海代は惣慈に利用されて荒邦の母を殺した男の弟であり、惣慈と刺し違えるつもりで正人を監禁し、惣慈に接触しようとしていた。
荒邦がそれを阻止し、正人は3年4組の面々に惣慈の悪行や3年4組創設の経緯を明かし、3年4組が団結を深める。
だが夏休みが終わり、文化祭が近づくと、尾噛と呑頭が錚々児の生徒を使って骨子への嫌がらせを開始。
荒邦と正親が尾噛と吞頭のもとへ乗り込むが、文化祭の日にカチコミをすることを宣言されてしまう。
これを受けた荒邦は、「3年4組がボディガードとなってヤクザの襲撃から骨子を守るために戦う」という設定の演劇を文化祭の出し物とし、劇という建前のもとで文化祭での決戦を迎えるのだった。
8巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
シナリオの結末はまさかの展開
ヤクザと3年4組の戦いは、見ている者にとっては、まさに“お芝居”そのものだった。
何の制限もなく戦えることに喜ぶ3年4組の面々。
人海戦術で攻め込むヤクザは校舎の中にまで侵入し、骨子を追い詰めるが、あちこちで華麗な身のこなしをする骨子によって返り討ちにあう。
3年4組は、変装の達人によって戦闘班がみな骨子に扮しており、どれが本物の骨子かわからない状態にしていたのである。
荒邦は自分の描いたシナリオどおりの展開となっているのを確認するが、一つだけ誤算があった。
それは台本の最後に、「赤羽を守り切った威吹。二人は見つめあい熱いキスを交わす。」という知らないエンディングが書き加えられていたこと。
荒邦と骨子の恋を成就させるため、海代が勝手に書き換えていたのだった。
荒邦の唇争奪戦
劇の台本を放送室で読みながら、最後のエンディングで荒邦とキスすることにドキドキする骨子。
するとその横から孔蘭が「私、威吹のこと好きになっちゃった」と骨子に明かし、マイクが入ったまま、その告白は校内に流れてしまう。
さらに正親も参戦し「荒邦とキスをするのは俺だ」と台本を書き換えてしまった。
校内放送で流れっぱなしのやりとりを聞いて荒邦が顔を真っ赤にするなか、骨子は「荒邦とキスするのは私なんだから」と叫ぶ。
こうして三姉妹の“荒邦の唇争奪戦”が始まるのだった。
尾噛・呑頭との対峙
3年4組とヤクザたちの戦いは大詰め。
荒邦の父である丈夫と、弥美姫の母・真名上も現れ援護射撃を始めた。
真名上は決戦の時の傷が癒えるまで匿われており、弥美姫から文化祭のチケットを受け取り、弥美姫の晴れ舞台を見に足を運んできたのである。
皆が一般客を守るために手一杯となるなか、荒邦が尾噛と、弥美姫が呑頭と対峙。
荒邦は尾噛がなにかと自分個人に対して突っかかってきていたことから、尾噛が本当は自分の母に惚れていたが相手にされなかったことを看破。
図星を突かれて尾噛は動揺するのだった。
弥美姫と母の和解
弥美姫のもとに真名上も援護に駆け付け、呑頭と戦闘に。
真名上にとって呑頭はかつて人生のどん底にいた際に手を差し伸べてくれた恩人であり、「呑頭教」があれば尽宮組の地位を狙う必要はないと説得を試みる。
しかし呑頭にとっては「呑頭教」はただのビジネスであり、尾噛についていたのもいつかその利権を飲み干す時が来るからだ、と語る。
恩人と決別する決意を固めた真名上は弥美姫と共に吞頭と戦い、2人の連携から最後は弥美姫が呑頭を切りつけ倒した。
真名上は弥美姫を抱きしめ、家族の絆を取り戻した2人は卒業後に一緒に暮らすことを約束するのだった。
3年4組の完全勝利
残すは尾噛のみ。
荒邦と丈夫が2人がかりで尾噛を圧倒し、尾噛は逃走を図る。
しかしすぐさま威吹工務店従業員一同と3年4組の面々に包囲され、撃破。
こうして尾噛と呑頭たちは全滅し、決戦は3年4組の全面勝利となった。
骨子の大胆なキス
ヤクザはボディガードに倒され、あとはシナリオに沿って荒邦と誰がキスするか争う骨子・正親・孔蘭の3人。
そのとき正親のもとに正人から着信が入り、破門を解いて正式に尽宮組の跡取りに任命することが伝えられる。
その隙をついて孔蘭がこっそりと荒邦に「私と付き合って」と迫るが、荒邦は「好きな人がいるんだ」とキッパリと振った。
自分の気持ちにケリをつけた孔蘭は、骨子に番を譲る。
体育館の舞台に残された骨子が皆の見守る前で荒邦とキスする流れとなり、荒邦は「キスするフリでいい」と言いながらと骨子の唇に顔を近づける。
その瞬間、体育館の照明が消され、何も見えなくなった。
そして骨子の方から荒邦へ無理やりキス。
骨子は照明係だった海代に「自分が荒邦とキスすることになったら照明を切ってほしい」とお願いしていたのだった。
モラルの急襲
文化祭の打ち上げを終え荒邦が家へ帰ると、そこにはモラルこと孤堂一家の長男・由真の姿があった。
孔蘭の身を狙うモラルは邪魔者である荒邦を殺して”孤堂一家”を組開きすることを宣言しつつ、以前の決戦の際に防がれた仕返しとして荒邦の家を爆破。
そして時を同じくして、全国各地に散らばる孤堂の血を引く者たちが動き出すのだった。
動き出した孤堂一家
後日、裏社会を震撼させる4つの事件が世間に知れ渡った。
1つ目の事件。
関西珀盟会が、会合中に若衆として紛れていた孤堂家の三男・安久の裏切りにより構成員418人が射殺された。
2つ目の事件。
横浜中国系マフィア慶龍道では、組長の愛人をしていた孤堂家の長女・悦が食事に混入したシアン化合物により、構成員244人が毒殺された。
3つ目の事件。
九州侠獄連合では、孤堂家の次女・夕憐を誰のものにするか奪い合って身内同士で殺し合いが勃発し、構成員307人が全滅。
4つ目の事件。
広島の邪魔門組では、同組織が死体処理日曜していた土地で孤堂家の十八男・夜薙によって構成員179人が自殺するハメに。
いずれの組織も尽宮組の地位を狙っていた矢先の出来事であり、“孤堂一家”の家長である惣慈のもとに、子供たちが続々と集結。
だが惣慈は「あと一人足りない」とし、孔蘭を3年4組から孔蘭を取り戻そうと企むのだった。
仲間に恵まれた荒邦
モラルによる爆発に巻き込まれた荒邦だが、間一髪のところで雁楽に助けられていた。
雁楽はモラルによって殺されたと思われていたが、生きていたのである。
病院に運ばれた荒邦の元には丈夫と雁楽、そして3年4組の皆がお見舞いに訪れる。
孔蘭は自分のせいで荒邦の命が狙われたことを謝るが、荒邦は“俺たち”のせいだ、とした。
そこに「荒邦の家がガス爆発で吹き飛んだ」と聞いた骨子も合流。
さらに正親もお見舞いに訪れ、正式に尽宮組の跡取りになったことを報告しに来た。
荒邦は住む場所を失い途方に暮れるが、海代の提案により骨子の家に身を寄せることになるのだった。
【8巻のまとめ】
文化祭では3年4組が尾噛・呑頭らの襲撃を見事に退けて完勝。
また演劇のシナリオにも修正が加えられ、荒邦と骨子のキスで幕を閉じた。
決戦の中で弥美姫と真名上も親子の絆を取り戻し、卒業後に一緒に暮らす約束をした。
また正親も破門を解かれ、正式に尽宮組の跡取りに任命される。
しかし文化祭直後、モラルが荒邦を襲って家を爆破すると共に、孤堂一家が動き出す。
荒邦は間一髪のところで死んだはずの雁楽に命を助けられ、仲間と共に孤堂一家を潰すことを誓うのだった。
【8巻の見どころ】
この物語のクライマックスは、なんといっても荒邦と骨子の本気のキス。
特に、三姉妹による荒邦の唇争奪戦のシーンは、誰が最終的に荒邦とキスを交わすのかという緊張感と、キャラクター同士の複雑な感情が絡み合い、物語に一層の深みを加えています。
さらに、荒邦が尾噛と対峙する場面では、彼の鋭い洞察力が光り、過去の複雑な人間関係が明らかに。
加えて、弥美姫と真名上の親子の和解のシーンでは、感動的な絆が描かれます。

次巻へ続きます。
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