追い詰められるも、装甲車に乗った新たな仲間・笠原と花畑に救われれた。
装甲車内で花畑の息子・陸が化け物化していることが発覚し、不安を抱えながらも武器庫で補給。
その最中、化け物山と頂点の男が再び姿を現し、義明たちの行く手を阻む。
激しい戦いの末、ノイマンの機転で頂点の男を倒し、化け物山の動きを止めることに成功。
しかし、頂点の男の処遇を巡り、仲間たちの間に対立が生じ、一同は新たな問題に直面するのだった。
4巻のあらすじを振り返ってみましょう。
矯正施設での交渉と波乱の始まり
ノイマンと岩倉は、頂点の男の処遇を巡り一触即発の緊張感に包まれていた。
互いに銃を構え、今にも引き金を引きかねない状況の中、他のメンバーとも話し合い、多数決の結果、頂点の男を施設に連れ帰ることを決定する。
一行は頂点の男を連れ、矯正施設へと帰還した。
施設では6号室のリーダーである一ツ兜清春が彼らを出迎える。
一同は持ち帰った武器を献上するが、弾丸がないことを一ツ兜に指摘される。
それでも彼らは保管場所を明かさず、対等な立場を守り抜いたことで、「食えねぇ奴ら」として一ツ兜に認められる。
これを機に一同には新品のツナギが支給され、豪華な食事を振る舞われることになった。
食事中、贅沢な待遇を妬む他の収容者たちから襲撃を受け、多勢に無勢の状況となるが、突如としてゾンビ化している陸(花畑の息子)が暴れまわり、その圧倒的な力により、一同はその場を救われることとなる。
陸の暴走とノイマンの推測
仲間をやられ激昂した収容者たちが次々と陸に襲いかかるが、陸は俊敏な動きで全員を返り討ちにする。
その異様な動きを見てノイマンは何かに気付き、陸が操られているのではないかと推測する。
元気に動き回る陸を見て、「(ゾンビの病気が)治った」と歓喜する花畑だったが、陸は突如笠原に襲いかかった。
間一髪で吉岡が助けに入り、義明も応戦するが、陸の圧倒的な力の前に抗う術もなく、義明たちは窮地に立たされる。
しかし、突然陸が急におとなしくなり、その場に倒れ込んだ。
何とか立ち上がろうとするも足がふらつき、満足に動くことができない状態に。
そこにノイマンが現れ、陸を拘束するよう指示を出す。
困惑する一同に対し、ノイマンは陸が頂点の男に操られていたこと、口に貼られたテープが剥がれたことが原因だったと説明する。
頂点の男の口を再び塞いだことで、陸の暴走を解除したのだ。
ノイマンは頂点の男の異常な能力に注目しつつも、感染者が一人も出ていない状況に疑問を抱いていた。
頂点の男の調査と驚異の正体
義明たちは一ツ兜に状況を報告する。
罪そのものを咎められることはなかったものの、感染者が一人も出ていないことに疑問を抱いた一ツ兜は、義明たちに厳しい追及を行う。
それに対し、ノイマンは調査の必要性を述べ、一ツ兜と義明を伴い反省房へ。
そこには拘束された頂点の男が横たわっていた。
義明はカメラを持ち、調査の様子を記録し始める。
ノイマンは頂点の男の観察を進めながら、彼がブードゥー教における黒魔術の司祭「ボコール」に似た存在である可能性を指摘する。
ボコールは、生きる屍を作り出し、それを操る力を持つとされる恐るべき存在だ。
一ツ兜はさらに詳細な説明を求めたが、ノイマンは静かにするよう制し、部屋に置かれたレコード機材を示して、流れる音楽に注意を向けた。
その機材からは、ワーグナーの楽曲が静かに響き渡っていた。
音楽を聞くうちに、ノイマンの中で幼少期の記憶が蘇る。
母親とともにワーグナーを聞いていた当時、母親はその音楽の完璧さを語りながら優しい表情を見せていた。
しかし、それは表面的なもので、実際には借金まみれの生活に追われていた。
母親はノイマンに完璧を求め、テストで満点を取れなければ激しい体罰を与える日々を過ごさせていた。
ノイマンの幼少期は、厳しい環境の中で歪みながらも完璧を追い求める過酷な日々だった。
その記憶の中で決意を固めたノイマンは、頂点の男を徹底的に調査することを胸に刻む。
ノイマンは頂点の男にカッターを突き刺し、その反応を観察する。
しかし驚くべきことに、傷口はみるみる塞がっていった。
その異常な回復力により拳銃で撃たれても無傷であること、さらに肺機能を駆使して化け物を操り、口から衝撃波を放つ能力を有している。
また、頂点の男の瞳は三つの複眼に変異しており、その異形さにノイマンは異様な興味を抱く。
調査をさらに進める中で、頂点の男の体に手術痕がひとつ見つかり、腕には予防接種の痕跡が確認された。
つまり、彼が最近まで普通の人間だった可能性が高いことが示唆されたのである。
最終的にノイマンは、この男が新人類に進化した存在であるとの結論に達するのだった。
化け物山の襲来と決戦の始まり
一方その頃、仲崎恭一と仲崎仁、通称キョージン兄弟は反省房へ向かっていた。
4号室の収容者たちから、反省房に誰かが入れられたという話を聞き、それが女性だと勝手に思い込んだ二人は興味本位で足を運んだのである。
反省房に到着した兄弟は、拘束された状態で横たわる頂点の男を発見。
その異様な姿に好奇心を掻き立てられた二人は、男の顔にかけられていた拘束具を外してしまう。
拘束が解けると、男は不気味な笑みを浮かべた。
しかし、それが男だと分かると二人の関心は一気に冷め、何事もなかったかのようにその場を立ち去った。
反省房を出た兄弟は、廊下を歩いている中で異様な雰囲気に気づき、窓の外を覗き込む。
そこで彼らが目にしたのは、巨大な化け物山が施設の塀を乗り越え、侵入してくる光景だった。
その信じがたい光景に兄弟は驚き、無我夢中でその場から逃げ出した。
同じ頃、義明たちも化け物山が迫っていることに気づき、深い衝撃を受ける。
一ツ兜はその脅威に即座に対応すべく、吉岡に隠している銃弾を渡すように求めた。
そして、これからの戦いに備えるため、皆を奮い立たせ、戦う決意を固めさせる。
一同はその指示に従い、臨戦態勢を整えるのだった。
膨れ上がる脅威、反撃の一撃
一方、反省房に到着したノイマンは、中がもぬけの空になっていることに愕然とする。
急いで駆けつけてきた仲間たちに向かい、ボコールに逃げられたようだと報告。
その時、反省房の反対側にある窓の外に異変が起こっていることに吉岡が気付く。
窓の向こうに現れたのは、異常に膨れ上がったボコールの姿だった。
次の瞬間、凄まじい衝撃波が彼らを襲い、一同は耐えきれずその場に倒れ込んでしまう。
「マエダ」と低くつぶやきながら義明に向かって歩み寄るボコール。
その場で失神していたかのように見えた義明だったが、突然目をカッと開き、手には銃を構えていた。
そしてその義明の両耳を一ツ兜が押さえている。
2秒先を見通す能力を持つ彼は、ボコールが衝撃波を放つタイミングを予測し、義明を守るために素早く行動していたのだ。
一ツ兜の的確な行動により油断を誘われたボコール。
その隙を狙った義明が、しっかりと銃口を定め、ボコールの顔面を撃ち抜いた。
【4巻のまとめ】
義明たちは頂点の男を矯正施設に連れ帰り、6号室のリーダー一ツ兜に武器を献上するが、弾丸を隠すことで対等な立場を守る。
一ツ兜に認められ、新品のツナギや豪華な食事が振る舞われる中、妬んだ収容者たちの襲撃を受ける。
一同が窮地に追い込まれるが、陸の圧倒的な力によって窮地を脱する。
俊敏な動きで収容者たちを返り討ちにした暴走した陸が、笠原や義明たちを襲うが、直後に倒れ込み動けなくなる。
ノイマンは陸が頂点の男に操られていたと推測し、口のテープを再び貼ることで暴走を解除したと説明する。
一方で、頂点の男の異常な能力や感染者が出ていない状況に疑問を抱いていた。
義明たちは一ツ兜に状況を報告し、頂点の男の調査を開始する。
ノイマンは、頂点の男が黒魔術の司祭「ボコール」に似た存在で、生きる屍を操る能力を持つと推測する。
さらに調査を進めた結果、頂点の男は驚異的な治癒力や衝撃波を放つ能力、複眼を持つ異形の存在であることが判明。
体には予防接種の痕跡と手術痕があり、最近まで普通の人間だった可能性が示唆され、ノイマンは彼を新人類と結論付けた。
キョージン兄弟は反省房で拘束された頂点の男を発見し、顔の拘束具を外してしまう。
その直後、巨大な化け物山が施設に侵入してくる。
一ツ兜の指示のもと、収容者たちが臨戦態勢を整え、戦う準備を始めるのだった。
反省房でボコールが逃げたことを知ったノイマン達に、膨れ上がったボコールが襲いかかる。
衝撃波に襲われ倒れる中、ボコールが義明に迫る。
だが、一ツ兜が義明を守りつつ隙を作り、義明が銃でボコールの顔面を撃ち抜いた。
【4巻の見どころ】
頂点の男を巡る矯正施設での交渉は、銃口が向けられた一触即発の状況から始まります。
武器を巡る駆け引きを制し、一ツ兜に認められた義明たちは安堵の間もなく、収容者の襲撃を受ける。
しかし、突如暴走する陸が戦況を一変させ、ノイマンはその異常な動きの秘密に迫ります。
さらに、頂点の男の驚異的な回復力や衝撃波を放つ能力が明らかになり、彼が新人類である可能性が浮上。
極めつけは、施設に迫る巨大な化け物山と、脱走したボコールの猛攻。
圧倒的な力を前に、義明はどう立ち向かうのか――?

次巻へ続きます。
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