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統一戦争を制したラロ、しかしそれこそが貘の罠だった!勝負は運営も巻き込んだ三つ巴の争いへ『嘘喰い』37巻【ネタバレ注意】

~前巻までのあらすじ~

多重債務者の冴えない青年・梶隆臣はひょんなことから凄腕のギャンブラー・斑目貘と出会い、行動を共にするようになる。

さらに梶は命すら対価にするギャンブルや、それを成立させるために立会人を派遣する中立の秘密組織「賭郎」の存在を知り、廃ビルでの命懸けの脱出勝負に勝った貘は、全てを凌駕する暴力を持つ別人格の怪物・ロデムを宿すマルコを仲間に加え、賭郎の会員権や大金を得た。

賭郎の会員権を梶に譲った貘はさらに賭郎の能輪立会人の手配で新たな賭郎勝負の場を設定してもらうこととなり、貘と顔なじみである立会人の夜行妃古壱が梶の専属につくなか、富士山中のトンネルでテロリストの佐田国との賭郎勝負に勝ち、お屋形様との取引で再び賭郎会員に復帰。

しかしその裏ではお屋形様の思惑通り警察以上の力を持つ新組織成立へと動き始めており、さらに賭郎の乗っ取りを企む米国の犯罪組織「アイデアル」も実行部隊リーダーである暗殺者カラカルが暗躍する。

貘は警察とグルになって未解決事件の犯人をでっち上げるための迷宮ギャンブルを利用して自分が屋形越えに失敗した事実を無かったことにし、さらにこの迷宮ギャンブルに関与していた警察関係者の天真とその部下である密葬課の箕輪とのギャンブルにも勝利してLファイルを獲得する。

他方、自らの力で無実を証明すべく立ち上がった梶は、貘から得た情報で殺人事件の真犯人である羽山邸へと潜入、羽山家に取り入るヤクザの鞍馬と滑骨の代理戦争に巻き込まれる形で「ファラリスの雄牛」の勝負に臨んだ。

焼かれたカールが瀕死の重傷を負うが、カールとの協力もあり梶が最終的に勝利して事件の証拠を獲得、負けを認めようとしなかった滑骨は屋敷の外で伽羅によって葬られるが、伽羅は滑骨が契約していた伝説的ボディーガードのキョンホ・ジョンリョに狙われることとなり、姿を消した。

貘は梶が獲得した証拠と犯罪者が載るLファイルを使い、テレビ局を乗っ取って生放送での暴露番組を企画し、貘はゲストの中に潜ませていた梶と共謀して500億もの大金をゲストから巻き上げることに成功する。

放送市場類を見ない番組を終えた貘はさらに電波ジャックを継続し、Lファイルを利用して賭郎が用意した搦手の人員を各所に受け入れさせ、500億と合わせて屋形越えの権利に手をかけた。

そのまま貘は搦手が成立するまでの時間稼ぎとして旧電波塔である帝国タワーで賭郎勝負を始めたが、相手として現れたのは零號立会人の切間撻器を連れた謎の男・捨隈。

2人の戦いはアイデアルのカラカルとマーティンや鞍馬組も割り込み混沌とした戦いとなるが、アイデアルの工作員だった捨隈の思考をも看破した貘が勝負を制した。

他方、タワーの外では賭郎と警察が互いの代表による激しいバトルが繰り広げ、搦手の成立と笹岡副総監の死によって決着し、密葬課は解体、真鍋と三鷹の2人は賭郎に吸収されることとなる。

零號の称号を賭けた號奪戦でも死力を尽くした妃古壱が撻器から勝利を挙げ、貘が賭けに勝ったものの、その勝負の裏で貘の500億がアイデアルに横取りされてしまう。

さらに持病の記憶喪失を起こしたお屋形様がかつてお守役だった栄羽と合流すべく、賭郎の追っ手を振り切って行方をくらませた。

お屋形様の表の顔である内閣調査室の蜂名直器と面識のあった防衛省の大船額人が逃走を助け、額人が追う武器密輸事件の捜査に協力することとなった蜂名は、密輸の受渡場所であるジャルード号に額人と共に潜入。

船に拘束されていた新聞記者の横井と偶然巻き込まれた梶と共に額人がレーシィ船長と賭郎勝負「バトルシップ」を繰り広げ、額人は勝負に敗れたものの、梶や賭郎たちが脱出した後に蜂名の工作によって船は沈没した。

その蜂名とアイデアルのボスであるラロが接触し、貘と3人で直接対峙、屋形越えの挑戦権を賭けて勝負することが決まる。

限られた空間・時間・協力者の人数のなかで好きに勝負ができる卍勝負となり、オンラインゲーム「プロトポロス」の世界を現実に再現した絶海の孤島で勝負が始まった。

勝敗は期日までにゲーム内の3つの国を統一し、最高位の皇帝となること。

最下層の奴隷からスタートした貘は、早々に奴隷たちを相手にギャンブルで圧勝、さらにこの世界の通貨であるビオスを増やすために闘技場へと足を運んで仲間と合流。

さらに各所でラロ側との戦いが勃発し、伽羅がロバートKを、梶がフロイド・リーを撃破して島から追放。

ショウドのハルも暗躍するなか、貘は次の目標としてアウトローの支配に乗り出すが、派遣された伽羅の前には同じ企みを持つジョンリョが立ちふさがった。

互いの専属立会人である三鷹と番代も號奪戦を行うこととなり、毒を飲んだうえで解毒剤を奪い合うバトルが勃発。

伽羅がジョンリョを、三鷹が番代を破ったが、伽羅はここで力尽き命を落としてしまった。

伽羅の死という大きな代償と引き換えにアウトローを手中に収めた貘はついにテイパー国王となる。

アズラ王となったラロ、ハルの援護でショウド王となったプレイヤー・のぶ子との三国会談は決裂し、皇帝の座を賭けた統一戦争が始まるのであった。

 

37巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。

開戦初日はショウドが勝利

開戦1日目、テイパー軍はカメオを総大将としてショウド軍と合戦に入る。

合戦は1日1回限定、互いに申し合わせた人数でバトルするシステムであり、勝利した方には王を相手に確実に追加ダメージ1を与えることのできる「王の印」が与えられる。

王の印を集め、王をダメージで倒すことで国を落とすことができる仕組み。

一方の貘は正攻法とは別で裏工作を開始、ビオスを投じて大量の食料を買い占め、ショウドに兵糧攻めを仕掛けた。

食料危機にあえぐショウドは、さらにアズラからも奇襲を受ける。

テイパーとの合戦で戦力の半分ほどが不在にするなかでの奇襲、しかしショウドもプレイヤー全体のステータスを底上げしており、容易に奇襲を退けた。

さらにショウドは別働隊がテイパーに奇襲。

合戦でもマルコの善戦むなしくカメオがやられ、テイパーは初日で合戦に負けたうえに砦も奪われてしまったのだった。

記憶を失ったままのハル

森のなかで伽羅の腐敗した遺体を発見したハルと真鍋立会人。

2人はかつて料亭で貘が社長とハマグリの勝負を演じた際に、警察側の刺客と貘の協力者という形で会っていたものの、真鍋はハルの様子からハルが記憶を失っていることに勘づく。

そしてハルもまた、真鍋が自分が忘れてしまった過去について何か知っており、それを悟られまいとしたことを看破しつつ、次の行動に出るのであった。

外部からの協力者を手に入れたラロ

開戦2日目、食糧難とアウトローの暗躍により、ショウドを支えていた上級職が次々とこの島から脱出していく。

その裏には、貘よりも先に最初に大量の食料品を買い占めに走ったラロの仕掛けも影響していた。

ラロはさらに島の位置を特定することに成功し、協力者に上空から投下させた衛星携帯を使って外部の協力者と通信。

この別働隊のリーダーであるトルベがオフプロの島に食糧を運ぶ輸送船を次々と沈め、意図的に食糧危機を煽っていたのである。

アズラの都市は一般職どころか市民もおらず、呆けた奴隷がいるだけという退廃的な状況。

合戦ではもはやアズラに勝ち目はなく、ショウドとテイパーがぶつかり合うなか、のぶ子のもとに「食糧が入った」との速報が届く。

ラロは食糧価格が暴騰したタイミングを狙って買い占めた分を流すことでビオスを大量に稼ぎ出した。

ラロの衛星携帯に気づいた賭郎はすぐにその通信をシャットアウトするが、ラロもそこまでは織り込み済みで複数の通信手段を確保。

賭郎はラロが手配した不法入卍者を見つけ次第粛清することになるのであった。

麻薬でプレイヤーのタガが外れる

ラロがショウドに流した食糧には、麻薬が混入されていた。

のぶ子を含め食料に飛びついたショウドのプレイヤーたちは次々と錯乱していく。

テイパーは貘が買い占めていた食糧で難を逃れ、麻薬の効果もすぐに切れたものの、これによって一般プレイヤーたちのタガが外れゲームが崩壊に向かうのであった。

テイパー壊滅、貘は逃亡へ

その頃、運営でも管理者の台場が謎の紙幣を手に入れ、さらに別の調整者のシングルタスクを召集させようとしているのを円堂が知る。

12月22日、チャンプとりゅうせいが闘技場でレベル80の上級職となるなか、貘は先にショウドを落とす覚悟を決め、23日にはさらにチャンプたちを闘技場でのスペシャルイベントに出場させてレベル上げを狙うことに。

ところが迎えた23日にアズラが動き出し、アズラの奴隷たちによってテイパーが壊滅したとの知らせが入った。

ラロは食糧危機で稼ぎ出した大量のビオスを使い、HP2以下の時に攻撃されるとHPが全快する高額アイテム「不屈の鎧」を奴隷たちに装備させ、まるでゾンビのように死なない奴隷軍を作り上げていたのである。

テイパーのプレイヤーたちはなす術なく壊滅し、カメオもやられるなか、貘は一目散に城から脱出し逃亡するのであった。

貘の罠にハマったラロ

23日、逃亡していた貘はラロに捕捉されてしまう。

ラロの攻撃でHPがゼロとなった貘はここで敗退、ラロはこのままショウドを落とせば皇帝となる…はずだった。

しかしこれは貘の罠。

既にショウドを落としていた貘がラロにやられたことで三国統一が達成され、ラロがこの時点で皇帝となったのである。

皇帝が誕生したことでこの島はこれから1週間のカイザーフェスタが開かれ、卍勝負のリミットである翌31日にはゲームがリセット、選民を経て新たなゲームが始まる。

そして選民では前皇帝は王に選ばれないのがルール。

つまりラロは王でない身分から1日で皇帝になるしかなく、事実上ラロの勝利が消えてしまったのである。

貘はここまでの合戦を利用してさりげなくこの23日に攻め込まれるように誘導、さらにアウトローを使って上級職を片っ端からターゲットに狙い、選民後に王となる候補を貘・チャンプ・りゅうせいの3人組で固める作戦を仕込んでいたのであった。

卍勝負での敗北が濃厚となったいま、ラロは力尽くでこの勝負をひっくり返すべく動き出す。

と、ここで台場が賭郎の黒服を狙った電気ショックを行い、この混乱から各所で展開が加速。

魔の1週間が始まるのであった。

賭郎、アイデアル、運営の三つ巴の争いへ

貘の指示でショウドを落としていた梶が戻り、いち早くキーマンとなるチャンプとりゅうせいを連れて避難を開始。

他方、ラロの指示で船を沈めていたトルベも島への上陸へ、その沈めた船にはハルが予め呼んでいた額人の姿もある。

ラロは力尽くで立会人の殲滅に目標変更する一方、管理者の台場は海上保安庁の巡視船による監視が強化されている状況を受け、島を守る為に賭郎を手中に収めようと弥鱈立会人を拘束。

台場はシングルタスクの荒波田に命じて賭郎お屋形様であるハルの拘束へ。

しかし賭郎はただの暴力に屈する組織ではない。

ラロの協力者が電気ショックによる隙を突いて南方立会人を銃撃するが、そこに能輪立会人が合流する。

能輪は含み針や、実は誰にも明かしていないが普通に歩けるという切り札を使って虚を突き、その協力者を撃破した。

ところがラロの協力者は続々と入島し、伝説の暗殺者・百龍を始めとする別働隊が動き出す。

不法入島者の存在を知った台場はプレイヤーのデータを警備隊のタブレットに配布し、それ以外の者のBANを決定。

不法入卍者の粛清を狙う賭郎、運営の支配と賭郎の殲滅を狙うラロ派、不法入島者のBANを狙う運営の三つ巴の争いが始まるのであった。

【37巻のまとめ】

統一戦争はラロが勝利し皇帝の座を勝ち取った。

しかしそれこそが貘の罠、あえてこのタイミングで皇帝の座を掴ませることによって最終日の直前にゲームがリセットされるように仕向けていたのである。

勝利が遠のくなか、力尽くでゲームをひっくり返そうとするラロは外部の協力者を呼び込んで運営の支配と賭郎の殲滅を、運営は賭郎に牙を剥きつつ不法入島者のBANを、賭郎は不法入卍者の粛清を狙い、三つ巴の争いが始まるのであった。

次巻へ続きます。

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