拉致された先の謎の施設から命からがら脱出を図るパニックサバイバル漫画。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
拉致された先は謎の施設
ある日、高校生の伊江とカズの2人は学校が終わりバスで帰る途中、車中に催眠ガスを撒かれて拉致されてしまう。
目が覚めるとトラックの上。自分の下には人間が敷き詰められ、辺りには冷凍された裸の人間たちが並んで転がっている。
〈転がる冷凍された人間たち [食糧人類 1巻](c)講談社/イナベカズ〉
防護服を着た係員によって生きた人間が仕分けられており、太った人間たちはコンベアに載せられて冷凍、そのまま解体されていく。
防護服の男が伊江が目を覚ましているのに気づくと、「気の毒になあ…若ぇのになあ…」とつぶやく。
「ココからは絶対に逃げらんねぇからよー。兄ちゃん覚悟ぉ決めといたほうがイイぞ。」
そう声をかけられた伊江は、わけもわからないまま無理やり荷台から降ろされて仕分けられ、暗い部屋へ落とされた。
目が暗闇に慣れてくると、そこには超肥満体系の人間が大勢おり、一心不乱にチューブから何かを飲んでいる。
〈みな一心不乱に何かを飲んでいる [食糧人類 1巻](c)講談社/イナベカズ〉
みなチューブに口をつけるのに夢中で自我がない。
伊江は落とされた部屋の入口を振り返るが、入口は急斜面のローラーのはるか高いところにあり、絶対に登れないようになっていた。
山引・ナツネとの出会い
辺りを見回すと、チューブから何かを飲んでいる人間たちのなかにカズを発見する。
〈カズも薬液の虜に [食糧人類 1巻](c)講談社/イナベカズ〉
カズは伊江の制止にも聞く耳を持たず、チューブから流れて来る液体を伊江にも薦める。
一口だけ…と伊江が手を伸ばした時、「飲むな」と後ろからヘッドロックをかけられた。
どうやらあの液体を飲むと思考が抑制されてしまうらしい。
「外の情報を話せ」と絞める力を強める男を別の青年がなだめ、伊江は解放された。
絞めてきた青年はナツネ、なだめた方の青年は山引という。
〈山引(右)・ナツネ(左)との出会い [食糧人類 1巻](c)講談社/イナベカズ〉
2人ともここにきて3日以上飲まず食わずで脱出の機会を探っているようだ。
巨大生物との遭遇
山引によれば、ここは人間の飼育室。
怖くなって大声を出しながら助けを求める伊江だが、すぐにナツネが殴って止める。
伊江の声を聞いて何かが近づいてくる。
「いいか?絶対に振り返るんじゃないぞ」とナツネに忠告される伊江。
ドアが開き、何かが入ってきた。
伊江はチューブに口をつけたまま飲んでいるフリをする。
その目の前に太く長い触覚が現れ、肥えた人間を簡単に切断した。
振り返ることができない後ろでは、人間よりも大きい青虫のような生物が人間を食べていた。
〈巨大生物との遭遇 [食糧人類 1巻](c)講談社/イナベカズ〉
脱出開始
動揺を隠せない伊江だったが、多くの触覚に触られながらも微動だにしないナツネの姿を見て落ち着きを取り戻す。
そのまま得体のしれない巨大生物が部屋から出ていき、入れ替わりに防護服を着た2人の清掃員が掃除しに来た。
山引とナツネはその2人を倒して防護服を手に入れる。
そのまま外へ出ようとする2人を伊江が慌てて追いかける。
伊江を見捨てていこうとする2人に対し、伊江は持ち前の瞬間記憶能力を使って施設内部の見てきた絵を自分の血で描いてみせた。
〈伊江の記憶を頼りに脱出開始 [食糧人類 1巻](c)講談社/イナベカズ〉
伊江は自分の価値を認めさせ、2人と共に脱出することに。
管理された”生殖種”たち
しかし伊江は扉が閉まる前にカズを連れ出してきた。
カズを連れ出したことに口論する3人だが、そこを防護服を着た2人組の男に見つかってしまう。
山引が機転を利かして誤魔化し難を逃れるが、防護服の2人組が何名かの目隠しをした全裸の男たちを引き連れていくのについて”生殖種”を見にいくことに。
そこにはたくさんの女たちが牢屋に入れられていた。
〈生殖種たちの牢屋 [食糧人類 1巻](c)講談社/イナベカズ〉
薬漬けで発情し続け、若くしながらたくさんの子供を産まされる女たち。
横では男に特別な興奮剤を打たされ、死ぬまでSEXのことしか考えられないようにされている。
「こんな凄ぇ薬ぃ作っちまうんだからよ。『あの方たち』には決して逆らうべからず…だよなぁ」
そうつぶやく防護服の男。
と、山引がいつのまにか盗んだ興奮剤を防護服の男に注射し、防護服の男2人とも牢屋に閉じ込めた。
防護服の2人は興奮剤を注射された男に襲われていく。
ナツネの見せる優しさ
ナツネが防護服の男を助け、ここにいる女たちが助かるか問いただす。
しかし助かる見込みがないことを知ると、ナツネは防護服の男を再び牢屋に戻した。
と、そこに死んだ赤ん坊を抱いた頭のネジが壊れた女が現れる。
〈精神を病んだ女 [食糧人類 1巻](c)講談社/イナベカズ〉
ナツネはその女を優しく抱きしめ、「ありがとう。よく頑張って産んでくれたな」とキス。
そのまま女の背骨を折って楽にしてやり、手を合わせて弔うのだった。
巨大生物の産卵場
早く施設から脱出しようとする伊江だが、ナツネと山引はまだ施設の中に留まることを決める。
と、カズがどこかから「面白いモノを見つけた」と戻ってくる。
カズについて部屋に入ると、そこには大きなカマキリの卵のようなものが幾つもあった。
〈産卵場のような部屋 [食糧人類 1巻](c)講談社/イナベカズ〉
天井には中国語や英語、スペイン語にアラビア語が表示され、防護服の男たちがデュロメーターで卵の硬さを調べている。
防護服の男たちの表情はどこか緊張している。
と、突如1つの卵が割れ、防護服の男は急いで緊急ボタンを押して警報を鳴らす。
〈慌てふためく職員たち [食糧人類 1巻](c)講談社/イナベカズ〉
慌てて部屋の外に退避しようとする防護服の男たちだが、2人が取り残されしまった。
背後から巨大なカマキリのような生物が現れ、防護服の人間の皮膚を剥がして食べ始める。
〈職員が喰われていく [食糧人類 1巻](c)講談社/イナベカズ〉
カマキリは人間と同じ言葉をマネしながら2人とも捕食するのだった。
【1巻のまとめ】
高校生の伊江とカズが拉致された先は「ゆりかご」という謎の施設。
そこでは冷凍された人間や、薬液で自我をなくされ超肥満体形にされた人間、そして薬で発情し続けさせられる”生殖種”の人間たちがいた。
伊江とカズは施設で山引とナツネという2人の青年と出会い、脱出を試みる。
しかし施設では巨大生物の産卵場で事故が発生し、職員の人間がさっそく喰われていった。
次巻へ続きます。
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