デブでオタクのカズキ、イケメンで情報収集担当のサイケ、運転・機動担当のタケオの3人は被害届の出せない悪党だけを狙う窃盗団、通称「バックスカーズ」。
サイケの同窓で振り込め詐欺グループに属していた洋介との内通を皮切りに次々と熟練したテクニックと連携で金を盗み出していく。
親から虐待され、少年院でも酷いイジメを受けながらも強く生きてきたカズキの夢は、犯罪集団の金を横取りしていつか日本を買収し、恵まれない子供たちの将来を守ることにあった。
一攫千金を狙うカズキ達は裏稼業界の頂点に立つ六龍天の1人である安達を狙い、ヤクザの宮島や道具屋の高田、ヤン達チャイニーズマフィア、安達系列の裏稼業番頭である加藤やマルコス山田率いる走り屋集団を味方に引き入れ、全員で安達を潰す作戦を練る。
しかし安達とコネのある刑事から情報が漏れ、作戦は失敗。
カズキ達は一転して全員安達から追われる身となり、加藤はひき逃げに見せかけて殺されてしまった。
高田が安達サイドに寝返り、安達はますます勢いづいていく一方、それでもカズキ達は再び安達潰しの作戦を練り直す。
しかし順調に金を追い続けていたところに突如として東日本大震災が起こり、事態は一変。
被災地での悪行を阻止すべく東北に急行し、時を同じくして詐欺の実務部隊として良心の呵責に悩み安達に反旗を翻すことを決意した来栖や鰯田たちを味方に引き込んだ。
安達と繋がっていたアゲハも味方に引き入れ、いよいよ一丸となって安達潰しに向かっていくのだった。
15巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
安達の壮大な計画
ついに安達が他の裏稼業の幹部を集め、大掛かりな会議を開いた。
その情報を事前にキャッチした来栖は時間と場所を特定し、カズキたちが盗聴を試みる。
安達が狙うシナリオは、全国の富裕高齢者たちを1つの街に移住させ、余生ある限り金を使わせ続けるシステム。
〈安達の計画 [ギャングース 15巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
震災の津波でまっさらになった土地を再開発するプロジェクトと謳いつつ裏稼業で稼いだ金のロンダリングなども狙える大掛かりな計画で、幹部たちから出資を募る安達。
一方、全てではないがその計画を盗聴できたカズキたちも、その投資に集まる大金を狙うべく緊急作戦会議を開くのだった。
ピンチをチャンスに、盗聴に成功
手分けして金の配送人や受け渡しに使われる場所の特定を急ぐカズキ達。
しかしここで事件が起きる。
裏稼業人のほとんどが使う偽名義での携帯が一斉に使えなくなってしまったのだ。
偽名義の携帯を流通させていた業者が摘発されたことによるもので、カズキ達のみならず裏稼業界に激震が走る。
ここでゲーテが妙案を思いつき、「自分たちで偽名義の携帯を大量に供給し、そこに盗聴器を仕込んでおく」という作戦に。
〈盗聴器付きの携帯を流通させる作戦 [ギャングース 15巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
カズキや来栖はこれまでの人脈をフル活用し、急ピッチで携帯を用意。
そして安達の集金部隊のリーダーである古谷とそのプレイヤーたちを狙い、古谷を騙してレンタル携帯法人を紹介、盗聴器を仕込んだ携帯を提供して金庫の場所特定を画策するのだった。
〈標的を騙すことに成功 [ギャングース 15巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
金庫の場所はタワーマンションの最上階
狙い通り古谷はそれをプレイヤーたちに配り、安達への金のルートの追跡が始まった。
各所で金が動き、最後は1か所に集められていく。
しかしそこは最新セキュリティの整った高級タワーマンションの最上階、32階のとある1室。
〈金庫は最上階 [ギャングース 15巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
ここからどう大金を運び出すのか―。
カズキ達は新たな壁にぶち当たるのだった。
唯一の突破口
唯一突破口になりうるのは、「マンションの主電源と予備電源を両方ダウンさせて全ての部屋とドアのオートロックを解除する」という手法。
〈唯一の突破口 [ギャングース 15巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
しかしこの情報は謎の人物がパンフレットで差し入れてきた手法で、安達の罠の可能性もある。
それでもこの方法しかないとの結論に至り、窃盗の作戦を練っていく。
来栖やアゲハら詐欺師たちが侵入工作チーム、カズキや他戦闘力に秀でるマルコス・タケオ・鰯田・ヤンが金庫室制圧チーム、その他が配電室制圧チームに決まった。
〈作戦を練る[ギャングース 15巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
マンション侵入作戦開始
そして作戦決行の日。
詐欺師たちが見事に管理人を騙してマンション内への侵入工作に成功。
〈侵入開始[ギャングース 15巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
予定通り停電を発生させ、突入するカズキ達。
ところがそこにキナ臭い匂いを感じたのか、安達の兄の力也が駆けつけた。
力也相手に小細工の時間稼ぎは通じず、32階までの階段でタケオと鰯田の2人がかりで力也と対峙するのだった。
〈力也が追ってくる[ギャングース 15巻](c)講談社/肥谷圭介・鈴木大介〉
【15巻のまとめ】
来栖の情報収集により、安達が壮大な詐欺とマネーロンダリングの仕組みを作ろうとしていることを知ったカズキ達。
仲間たちの協力で安達が集めた資金を高級タワーマンションの最上階に保管していることを特定し、いよいよマンションへの侵入作戦が始まった。
しかし安達の兄でヤクザの力也がキナ臭い匂いを嗅ぎつけて現場に乱入。
タケオと鰯田が力也を足止めするなか、カズキ達は金庫室への侵入を急ぐのだった。
次巻へ続きます。
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