地球に現れた未知の寄生生物が人間の脳に寄生しようとする中、高校生の泉新一は偶然にも右手に寄生されてしまう。
何者かによるミンチ殺人連続事件が起こる中、新一は「ミギー」を名乗る寄生生物と奇妙な共存生活を始めることになった。
ミギーは学習意欲が高く、人間の言葉を話すことができるようになる。
また、ミギーは新一の感情を読み取り、女友達の村野里美への恋心を見抜いてしまう。
新一はミギーとの関係に戸惑いつつも、他の寄生生物との遭遇と戦いを経験する。
その中には高い知能を持ち、教師に擬態した生活を送る田宮良子がいた。
彼女は果たして敵なのか?味方なのか?彼女の存在は、新一の今後の運命を大きく左右することになる。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
Aによる事件が終息
Aは胸に刺さったパイプが致命傷となり、身体に見切りをつけて田宮に合流としたが、田宮が仕掛けていた実験室のガス爆発の罠によって始末された。
事件から1ヵ月後、学校にはようやく落ち着きが戻る。
シンイチは何事もなかったかのように振る舞う田宮を自分の手で殺そうと考えるが、奇策がメインの戦いかたのミギーは分が悪いうえ、田宮のお腹にいる赤ちゃんも殺すことになってしまうという問題があった。
田宮が未婚のまま妊娠したことは教職員からも問題視され、田宮は教師を辞めることに。
周囲の目がないところでシンイチは田宮に接触し、その真意を問いただす。
だが田宮は本能として人間の種を食い殺す命令を受けていることを明かし、シンイチに対しては「わずかだが混じってるな」と言い、興味を持ったために殺さずにおくのであった。
「寄生獣」2巻©講談社/岩明均
狡猾になる寄生生物たち
実家に帰った田宮だが、母親に自分が本物の娘ではないことを見抜かれて手にかける。
顔も声もそっくりなはずだが、なぜ成り代わりがバレたのかわからない。
田宮はそのまま身分を捨て、また世間ではミンチ殺人件数が減る代わりに失踪や行方不明者の数が増えていく。
寄生生物たちはリスクの少ない方法を学習し、時には仲間と協力して目立たぬように狩りをするようになったのだった。
両親が旅行へ
ミギーは自分の身体を切り離して3分ほどなら移動できることを実験で確かめる。
リスクは計り知れないが、理論上は脳を奪った生物でも頭から頭へ移動できそうだ。
そんななか、シンイチの両親が夫婦だけで旅行に行くことに。
初めは両親を心配し反対したシンイチだが、ミギーと話して両親が寄生生物に襲われる可能性は低いと判断し考えを改めた。
母はシンイチの考えが突然変わったこと、最近シンイチの様子がおかしいことを本気で心配するが、シンイチはミギーの存在を明かすわけにはいかない。
そして両親は夫婦水入らずの旅行に出立し、シンイチは一人見送るのであった。
「寄生獣」2巻©講談社/岩明均
スケバンの加奈がシンイチに興味を持つ
田宮からかけられた「混じっている」という言葉、そして母や里美からも自分がどこか変化していることを見抜かれ、自分の脳や心にも少しずつ寄生されているのではという懸念にかられる。
そんななか、登校中に空き地でクラスメイトの長井が西高の不良集団からボコられているのを目撃。
ミギーが休眠に入るなか、あるべき人間の心を意識したシンイチは勇気をもって割って入り、自分も不良にボコボコにされてしまう。
不良集団のマドンナである加奈は、シンイチが弱い癖に割り込んできたものの、その瞳の奥に人間ではない怪物の殺気を感じ、強い興味を持つようになった。
「寄生獣」2巻©講談社/岩明均
人間離れしているくらい野性味のある男が好きな加奈は、校門でシンイチの出待ちをするなど付け回すようになり、加奈に惚れている不良集団の光夫はシンイチに嫉妬を抱えていく。
後日、光夫は手下を連れてシンイチと里美を空き地に誘い込み、シンイチを暴行。
シンイチはそれでも相手を殺したりしかねないミギーを諌めながら自分からは手を出さない。
その場は長井たちが集団でお礼参りにやってきて乱闘へと発展し、シンイチと里美は脱出。
勇気がありながら自分からは決して手を出さないシンイチに、里美も惹かれていくのであった。
シンイチの両親を襲った悲劇
若い女性の頭を乗っ取った寄生生物は、ナンパしてきた男の車に乗り込んで食糧にするチャンスをうかがっていた。
だが男が運転を誤ってがけ下に転落し、女性の身体は致命傷を負ってしまう。
寄生生物は女性の身体を捨て、まだ怪我の軽い男の頭部へと移動することで生き延びた。
しかし男女の性差で上手く身体をコントロールすることができず、拒絶反応が出てしまい、寄生生物は他に乗っ取れそうな女性を探すことに。
そして運が悪いことにその矛先が向いたのは、シンイチの母だった。
伊豆の海岸を夫婦で散策していたシンイチの両親。
父の見ている前で母は背後から寄生生物に襲われて殺され、重傷を負いながらも逃げ延びた父はシンイチに「母が化け物に襲われた」という旨を電話で示唆し、意識を失って病院へと搬送されるのだった。
「寄生獣」2巻©講談社/岩明均
瀕死の重傷
父からの一方で気が気でなくなるシンイチ。
だがそんなとき、ミギーは同じ寄生生物が接近しているのをアンテナで察知する。
シンイチは包丁を手に戦う覚悟を固めるが、相手はブザーも押さずに玄関の鍵を開けて家の中に入ってきた。
相手はシンイチの母の顔をしていた。
母が殺されて寄生されているとはどうしても信じたくなかったシンイチは、戦って相手を殺そうとするミギーの動きを制止。
「寄生獣」2巻©講談社/岩明均
しかし相手は容赦なくシンイチの心臓を鋭く貫き、立ち去って行ってしまった。
致命傷を負って倒れるシンイチと、このままでは死しかないミギー。
ミギーは一か八か、自分を細かく切断してシンイチの体内へと移動し、傷ついた心臓の修復をするとともに血流に乗って元の右腕の位置に戻ってくることを決意。
「寄生獣」2巻©講談社/岩明均
そして3日後、ミギーによる緊急手術のおかげでシンイチは一命をとりとめ、意識を取り戻す。
シンイチは鏡に映った自分の胸に大きな傷跡があるのを見て、夢ではなかったことを知り落ち込むのであった。
母の仇への復讐へ
父が入院している病院からの連絡を受け、シンイチは母に成り代わった寄生生物に狙われる前に父を助けに向かうことにした。
「寄生獣」2巻©講談社/岩明均
無断欠席が続いていることを心配した里美と家の前で出会うが、シンイチの頭には母を殺した相手への強い復讐心しかない。
沼津から伊豆への高速船のなかでは、学校をさぼっていた女子中学生の早瀬真樹子を助けつつ、父のいる病院へと急ぐ。
一方、病院で警察からの事情聴取を受けていた父だが、「化け物に襲われた」という荒唐無稽な話は全く信じてもらえず、疑心暗鬼に陥っていた。
そこに見舞いに訪れたシンイチ。
どんなに辛くても涙は少しも出てこなかった。
化け物に襲われたとは言わなくなった父と、化け物のことを知りながらも話せないシンイチ。
共に真実を語ることができないまま、シンイチは父を守るために病院の近くの宿で相手が姿を見せるのを待つことにする。
はたから見れば家出した高校生であり、予約なしで泊めてくれる宿はなかなか見つからない。
そんなとき、偶然にも実家が民宿を営んでいた真樹子が手を差し伸べ、シンイチは宿を確保することができたのだった。
人間離れした変化、新たな仲間との出会い
今後の敵との戦闘を考慮し、ミギーは緊急手術をしたことによって生まれた弱点をシンイチに明かす。
それは緊急手術によってミギーは1日のうち約4時間ほど休眠するようになり、休眠中はアンテナも利かなくなってしまうというもの。
つまりその休眠中に敵と遭遇すれば、シンイチは自分だけで戦わなければならないのである。
敵が来るならどのルートかなど、対策を考えながら待っていると、さっそくミギーが近くに寄生生物がいることを察知。
シンイチは母の姿をした相手を殺す覚悟を改めて固めながら、人間離れした脚力で相手へ接近していく。
相手と対峙するシンイチだが、その相手は宇田 守という中年の男であり、母の仇ではなかった。
しかも相手は顔の下半分のみ寄生されており、シンイチと同様に頭脳は人間のまま共存している状態だという。
自分と同様、人間と寄生生物が共存しているケースを目の当たりにし、シンイチは驚きを隠せないのであった。
「寄生獣」2巻©講談社/岩明均
【2巻のまとめ】
Aによる事件が終息し、田宮は学校から去って姿をくらませた。
シンイチは自分が無意識のうちに少しずつ変わっているのではと不安になるなか、隣町の高校のスケバンである加奈がシンイチに強い興味を持つようになる。
そんななか、シンイチの両親が旅行先で寄生生物に襲われ、母が喰われて死んでしまった。
シンイチ自身も母に成り代わった寄生生物によって瀕死の重傷を負い、ミギーの決死の処置のおかげで何とか生きながらえたが、ミギーの細かい細胞が全身に混じって人間離れした力を手に入れることとなった。
重傷を負って入院地している父を守るため、そして母の仇を討つため、シンイチは父のいる伊豆へと向かい、戦いに備える。
そしてシンイチは伊豆の地で、自分と同様に一部分だけ寄生されて共存している宇田という男と出会うのであった。
次巻へ続きます。
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