大きく重い者が絶対的に有利という相撲界の常識を覆すため、小さな力士の潮 火ノ丸が弱小の大太刀高校(ダチ高)相撲部に入部し、日本一と横綱を目指し歩み始めた。
部長の小関と元番長の五條、レスリング国体王者の國崎と、見るからにひ弱な三ツ橋を新たに加え、5人で歩み出した相撲部。
関東新人大会の個人戦では元横綱の息子・久世の前に越えられない体格差の壁を痛感し悔しさをにじませる火ノ丸、その前に親友の辻 桐仁が姿を見せ、ダチ高相撲部の監督として指揮を執ることに。
それぞれの特訓を経てインターハイの県予選が開幕。
団体戦決勝では火ノ丸が沙田との死闘を制してダチ高が優勝、個人戦では火ノ丸が優勝し、ダチ高は個人と団体で全国大会出場を決めた。
大会後、女子マネージャーとしてレイナと堀が加入し、柴木山親方の計らいで力士たちとの合同稽古へ参加することとなる。
インターハイに向けた新技が早くも対策され行き詰ってしまった火ノ丸は、元横綱・駿海に気に入られて修業を積むことに。
そこでの特訓を経て壁を越えるヒントを掴んだ火ノ丸は、現役大関の弟にして国宝の一人である日景との野試合に見事勝利した。
一方、他の部員たちはそれぞれの弱点を克服すべく稽古に励むのであった。
11巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
桐仁も控え選手として稽古を開始
柴木山親方の胸を借りて稽古する三ツ橋は、桐仁にも相撲に未練があることを見抜き、桐仁にもリザーブ選手として稽古するよう誘う。
20秒以上戦うことができないことを理由に土俵から降りる覚悟を持っていた桐仁だったが、三ツ橋の熱意に押されて身体と向き合いながら自分も相撲を取ることに。
監督としても選手としてもチームの日本一のために貢献する決意を固め、ダチ高の名古屋合宿が終了するのだった。
インターハイが開幕
合宿後はそれぞれが自分に足りないものを自覚してベストを尽くす。
火ノ丸は鳥取白楼のビデオ研究、五條は空手道場で稽古する一方、小関はプロレスマスクを付けた公園での稽古で恥をかきながら度胸をつけていく。
國崎は佐田のもとを訪れ、強くなるために稽古の相手をしてほしいと頭を下げた。
目指すべき頂点に君臨するのは7連覇への期待がかかる鳥取白楼と、その主将として横綱・刃皇も一目置く存在である高校相撲界最強の男・天王寺 獅童。
誰よりも相撲を愛しているがゆえに誰よりも強いと自負する天王寺を超えることはできるのか。
その1か月後、いよいよインターハイが開幕するのであった。
火ノ丸が目指すのは狭き門
国技館に全国から強豪が集まるなか、国宝たちに注目が集まる。
最後の日本人横綱の息子である久世が一際人目を引くが、火ノ丸の復活劇にも話題に。
当の火ノ丸は、身長制限を不問として堂々とプロ入りするための唯一の方法として「付出」資格の獲得を目指している。
それは高校・大学・社会人で構成される全日本選手権で良い成績を残すことが条件。
そのためにはまずインターハイ個人戦の優勝者である高校横綱となって全日本選手権への出場権を獲得することが第一歩であり、相当に狭き門である。
しかしその火ノ丸の前に立ちはだかるのは、高校横綱にして前年の全日本選手権優勝者である天王寺。
火ノ丸はこのインターハイで天王寺に勝つことが求められてるのであった。
決勝トーナメント初戦で火ノ丸が天王寺に挑む
個人戦の決勝トーナメント進出を決めた火ノ丸だが、1回戦でいきなり天王寺と対戦することとなってしまう。
今日のために積み上げてきた自信と覚悟を胸に、かつて憧れの存在でもあった天王寺と対峙する火ノ丸。
集中して立ち合いに臨むが、天王寺は恵まれたパワーと体格に加えてもともと身長が低かったころに身につけたスピードやテクニックも兼ね備え、対戦相手の研究にも余念がないというまさに怪物。
苦戦する火ノ丸は執念で攻め百千夜叉墜の流れに持っていこうとするが、天王寺も巧みな技で返す。
惜しくもも天王寺を崩しきることはできず、天王寺の変形小手投げが炸裂し、左腕を極められたまま火ノ丸がバランスを崩した。
火ノ丸は最後まで足掻き天王寺の足をかけてうっちゃりを狙ったが、結局は天王寺の前に土を付けられ、1回戦で敗退。
さらに無理をした結果、左腕を痛めてしまうのであった。
まだ希望の光は消えていない
火ノ丸が左腕を痛めたことを見抜いた小関は、その日の団体戦は欠場するよう火ノ丸に告げる。
明日と明後日のために火ノ丸を病院で手当てさせ、今日は火ノ丸抜きで勝ち残ることがチームの目標に。
そして個人戦では敗退したものの、全日本選手権への出場権を得るのは高校横綱1人ではなく、抜群の成績を収めれば複数名出場することもあるという。
つまり団体戦ででも天王寺に勝つことができれば、まだ火ノ丸の希望は消えてはいないということ。
プロ入りへの夢をダチ高全員が支えるため、団体戦に向けてチームが一丸となるのであった。
【11巻のまとめ】
全日本選手権に出場して良い成績を残すことが火ノ丸が体格不問のまま角界入りすることの条件。
その為の第一歩としてまずは高校相撲の頂点を獲ることが求められるが、その前には高校相撲の王者であり昨年度の全日本選手権の優勝者である天王寺が立ちはだかる。
インターハイ個人戦の決勝トーナメント初戦で天王寺とぶつかった火ノ丸は死に物狂いで攻めるが、崩しきれずに反撃を受けて敗北。
激闘の末負傷も抱えることとなるが、まだ団体戦で抜群の成績を収めれば全日本選手権出場の希望は残っている。
火ノ丸は治療のためいったん離脱せざるを得ないが、その夢のためにダチ高の部員たちが一丸となって支えるのであった。
次巻へ続きます。
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