赤場帝一は、将来総理大臣を目指すべく、名門海帝高校へと進学し、生徒会長を目指すことに。
まず、ルーム長に選ばれ、相棒の榊原光明を副ルーム長に任命し、活動することにしたのだった。
厄介者の東郷菊馬とその右腕の根津二四三、そして6組の大鷹弾が強力なライバルとなる。
特に大鷹は外部生で、成績は超優秀、人望も厚いということで家は貧しかったが、ルーム長に選ばれたのだった。
今後の出世争いのために、まずは次の生徒会長選で勝ち馬に乗ることが必須。
帝一・菊馬・弾は紆余曲折を経て森園の勝利に貢献し、大本命の氷室ローランドを破って生徒会長に当選した。
一方、弾は美美子のことが好きだという自分の気持ちに気付いて美美子と惹かれ合っていき、2人共と友達でいたいという美美子の意向により帝一は恋人から友達へ降格となってしまった。
帝一たちは2年生になり、本格的な会長選に臨むことになるが、個性的な1年生が入ってきた。
弾とはかねてから親交のあるカリスマの野々宮、光明推しの成田、帝一に初接吻をする女性的な夢島、菊馬についた海帝愚連隊の久我、新興宗教の教祖の息子・蒜山、森園の将棋の相手を昔からしていた羽入などが登場。
そして森園が会長選にメスを入れ、来年度からは1年、2年生全校生徒で会長を決めることを提案。
帝一や菊馬にとっては都合の悪い話であり、反対票集めに奔走するが、結局可決されてしまった。
帝一は校内新聞の世論調査で3位に終わっていたことをショックに思い、1年生のルーム長全てに話をするが、皆から全否定され、街を漂いボロボロになる。
帝一は2週間学校を休み、心配した弾や光明、美美子が帝一の元へと訪れ、弾がルーム長を辞める!お前が闘ってくれるなら取り下げて会長選を一緒に闘う!と宣言したことによって、帝一は生き返るのだった。
美美子と光明の声援も、帝一にとっては心強いものだった。
10巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
久我と夢島のわだかまり
帝一は2週間の休みのあと、見事に復活した。
久我も帝一の傘下に入ったが、後に波紋を広げることにもなる…。
そして、弾も帝一たちと全力で戦って成長するためにルーム長の辞表を取り下げた。
一方、作戦会議を開く帝一は大きな誤算に見舞われる。
まずは夢島から攻略することにしたものの、久我と夢島は何か因縁がある様子。
特に夢島が久我のことを嫌っており、久我が入ったことで帝一から離れようとしているのだった。
久我と夢島の過去
帝一と光明は久我と夢島の間に何があったのか、夢島の相棒・佐久間に直接聞いてみることにした。
ボクシングをしている佐久間は、女っぽい夢島を守るボディーガードも兼ねているようだ。
光明が佐久間にカマをかけると、佐久間は2人の過去について口を開いた。
夢島は中1の頃はおとなしい性格であり、久我と佐久間と3人でいつも一緒にいる親友だった。
だが夢島はいつしか久我に恋をするようになり、佐久間にだけ自分の本心を打ち明けるが、それをクラスメイトに聞かれてしまう。
翌日、学校に行くと黒板には相合い傘が書かれていて、夢島と久我を冷やかす声でいっぱいだった。
そして久我が夢島を呼び出した際、夢島は久我に告白したが、久我は「そういうの困る…っていうか気持ち悪いんだけど」と返してしまう。
この言葉で夢島は深い傷を負い、久我と決別したのだった。
久我の後悔を見破る帝一
帝一は久我と夢島の関係を修復するため、2人を神社に誘い出して2人だけで話させることに。
久我は夢島に話しかけようとしていたが、それを振り切るように去る夢島。
寂しそうな久我の横顔は、後悔と懺悔の気持ちを物語っていた。
その様子を見ていた帝一は、2人の関係修復のカギは久我にあると分析し、なんとしても2人を仲直りさせることを決意するのだった。
思いあう2人
帝一は友人として美美子の意見を求めに美美子の元へと向かう。
美美子は「久我は弱い人に優しいだろうから、夢島が困っていたら助けてくれるのではないか」と的確にアドバイス。
美美子は帝一が久しぶりに来てくれたことを嬉しく想い、帝一もまた、やはり自分には美美子が必要だと思うのだった。
帝一劇場の始まり
美美子のアドバイスを得て久我と夢島を仲直りさせる作戦を考えた帝一は、翌日、光明に1人劇団・劇団帝一を作ることを宣言。
そして評議会で「夢島がみだらな行動で生徒たちをたぶらかせている、夢島のルーム長はく奪も考えるべきだ」と問題提起する。
根拠として自分が夢島に唇を奪われたことも告白すると、評議会内にざわめきが広がっていく。
そのまま本部役員全員、帝一の案に賛成に傾こうかとしたとき、久我が夢島を庇うために割って入った。
この久我の行動こそ、帝一が描いたシナリオどおりなのだった。
帝一の思惑通り…!?
久我はみんなの前で、夢島との間にあった過去を明かし、夢島に謝るとともに自分が心無い言葉をかけてしまった後悔を抱えていたことを吐露する。
しかし、ここから帝一の読みが外れ始めた。
久我は「責任を取ってルーム長を辞める」と言い始めたのだ。
せっかく仲直りさせても久我がルーム長を辞めてしまっては票が離れてしまう…。
思わぬ展開に焦る帝一。
これを受けた森園は久我と夢島を呼び出した。
実は、あらかじめ帝一から今回の作戦を聞かされていた光明は、森園に久我と夢島を仲直りさせたい旨を伝え、協力を仰いでいたのだ。
そして森園はそれを了承しており、久我と夢島に今回の帝一の作戦を明かしたうえで2人ともルーム長の続投を伝える。
こうして久我と夢島は、改めて帝一の傘下へと入った。
しかし、今度は成田と光家がこの仲直りを良く思っていないのであった。
成田が菊馬派に乗り換える
成田たちは帝一の元に夢島が入ったことが面白くなく、菊馬の元へと走る。
夢島と成田たちは因縁があるわけではないが、お互いに何となく生理的に無理という関係のようだ。
成田たちは菊馬に化粧させたりポーズさせたりして自分好みのセンスに染めていき、菊馬を応援することを宣言。
一方、弾は野々宮と羽入からの支持は盤石かと思いきや、羽入は野々宮に何やら不穏な要素を感じているのであった。
兄を想う妹の警告
夏休みに入り、森園の改革によって地獄のルーム長合宿は無くなった。
帝一は父のアドバイスのもと、票固めに奔走するために生徒たちとコミュニケーションを取ることを重視し、山岳同好会と一緒に山登りに行ったり、9月の海帝祭に向けて準備している生徒たちなどから支援を得ようとする。
その一方で、光明や弾、美美子たちと会って遊んで夏休みを満喫する帝一。
だが帝一の妹・夢子は兄を想い、弾と帝一からの好意を知りながらも2人を友達としてキープしている美美子の姿勢を問い詰め、「兄の気持ちを弄ばないで」と非難。
この言葉を受け、美美子も自分の態度をハッキリさせるべきと考えを改めるのだった。
別れを告げる2人に悪の手が迫る
美美子は帝一と弾に、自分が2人をキープしていることがズルい、間違っていると話し、両方と別れることを告げる。
落ち込みながらも美美子の想いを尊重して受け入れようとする弾と、動揺を隠せない帝一。
帝一は帰宅後も呆然としていたところ、夢子から美美子を非難したせいでこうなったことを打ち明けられる。
だがそれは兄を想ってくれたがための行動であり、泣きじゃくる夢子を許した。
そしてちゃんとお別れを言うために美美子の元へと向かい、「僕は君のことが好きだ」「私も帝一君のことが好き。だけど弾君も好きなの…」と想いを告白。
帝一が「ありがとう、美美子」と告げて2人は別れた。
しかし、帝一・弾・美美子が遊んでいることを知った菊馬は、嫉妬を武器にするために帝一と弾が不純異性交遊していることを糾弾する覚悟を固め、蒜山たちを利用して徹底的に情報収集に走っていた。
そして帝一と美美子の決定的な会話も録音し、糾弾に向けて息巻いているのだった。
嵐を呼ぶ評議会の幕開け
夏休みが明け、菊馬の訴えにより評議会が開かれ、そこで証拠と共に帝一と美美子の会話が不純異性交遊として暴露される。
しかしこれを受けた森園は、評議会の場に参考人を呼んだ。
それは、なんと当事者である美美子だった。
果たして美美子は評議会で何を語るのか―。
ミッチェル、夢を叶える
ルルカ・シュミット、ミッチェル・ボーイは可愛いに囲まれていたい男の子。
ルルカは世界的ファッションデザイナー・成田淳でお金持ちのお育ちだ。
一方、ミッチェルは自称、野菜ソムリエで青果店を営む父を持つ家。
青果店の評判は近所でも上々だったが、自分のセンスや夢をまるで理解しない頑固な父と衝突しながら、家を手伝わされる毎日に不満を抱えていた。
そんなある日、駅前にできたスーパーのせいで商店街全体の売上が落ち、自分の家も経営が危うくなっていることを両親の話から知ってしまうミッチェル。
このままではミッチェルの学費も危うく、転校になるかもしれない。
ミッチェルはルルカにそのことを打ち明けると、ルルカは父を連れてミッチェルの青果店を訪れ、商店街の再建に向けたプロデュースを提案してくれた。
その結果として商店街はファッションセンス溢れる場所に生まれ変わり、スポンサーやマスコミも集まって注目の的に。
ミッチェルの青果店も「ベジタブルマイスターのお店」として生まれ変わり、父とも和解。
そしてミッチェルはルルカの衣装を着て、ルルカと共にオープニング・ライブを飾り、夢を叶えたのだった。
【10巻のまとめ】
帝一は久我を傘下に収めたことで、次は夢島を傘下に入れたいと考えるが、2人には確執があった。
しかし、帝一と光明の考えで2人は和解し、帝一の仲間へと入れることに成功する。
一方、夢島のことを良く思わない成田たちは、菊馬へと寝返った。
美美子は帝一の妹・夢子の警告を受け入れ、帝一と弾と別れることを2人に伝える。
しかし、別れを告げに行った帝一と美美子の会話を菊馬が盗聴しており、それが不純異性交遊にあたるとして評議会の議題に取り上げられ、森園はその参考人として美美子を呼んでいたのだった。
嵐を呼ぶ、評議会の始まりだった…!
次巻へ続きます。
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