ある日、高校1年生の玄野計は小学生時代の親友だった加藤勝と共に地下鉄のホームで線路に落ちた酔っ払いを助けようとして電車に轢かれ命を落としてしまった。
目を覚ました次の瞬間、2人がいたのはとあるマンションの一室。そこには同じように死んだはずの人々が集められていた。
部屋の中央には「ガンツ」と呼ばれる謎の大きな黒い球。
同じ部屋にいた中学生の西や美少女の岸本らとともに、玄野たちは理由もわからないまま星人を「やっつける」ように指示され、別の場所へと強制的に転送されていく。
破壊的な威力を持つ近未来の武器を手にわけもわからぬままゲームが始まり、2度目のゲームでは経験豊富な西が命を落とすまさかの事態となってしまう。
「あと10点で自由になれたのに…」というのが西の遺言だった。
その後もゲームは繰り返され、仏像星人達を相手にした回では岸本と加藤も命を落とし、玄野だけが生き残ってしまった。
元の学校生活では黒い球の部屋について探りを入れてくる謎の転校生・和泉 紫音が玄野に近づくなか、現実世界では罰ゲームで付き合い始めた小島 多恵との交際で心情に変化が訪れていく。
GANTZのゲームに居場所を求めていた自分はおらず、今や生きてゲームから解放され多恵と共に生きたいと願うようになっていた。
同じころ、坂田という男に超能力を伝授された元いじめられっ子の桜井、そして強い奴との戦いを求めて上京してきた男・風も登場。
新たな登場人物たちはどんな展開をもたらすのか―。
11巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
凶行に走る和泉
出来る限り生存確率を上げるために試行錯誤し始めた玄野。
そんな玄野を和泉が夜中の学校に呼び出し、どこからか調達した拳銃を手に玄野に尋問を始める。
どうしても「黒い球の部屋」のホームページに惹かれて仕方ない和泉は自分がかつてあの部屋の住人だったと考え、自分の推理を確かめるために玄野を撃った。
スーツのおかげで無傷である玄野を見て推測が確信に変わる。
生死を賭けた戦いのスリルを追い求める和泉はあの部屋に戻ることを願い、自分の部屋にあったという黒い球を見せる。
ガンツにも似た小さい球には「部屋に来たいひとはできるだけいっぱい人を連れて来て下さい」という文字が浮かんでいた。
このメッセージを「多くの人間を殺して自分も死ねばあの部屋に戻れる」と考えた和泉は、来週の日曜日、新宿で大量虐殺を起こすことを宣言する。
玄野は険な考えを口にする和泉を止めようと考えるが、殺してでも止める覚悟は固まらず。
和泉は去っていくのだった。
和泉が新宿で事件を起こす
表向きは完全無欠な青年を演じる和泉だが、全員を騙しながらついにテロ決行の日を迎える。
フェイスペイントで黒人に扮し、銃をバッグに詰めて新宿へ。
運命に導かれるように、その日の新宿には桜井とトンコツ・坂田が対面を果たし、風も来ていた。
さらに多恵は和泉の彼女と共に新宿で遊ぶ約束をしており、玄野は新宿から離れるよう警告しようとするも、携帯の電源が切れてしまう。
多恵を守る為にスーツを身にまとい急行する玄野、しかし新宿の街中で和泉はおもむろに銃を出し、無関係の一般市民たちを無差別に銃殺し始めるのだった。
新宿大虐殺
悲鳴と共にパニックが起こる新宿。
歩行者天国は死体で溢れ、通行人たちが逃げ惑うなか、風が和泉に立ち向かう。
持ち前の格闘技で和泉に対抗するも、最後は一歩及ばず銃で頭を撃たれて散っていった。
他方、逃げる最中にトンコツが足をくじき身動きが取れなくなった坂田と桜井。
桜井は坂田と共に超能力で和泉を殺す覚悟を固め、坂田が銃弾を止めながら突っ込んでいく。
しかし坂田も集中力が追いつかずに銃弾を全身に浴びて死亡、残った桜井は銃弾を受けながらも超能力で和泉の身体を浮かび上がらせ、高いところから落下させようとするが、奮闘虚しく頭に銃弾を受けてしまうのだった。
【11巻のまとめ】
自らが「黒い球の部屋」の元住人であることを確信した和泉は、GANTZからのメッセージの通り、道連れを出してあの部屋に戻ることを決意。
変装して銃を手に新宿の地で無差別に虐殺を始めた。
坂田・桜井、風らが和泉の銃撃によって命を落とすなか、新宿にいた多恵を助けるために急行する玄野。
玄野は和泉を止めることができるのか―。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
-
参考転送先に待つのは地獄、SFアクション漫画の金字塔『GANTZ』全37巻【ネタバレ注意】
続きを見る