高校生の伊江とカズが拉致された先は「ゆりかご」という謎の施設。
そこでは冷凍された人間や、薬液で自我をなくされ超肥満体形にされた人間、そして薬で発情し続けさせられる”生殖種”の人間たちがいた。
伊江とカズは施設で山引とナツネという2人の青年と出会い、脱出を試みる。
しかし施設では巨大生物の産卵場で事故が発生し、職員の人間がさっそく喰われていった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
小倉に助けられる伊江たち
カマキリが人間を食べている中、用具室に隠れている伊江たち。
音をたてずにやり過ごそうとするも、山引のお腹が鳴ってしまう。
〈山引のお腹が… [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
すぐさまカマキリが寄ってきて用具室の扉を壊し中を見るが、そこに伊江たちの姿は無い。
暗闇の中、目を覚ます伊江。
小倉という男が用具室の隠し扉から伊江たちを助けてくれたのである。
〈伊江たちを助けた小倉 [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
小倉は元ルポライターで、高レベル放射性廃棄物最終処理場「ゆりかご」にある「作業員が消える」「妙な生き物がいる」という黒い噂を確かめるべく潜入していた。
作業員として潜入し、冷凍した人間の解体などをさせられ、巨大生物の幼虫が人間を食っている姿を見てあまりの恐怖から逃げ出し、以降ずっと天井裏に潜伏していたのである。
小倉が集めた情報
小倉が天井裏から集めた情報を聞く伊江たち。
「玉座の間」という超豪華な部屋では、SPに囲まれた内閣総理大臣ら政府の要人が巨大生物にひざまづいていたらしい。
〈飼われていたのは人類だった [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
その時の話によれば、総理は巨大生物に温暖化問題の解決をお願いし、その見返りとしてこの施設で巨大生物の接待をしていたのである。
巨大生物は車いすに乗った被検体に触手をつなげてスピーカー代わりとし、その場で施設の乗っ取りを宣言。
当時の総理大臣たちは生きたまま喰われていった。
その話を聞いたナツネは小倉に詰め寄り、巨大生物を殲滅するために玉座の間の場所を聞き出そうとする。
〈殺意を露にするナツネ [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
ナツネが捕食されてしまう
と、止めに入ろうとしたカズが通路に落ちてしまう。
ナツネも通路に降り立ってカズを持ち上げるが、カマキリに見つかってしまった。
〈一人で立ち向かうナツネ [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
ナツネはカマキリに包丁一本で勝負を挑むが、あえなく捕食されてしまう。
ナツネが喰われ、絶望する伊江たち。
カマキリは食べた後寝てしまうが、その腹の中を割いて上半身だけのナツネが出てきた。
〈上半身だけで生きているナツネ [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
ナツネは不死身なのか―。
ナツネの秘密
ナツネの過去。
幼いころ母と2人で暮らしていたナツネは、外との接触を避けて育てられた。
1回だけ内緒で外に出たのだが、母に見つかりひどく怒られた。
そんなある日、母は自分の部屋に籠ったきり出てこなくなり、1人で部屋の中長い時を過ごすナツネ。
〈母が部屋に籠りきりに [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
そして異臭がするという通報を受けて警察がやってきた。
警察が母の部屋を開けると、そこには部屋いっぱいにまで身体が膨張し腐敗した母の姿が。
〈変わり果てた母の姿 [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
「じゃあ、この子が完全な増殖種ですね」
警察が無線で話す。
母は施設を抜け出しナツネを産んだようだ。
警察がナツネを無理矢理連れて行こうとすると、母が巨大な肉塊となりながらもナツネを逃がそうとする。
ナツネは母が死に際に血で書いた「に げ て」の文字を見るやいなや、マンションから飛び降りた。
〈死に行く母からのメッセージ [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
落ちた際にパトカーに轢かれ下半身を失ったナツネだが、痛みに耐え水路の中をひたすら逃げていく。
いつの間にか下半身の痛みが消えている。
下半身が生えてきていたのだった。
〈下半身が生えた [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
数年後、すっかり大人になったナツネは当時の関係者を襲って情報を聞き出し、自分が普通の人間でない事を知る。
中枢神経を破壊しない限り再生し続ける異常な再生力をもち、死ぬまで肉を供給し続けるためだけに生まれた、増殖種として唯一の成功例。
それがナツネだった。
驚異的な生命力と成長力を兼ね備えるナツネ
カマキリの腹から出てきたナツネの下半身は再生していた。
〈ナツネ、復活 [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
ナツネは天井裏に助け出されたが、カマキリの死体が他の作業員に見つかってしまう。
伊江は自分の事を隠さずナツネに話し、ナツネの正体を聞き出す。
ナツネはまだ6歳。
異常なまでの成長力も兼ね備えているのだった。
玉座の間にて
場面は変わり、玉座のまでは人間たちがカマキリに土下座している。
「17人」とカマキリが告げると、土下座した人間は泣きながら「畏まりました」と返すのだった。
〈17人の意味とは…? [食糧人類 2巻](c)講談社/イナベカズ〉
【2巻のまとめ】
巨大生物に見つかりそうになったところを小倉に助けられた伊江たち。
小倉は元ルポライターで施設に潜入しており、脱出できずに情報収集しながらひっそりと生き延びていた。
小倉から「玉座の間」の存在を聞くと、巨大生物に激しい敵意を抱くナツネが詰め寄る。
ナツネは施設から逃げた母から産まれた子で、驚異的な再生力と成長力を持つ完全な増殖種だった。
運悪く遭遇した巨大生物によってナツネは喰われるが、腹の中を割いて復活し、返り討ちにしてみせる。
その頃、玉座のまでは巨大生物が殺されたことで人間が謝罪させられている。
巨大生物から課せられた「17人」の意味とは…?
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
-
参考人類は巨大生物に支配されていた『食糧人類』全7巻【ネタバレ注意】
続きを見る