会社の士気を高めるためのレクリエーション登山のはずが、人を襲う巨大な猿によって次々と社員が殺されていく。
裏切り者の妨害によって助けを呼ぶこともできず、逃げまどいながら生き延びる術を必死に探す社員たち。
果たして猿の正体は、そして裏切り者は誰なのか。
会社に恨みを持つ者、極限状態に陥り狂いだす者、それぞれの心情が交差するパニック・ホラー漫画です。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
再起を図るレクリエーション登山
藤谷製薬のレクリエーションでしらび山の登山に来ていた社員の一行。
8年前に登山事故で父を亡くしていた新入社員の早乙女 稜も参加しているが、「人を殺したことがある」という噂話があるせいか皆からは敬遠されている。
しらび山の先にある岩砕山は世界で二番目に多くの死者を出している山の難所。
鬼の猿が棲むとさえ伝説に残る「鬼猿岳」の異名を持つほどであり、レクリエーションとはいえハードな山登りであった。
運動音痴の岡島が泣きべそをかいたりするが、早乙女の同期の宮田らと手を取り合いながら全員がしらび山の山頂に到着。
3年前の薬害事件で苦境に立たされている藤谷製薬だが、団結して再起を図るために新しく就任した社長が考案したのが今回のレクリエーションの意図だった。
〈山頂に到着 [モンキーピーク 1巻](c)日本文芸社/志名坂高次・粂田晃宏〉
岩砕山の魔猿伝説
山頂でテントを張り一夜を明かす一行。
しかしその夜に異変が起きた。
悲鳴が上がり目を覚ました早乙女がテントの外に出ると、大きなナタを持った巨大な猿に遭遇。
〈魔猿との遭遇 [モンキーピーク 1巻](c)日本文芸社/志名坂高次・粂田晃宏〉
猿はそのまま立ち去ったが、社員の数人がズタズタに切り裂かれて死んでいるのが見つかった。
警察に通報しようにも全員の携帯電話を管理していた鈴村が死に、携帯が入っていた袋も奪われている。
岩砕山の伝説によれば、昔土地を荒らす悪い猿がいたが、それをとある武士が山頂から猿を投げ捨てて殺した。
それ以来近辺の山では度々魔猿が出没しては登山者を襲うと言われている。
今回の犯人はその魔猿なのか―。
続出する犠牲者
不安と共に夜を明かした36人の生存者たちは、夜明けとともに下山を目指す。
班ごとに分かれて下山ルートを辿る一行。
しかし途中の看板が何者かによってすり替えられ、下山するどころかいつの間にか難所に誘導されていた。
崖に設置された急な階段をひたすら下りなければならない「矢ノ口落とし」。
〈難所の矢ノ口落とし [モンキーピーク 1巻](c)日本文芸社/志名坂高次・粂田晃宏〉
何者かにハメられていると気づいた早乙女は最後尾のグループから先頭に向かって必死に叫びながら階段を下り危機を知らせようとする。
が、最後尾のグループの背後に魔猿が忍び寄り、次々と人を襲い始めた。
パニックを起こした最後尾グループは階段から転落し、6人の死者と11人の重傷者、さらに4人が階段の上ではぐれ、行方不明になる大惨事に。
〈パニックから転落 [モンキーピーク 1巻](c)日本文芸社/志名坂高次・粂田晃宏〉
無事な者たちは社長を筆頭に今後の行動を話し合い、階段を引き返すのではなくさらに先へ進み、岩砕山の手前にある山小屋に避難することを決めた。
動けるものは助けを呼ぶため山小屋を目指し、動けない者は数人の見張りと共に残る。
〈動ける者は山小屋を目指す [モンキーピーク 1巻](c)日本文芸社/志名坂高次・粂田晃宏〉
先を目指す者たちにさらなる試練を与えるかのように、看板には「体力に自信のない方は引き返してください」と警告が発せられるのだった。
負傷者を襲う魔猿
山小屋を目指すのは15人。社長や早乙女をはじめ、アメフト出身で体格のいい安斎らもいる。
岩だらけの場所を上るハードな登山コースだが、早乙女がふと振り返るとけが人たちが残った場所を魔猿が襲っているのが見えた。
〈負傷者を魔猿が襲う [モンキーピーク 1巻](c)日本文芸社/志名坂高次・粂田晃宏〉
早乙女と安斎が全速力で引き返し、魔猿と対峙する。
しかし魔猿は人間では不可能とも思える急な崖を下って逃げ、8人の死者と3人の行方不明者を出してしまった。
辛うじて身を隠していた岡島と南を見つけ、先頭との合流を図る早乙女と安斎。
山の中で起きたテロリストによる計画的殺人事件の可能性を安斎が口にすると、不安に駆られた南が早乙女の過去を問い詰める。
すると早乙女は「俺が殺したのは二人だ」と答え、南らをさらに不安にさせるのだった。
迫りくる渇きと日没
無事に先頭に合流し山小屋を目指すが、今度はそれぞれの持つ水が尽きかけていた。
急坂に加え、強い日差しと恐怖・ストレス、睡眠不足が渇きを加速させている。
〈渇きが加速する [モンキーピーク 1巻](c)日本文芸社/志名坂高次・粂田晃宏〉
社長の指揮のもと、安斎が全員の飲料を一括管理し再分配、さらに脱落者を出さないよう再び班を分けて出発することに。
しかし夕方5時になってもコースの道のりは長く、日が落ちたことで野宿せざるを得なくなるのだった。
動き出す者たち
飯塚がスポーツドリンクを隠し持っていることに女性社員の藤柴が気づき、飯塚は口止めを兼ねて藤柴と同盟を組むことにする。
〈飯塚と藤柴が同盟 [モンキーピーク 1巻](c)日本文芸社/志名坂高次・粂田晃宏〉
2時間おきに見張りを立て、夜が明けたら再び出発する計画。
しかしここでもいつの間にか魔猿が姿を現し、辻が頭部に怪我を負って死んでいるのが見つかった。
〈辻が撲殺される [モンキーピーク 1巻](c)日本文芸社/志名坂高次・粂田晃宏〉
魔猿に対して投石で威嚇する早乙女たちだが、対する魔猿は弓を放つ。
〈魔猿が弓を使う…? [モンキーピーク 1巻](c)日本文芸社/志名坂高次・粂田晃宏〉
何とか死者は辻だけに抑えられたものの、弓を使うことと辻の殺され方から「本当に猿の仕業なのか?」という疑念が宮田と早乙女の頭に浮かんでくるのだった。
【1巻のまとめ】
薬害事件を起こし、新社長のもと結束を高めるために登山レクリエーションに来ていた藤谷製薬の社員たち40名。
しかし初日の夜、新入社員の早乙女はナタを持った大猿を目撃し、社員4人が殺害された。
その後も続く猿の襲撃によりさらに18人が犠牲となる。
山の険しさと共に増していく疲労と、追い詰められる精神。
一方で自分が助かることだけを考えている飯塚は藤柴を言いなりにして同盟を結ぶ。
日没が迫り野宿を決行した岩山では今度は辻が撲殺されているのが見つかるが、その死体に早乙女と宮田が疑念を抱くのだった。
次巻へ続きます。
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参考誰も助けには来ない。戦慄と衝撃の山岳パニックホラー『モンキーピーク』全12巻【ネタバレ注意】
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