函館の地でプロデビューを果たした麟太郎は、初日のレースを全力で戦った結果相手を落車させてしまい失格に。
意気消沈する麟太郎にミホが手を差し伸べ、麟太郎はその好意に甘えつつ恋愛したい欲を必死に自制する。
伊東での第2戦、麟太郎のお人好しな性格を利用しようとする先輩らがいるなかでも麟太郎は実力の差を見せつけ、3日間のレースを全て1位で完全優勝した。
3場所連続での完全優勝を賭けたレースでは、和尚やイワ、ベテランの七味も出場するなか、決勝で和尚との同着1位で特別昇班を決めた麟太郎。
秋谷の取り計らいでS級トップ選手である小鳩との練習で良い刺激を受け、次は最強のルーキーとして連勝街道をひた走るシーサーも出場する東久留米でのレースへ。
決勝ではシーサーに敗れ完全優勝を逃した麟太郎だが、レース後にシーサーからトラック競技で一緒にオリンピックを目指さないかと誘われる。
一方、伯父である恩次と一緒のレースで走る可能性を模索して悩む寒川に対し、S級への昇級とトラック競技で上り詰めて賞金もレベルも最高のG1レースのひとつである寛仁親王牌に一緒に出場することを目指すように提案。
麟太郎・寒川は会心の走りを見せてもともと内定していた鈴本と一緒にチームスプリントの東京代表となり、地区プロ大会優勝を果たす。
しかし競技用ピストに乗ったことで従来の競輪用ピストを上手く乗りこなせずスランプに陥ってしまい、自分に合った特注のピストをオーダーメイドすることに。
新しいピストの完成を待ちつつ、寒さの厳しい冬の四日市で競輪学校時代の同期であるバリコとの対決へ。
ミホと共に将来を歩んでいくことを考え始めるなか、レースに向けて気合が入るのであった。
9巻のあらすじを振り返ってみましょう。
寒さに苦しみながら決勝へ
バリコは競輪学校の卒業レースでは怪我のために出場できず、プロデビューしてようやく麟太郎との直接対決が実現したかたち。
念願の対決に気合が入る2人だが、寒さに強いバリコとは対照的に、麟太郎は四日市の寒さに苦しむこととなる。
ピストも自分には合わず、またパンストの着用も翌月からしか許可されないことがわかり、踏んだり蹴ったりの麟太郎。
初日のレースでバリコは母が観戦している手前で順当に1着でゴール。
一方の麟太郎は冷たい強風に耐えながら、ミホからのごほうびへの期待と執念だけで粘り、力ずくで1着をもぎ取った。
翌日の準決勝でも麟太郎とバリコはそれぞれ1着で決勝進出。
しかし決勝の日は寒波により雪がちらつくほどの寒さとなるのであった。
決勝でバリコと対決、しかし落車事故が発生…
決勝の日から前倒しでパンスト着用がOKとなり、麟太郎はミホからもらったパンストでレースに臨む。
風はなくとも雪によりバンクが重く、脚には負担がかかる悪状況のなか、麟太郎が先行勝負を仕掛け、バリコは得意の捲りを狙う展開に。
ゴール前最後の直線勝負では大接戦となり、麟太郎とバリコの2人を先頭に選手が一団となって突っ込んでいく。
だがバリコが他の選手と交錯して落車事故が発生。
路面が滑りやすかったせいもあり、避けようとしてバランスを崩した麟太郎もペダルを漕いだかかとがバリコの頭部に当たり、巻き込まれてしまった。
麟太郎はすぐに立ち上がることができたものの、バリコは意識不明のまま病院へ搬送されてしまうのであった。
愛する気持ちを新たにする麟太郎とミホ
病院でバリコは無事に意識を回復し、幸いにも後遺症などは無かった。
ミホも麟太郎の無事を確認して安心するなか、ついに麟太郎の元に新しいピストのフレームが届く。
そして麟太郎と順調に愛を育むミホは、麟太郎の現実を知るべく、植物状態で入院している麟太郎の父に会わせてほしいと告げる。
麟太郎が表情を曇らせるものの、ミホは病室の父の前で麟太郎を応援する気持ちを口にする。
そしてミホのおかげもあって父親への気持ちと改めて向き合うことができた麟太郎は、改めてミホへ愛を伝え、ミホの両親にもレースを見に来て欲しいと告げた。
気持ちを新たに、新しいフレームで小田原でのレースへと臨むのであった。
【9巻のまとめ】
四日市でのレースではバリコとの直接対決を制して麟太郎が完全優勝するも、決勝のゴール直前で落車事故が発生し、バリコが一時意識不明となるヒヤリとした展開となった。
巻き込まれた麟太郎も幸い無事であり、ミホは延命治療中である麟太郎の父に会って改めて麟太郎を応援する気持ちを口にする。
対する麟太郎もミホへ愛を伝え、ミホの両親にもレースを見に来て欲しいと告げた。
気持ちを新たに、新しいフレームで小田原でのレースへと臨むのであった。
次巻へ続きます。
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