ブラフや不意打ち、奇襲を駆使してルールのない喧嘩に勝ち続けてきた高校生の佐藤 十兵衛は、ある日ヤクザに雇われた”喧嘩師”工藤に狙われることになる。
いつも通りブラフや不意打ち、奇襲を駆使して撃退しようとする十兵衛だが、人並み外れたパワーとタフネスを持つ工藤は何度倒しても立ち上がってくる。
一旦は距離を取って撤退する十兵衛だが、追ってきた工藤とビルの屋上で対峙し、失禁しながら命乞いをする屈辱の敗北を喫した。
工藤へのリベンジを胸に誓う十兵衛は古武術富田流の師匠・入江文学のもとで本格的に修行に入り、相手の心臓への強烈な打撃で失神に至らしめる富田流の奥義「金剛」を習得するため、ヤクザのアジトを襲撃して本気で殺しに来る相手と戦うことに。
文学から発破をかけられ金剛のコツを掴んだ十兵衛だが、進藤塾出身の元総合格闘家であり今はヤクザに雇われている橋口が立ちはだかる。
「金剛以外で決めるのは禁止」という修行のルールを設けられ、警戒する橋口と対峙することとなった十兵衛。
橋口が隠し持つ進藤塾の秘技・煉獄を見ることに文学が期待する一方、工藤にリベンジを果たすまで絶対に負けられない十兵衛が奮起し、橋口の右目に指を突っ込むなど容赦のない戦い方を見せる。
催涙スプレーで反撃を試みる橋口だが、十兵衛は自分の記憶を頼りに正確にスプリンクラーの位置を割り出して目を洗うことに成功。
巧みな戦い方で見事、文学の手を借りずに宣言通りの金剛で橋口から勝利を挙げるのだった。
11巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
驚異的な動体視力と身体能力を持つ日本拳法家・佐川 徳夫
野球経験ゼロにもかかわらず類まれな動体視力と運動神経でプロ野球の球団から異例のドラフト指名を受けた男・佐川 徳夫。
しかし徳夫はプロ野球選手の道を断り、実家の日本拳法を継いで最強を証明する道を目指すのであった。
(ギャグ回)十兵衛の妹・萌vsネットユーザー
十兵衛が遊び感覚で妹・萌を装ってメールをばら撒き、それを真に受けて弄ばれた同級生が逆恨みで萌をネット掲示板のAちゃんに晒しあげた。
万引きの罪をでっちあげられ、萌の写真も流出してネットでは瞬く間にお祭り状態に。
そして実家も特定され、ネットユーザーの3人(ハンドルネーム:ガイア・オルテガ・マッシュ)が自宅凸する。
しかし兄想いの妹を演じる萌にビクトリアの兄であったオルテガは陥落し、駆け付けた警官によって婦女暴行の現行犯で逮捕されていった。
進藤塾の秘技「煉獄」の正体を突き止めろ
進藤塾の秘技「煉獄」の謎を解き明かして富田流にも取り入れようとする文学と十兵衛。
「相手のあらゆる防御を予測し、連打し続けることで反撃させない」「独型」という断片的な情報しかないうえ、文学は過去に2度煉獄を見たことがあるが、その2度で型が違ったようだ。
一度目は偶然、そして二度目は煉獄の謎を解き明かすために知り合いの柔道家を進藤塾にけしかけて隠し撮りまでしたが、その正体は未だに不明。
その話に興味をそそられた十兵衛は、文学と共に煉獄を知っているであろう進藤塾出身で国際大会優勝者の青木 裕平(高野に倒された師匠 ※2巻参照)に狙いを定める。
青木の道場に2人で乗り込み、青木を焚き付けたうえで文学との決闘を申し入れる。
決闘は翌日としていったん退く十兵衛と文学、しかしその狙いは道場に仕掛けた無線カメラで青木が煉獄の練習する様子を確かめることにあるのだった。
煉獄の正体
カメラに気づかず文学との決闘を想定して煉獄の型を確かめる青木。
しかしその練習はたった35手で終わってしまう。
その手数とスピード、そして文学が過去に隠し撮りしていた映像などと比較して推理する十兵衛は、ついに煉獄の正体を解き明かすことに成功。
煉獄とは、5手ずつの技を7パターン(左右逆を合わせると14パターン)用意し、相手の状況を瞬時に判断して次のパターンへと流れるように移行、結果的に反撃させずに連打を続けるというものだった。
すぐさま文学は煉獄の習得に向けて徹夜で練習を開始し、その足で青木との決闘の場へと向かうのだった。
父と二人三脚で育った文学
幼い頃に両親が離婚した文学。
格闘家を名乗りただひたすら黙々と修練を積む父に愛想を尽かし母が出ていったが、文学は父を孤独にさせまいという幼心から父と一緒に生活することを選んだ。
父のもとで同じように修練を積み、高1の時には柔道インターハイで優勝している上級生の川原 卓哉(カワタク)を柔道で負かすほどの実力をつけていた。
それでも富田流を継ぎ、強さを証明するのが文学の夢だった。
進藤塾の2人の王
進藤塾には2人の王がいた。
1人は進藤塾の開祖にして熊を素手で仕留めた伝説を持つ「空手王」山本 陸。
もう1人は男気溢れ数々の武勇伝を持つ捌きの達人「喧嘩王」上杉 均。
特に上杉は過去に秘技である煉獄を他人が見ている前で使ったことで破門になっていた。(それが文学が初めて煉獄を見たときである)
そして今、文学がその煉獄をひっさげて青木に仕掛けるのであった。
【11巻のまとめ】
進藤塾の秘技「煉獄」を取り入れるため、師範格の青木に決闘を持ち掛けてその練習の様子を盗撮した十兵衛と文学は、煉獄の正体が5手ずつのパターンを組み合わせた連撃であることを突き止めた。
幼いころから武道家であった父と二人三脚で鍛錬に励み、進藤塾とも接点があった文学は、すぐさま煉獄の習得に向けて乗り出す。
進藤塾の開祖・山本 陸や数々の男気溢れる武勇伝を持つ「喧嘩王」上杉 均を始め、進藤塾の中でも極秘扱いとされる煉獄を文学が盗み出し、進藤塾の青木との決闘で仕掛けるのであった。
次巻へ続きます。
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