輪は指示を出します。
箕輪「一つだけ肝に銘じろ!更科、お前はヒルクライムに向いてない!」
〈箕輪の言葉の真意は…? [かもめ☆チャンス2巻](c)小学館/玉井雪雄〉
謎の言葉を胸に、更科は驚きを隠せませんでした。
【2巻のまとめ】
「更科の妻が失踪している」という深い闇が明かされた一方で、綿谷先生も含めサポートを得ていく更科。
乗鞍岳ヒルクライム本番に向けての最終試練として、晶との本気のバトルが始まりました。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
-
参考人生をやり直すためにツール・ド・フランスを目指す『かもめ☆チャンス』全20巻
続きを見る