準決勝の相手は宮松シニアとなり、先発の瑛太は立ち上がり早々に制球が定まらないところを強力打線に捕まって3失点。
苦しい立ち上がりとなるのであった。
31巻のあらすじを振り返ってみましょう。
尾野のビンタ
河村に心をへし折られたトラウマも蘇り、動揺を隠せない瑛太。
しかし尾野が瑛太を平手打ちして目を覚まさせると、少しずつ持ち直していく。
瑛太も尾野を信頼して投げることに集中し、ランナーを出したものの後続を断った。
尾野はすぐに袴田にある相談を持ち掛ける一方、静央シニアは切り替えて反撃を狙うのであった。
攻撃のキーマンは野田、瑛太も立て直す
宮松シニアの先発・鹿島はテイクバックの小さいフォームでタイミングが取りづらく、また投球のテンポも異常に早いのが武器。
駆け引きや考える間もなく鹿島のリズムに押され、初回の静央シニアの攻撃は三者凡退に終わる。
だがこんな時に頼れるのが野田。
2回裏、先頭打者の野田は自分の理想の打撃を追求し、鹿島のストレートに差し込まれたことを強く悔いながらも打球は右中間スタンドへ。
自身は全く満足していないが、野田のソロホームランで1点を返す。
しかし宮松シニアは大崩れせず、この回の静央シニアの反撃はここまで。
3回表、杉浦(礼)が打席に入ると、尾野は全球ジャイロ・スライダーで行くことを予告して挑発する。
実は尾野は袴田に相談し、瑛太のジャイロ・スライダーは時折、カットボールがシュートしたり、スライダーがシンカーしたりと、逆方向に変化することがあることに気づいたのである。
杉浦(礼)は不規則な変化を見せるジャイロ・スライダーの前に空振り三振。
そして続く杉浦(真)も、高めに浮いて伸びるジャイロ・スライダーの前に三振に倒れた。
瑛太自身もジャイロ・スライダーを投げ分ける感覚を掴みつつ、反撃ムードを作り出す。
袴田はジャイロ・スライダーに偏った配球に懸念を示すが、尾野は宮松シニアのプライドごとへし折るためにあえて変更しない強い覚悟を口にするのであった。
野田の2打席連続弾
4回裏、静央シニアは1アウトランナー無しで打席には野田。
鹿島は初球からスローカーブでタイミングを外しにかかるが、強靭な軸足からくるスイングで低めに外れたボールをスタンドに叩き込んだ。
野田の2打席連続ホームランで1点差に迫るが、当の本人はまた理想の打撃に到達できなかったことに悔し涙を流す。
理想を追い求めるが故のその胸の内は、文吾や河村といった一部の者にしか共感できないのであった。
宮松シニアに追加点を許す苦しい展開
一気に反撃に出たい静央シニアだが、野田の打撃を味わった鹿島も奮起し、追加点は許さない。
調子を取り戻した瑛太と、エースとして試合中に成長を見せる鹿島。
2人の投げ合いにより次の1点が試合を左右する展開となる。
5回表、瑛太がジャイロ・スライダーだけしか投げていないことに気づいた宮松シニアも闘志に火が付き、3番の杉浦(礼)がコンパクトに合わせるスイングでヒット。
さらに尾野の盗塁阻止技術が低いところを突き、杉浦(礼)が足で攪乱。
盗塁とバッテリーミスの間に3塁を陥れる。
打席には主砲・杉浦(真)。
普通なら敬遠するところだが、完璧に勝利するためには勝負から逃げることはできない―。
静央シニアは監督の指示で内外野とも前進守備を取り、勝負を選択。
そして杉浦(真)は打席の最前方でジャイロ・スライダーが変化する前に叩き、打球は高々とライトへ。
文吾の捕球と同時に3塁ランナーの杉浦(礼)がホームへ突入、文吾がレーザービームでホームへ返球するが、惜しくも杉浦(礼)の走塁技術が勝り、尾野のタッチを躱して犠牲フライで1点を追加した。
後続を断ったものの、終盤で追加点を取られ苦しい展開の静央シニア。
しかし文吾のバックホームの衝撃は試合の流れを明け渡さず、その裏には1アウトランナー1塁として三度野田に打席が回るのであった。
【31巻のまとめ】
尾野のビンタで冷静さを取り戻し、以降は徐々に持ち直す瑛太。
野田の2打席連続弾で1点差まで追い上げる静央シニアだが、5回に犠牲フライで手痛い追加点を献上してしまう。
しかしその直後の攻撃では反撃ムードが高まるなか、1アウトランナー1塁として再び野田に打席が回るのであった。
【31巻の見どころ】
この巻の見どころは、尾野のビンタで瑛太が目を覚まし、徐々に立ち直っていくシーンです。
心の葛藤とトラウマに苦しむ瑛太を尾野が平手打ちし、冷静さを取り戻させる瞬間は、チームの絆と成長を象徴しています。
さらに、野田の2打席連続ホームランが静央シニアの反撃の火種となり、1点差に迫るシーンも注目です。
理想の打撃を追求し続ける野田の姿には、共感を呼ぶものがあります。

次巻へ続きます。
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