「ビスケットハンマー」で地球を壊そうとする悪の魔法使いアニムス。地球を破壊から守るために選ばれた姫と獣の騎士たち。アニムスを止めたうえで、地球をこの手で砕く野望をもつ姫:さみだれとその騎士:夕日。三つ巴の戦いは終盤です。
残る泥人形は群れをなす姿を変える1体のみ。騎士団たちにも勝利の希望が見えてきました。
鍵を握るのは、騎士団全員が力を合わせる多重領域。
ビスケットハンマーの対の存在となる「ブルース・ドライブ・モンスター」も姿を現します。
戦いは最終局面を迎えようとしています。
9巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
アニムスとアニマの過去
最終決戦を前にして、アニムスとアニマの過去が語られます。
アニムスとアニマは未来における月面のシャトル事故を生き残った双子で、人工衛星内の病院で治療を受けていました。2人とも強力なサイキックの持ち主で、その力が原因でシャトル事故が起きていましたが、サイキック能力も含め、2人だけの秘密でした。
アニムスは自分の力を誇っている一方、アニマはその危険な力は使うべきではないと考えています。
が、その病院の院長は2人を盗撮して2人の力を知り、自分の研究に使いたいという野望を持ち、アニムスたちに「君達は神様なんだよ。能力を封印するのはダメだ」と語りかけます。
自分は神だった、と思い込むアニムスは、サイキック能力を如何なく発揮し、自分の破壊衝動を満たしていきます。2人のいた衛星を破壊し、次に見えた大きな地球も巨大なハンマーで破壊。
〈地球を破壊するアニムス[惑星のさみだれ9巻](c)少年画報社/水上悟志〉
地球の破壊に伴って時空が砕け、過去に遡ることができました。過去の地球がそこにあったのです。
興味をそそられたアニムスは、宇宙の原初を確かめるまで地球粉砕を繰り返して過去に遡ることを決めます。アニマはそんな兄を止めるため、ルールを作ったゲームとして地球を賭けた戦いを作り上げ、2人の長い戦いが始まりました。
アニマは1回も勝てませんでしたが、諦めることはありません。
そして現代の地球。アニマはさみだれと出会ったのです。さみだれが選ばれた理由はアニマが氷雨の遠い子孫にあたる縁者だったからのようです。
幼少期のさみだれは病弱でしたが、夕日と出会ったことで「もう一度あの子(夕日)に会いたい」とアニマに願うのでした。
vs 12体目の泥人形
騎士団は全員で多重領域を練習し、なんとかモノにすることができました。
そんな騎士団の前にアニムスが姿を現し、最後の泥人形の形成に時間をかけるため、最終決戦まで数か月の間猶予を設けることを告げます。その間に騎士団は多重領域を完成させ、またさみだれはアニマと超能力の特訓、夕日も一人で特訓をします。
そして最終決戦。アニムスはさみだれを除いた騎士たちだけを自分の作りあげた孤島へ転送し、山をゆうに超える巨大な12体目の泥人形、ポジディオンとの決戦となります。
騎士たち全員の多重領域「流れ星の矢(ネガイカナウヒカリ)」が炸裂します。
〈騎士たち全員の力を合わせてポジディオンを攻撃[惑星のさみだれ9巻](c)少年画報社/水上悟志〉
また追いついてきたさみだれの攻撃や、風巻の12体目の泥人形も力を合わせ、すんなりとポジディオンを撃破しました。
ビスケットハンマー vs ブルース・ドライブ・モンスター
12体の泥人形が全滅したことで、ビスケットハンマーが発動します。アニマはブルース・ドライブ・モンスターの内部へさみだれと夕日を転送し、夕日はブルース・ドライブ・モンスターを起動。
しかし、ビスケットハンマーは止まらず、ブルース・ドライブ・モンスターを粉砕します。
〈ビスケットハンマーがブルース・ドライブ・モンスターを粉砕[惑星のさみだれ9巻](c)少年画報社/水上悟志〉
そしてそのとき、さみだれは瞬時にして砕けたブルース・ドライブ・モンスターに力を上書きして巨大な自らの姿を再構築し、ビスケットハンマーに全力パンチ。ビスケットハンマーは砕かれました。
〈さみだれのサイキックがビスケットハンマーを粉砕[惑星のさみだれ9巻](c)少年画報社/水上悟志〉
アニムスとの最終決戦
がっかりするアニムスですが、ビスケットハンマーはまた時間さえあれば作り直せます。
そして、アニムスと騎士団の最終決戦が始まりました。
アニムスはさみだれの強力なサイキックを警戒し、孤島の周囲にバリアを張ってさみだれと夕日が帰ってこられないように力を割きます。
夕日とさみだれ・アニマがブルース・ドライブ・モンスターの中から再び戻るまで、騎士団たちは次々と攻撃を仕掛けていきます。茜が回復しつづけるものの、アニムスにはまだまだ余裕があります。
さすがに鬱陶しいと感じたアニムスは茜から能力を奪い返そうとしますが、茜は契約の願いとして能力の返還を拒否。茜がアニムスを裏切りました。
〈茜の契約の願いは能力返還の拒否[惑星のさみだれ9巻](c)少年画報社/水上悟志〉
それを受けてアニムスは本気を出し、騎士団に襲い掛かります。
〈本気を出したアニムス[惑星のさみだれ9巻](c)少年画報社/水上悟志〉
茜は能力を使い果たして気絶し、風巻も限界を超えて13体目の泥人形を錬成。
そのときさみだれがアニムスのバリアを破り、アニムスの力を削ぎます。騎士たちは決死の力で攻撃を集中させ、最後はアニマがアニムスにとどめをさしました。
〈アニマがアニムスに最後の一撃[惑星のさみだれ9巻](c)少年画報社/水上悟志〉
【9巻のまとめ】
12体目の泥人形も撃破し、アニムスとの最終決戦にも打ち勝った騎士団。
最期に待つのは、地球を自ら砕くさみだれ・夕日と騎士たちの戦いです。
次巻へ続きます。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
参考笑えて泣けて熱くて深い、超能力バトルの名作『惑星のさみだれ』全10巻のあらすじ
続きを見る