平凡な毎日が突然終わりを告げる。
16歳の高校生、高畑瞬はいつもと同じような退屈に気を倦ませていた。
そんなある日、瞬たちの教室に教師の頭部から一体の「だるま」が出現。
この世の神であるかみまろの発案により、生徒たちを選別する殺人ゲームが始まった。
非情にも次々と死んでいくクラスメイト達。
果たして瞬の運命は―。
死の因果に薄い一般人が突然に生き残りを懸けた不条理に巻き込まれるサバイバル・シチュエーション・ホラーの流れを汲む作品です。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
だるま編
都立みそら高校に通う高畑 瞬は同じような毎日に飽き飽きしていたが、平凡で平和な日々が突然終わりを告げる。
授業を始めた教師の頭が突然破裂し、中から関西弁をしゃべるだるまが現れた。
〈教師の頭が弾ける [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
突如として始まる「だるまさんがころんだ」。
わけもわからず動揺する生徒たち。
教室から逃げ出そうとした生徒が、ゲームに失格した罰を受けるかのように次々と死んでいく。
〈動いたら死ぬ [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
パニックが伝染するなか、何とか冷静を保った委員長がみんなをまとめた。
次のゲームが始まるなか、生き延びる方法を考える瞬たち。
窓やドアは開かず、だるまの背中にはカウントダウンタイマーと「おしたならおわり」と書かれたボタンが。
〈ボタンを押せば終わる [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
瞬の親友である佐竹とアヤが勇気を出して一気に距離を詰めるが、2人を弄ぶように振り返るだるま。
動いてはいけない状況で佐竹のカバンがアヤにひっかかったのをきっかけに2人は動いてしまい、命を落とす。
次のゲームでも他の生徒たちが一斉に走り出すが、すぐに振り返っただるまによってみんな殺されてしまった。
生き残ったのは瞬と委員長の2人だけ、残り時間は30秒ちょっと。
ラストチャンスに賭け、全力で駆け出す2人。
途中で委員長がつまづいたが、瞬がギリギリのところでだるまの背面のボタンを押した。
〈瞬がボタンを押す [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
ゲーム終了が宣告されるとともに、ボタンを押せなかった委員長の頭が弾ける。
唯一生き残った瞬、だが悲劇はまだまだ始まったばかりだった。
まねきねこ編
「お前はネズミや。もぉすぐ来るでぇ~。ネコ来るでぇ~。早よ、体育館行きなはれ」
だるまに急かされるがまま瞬が教室を出ると、隣のクラスで生き残った秋元いちかと再会する。
〈秋元と再会 [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
少し安心した2人が体育館へ向かうと、既にほかの生存者たちが集まってきていた。
そして床には「ネコに鈴つけたならおわり」の文字があり、それぞれの名前が入ったネズミの着ぐるみも用意されている。
〈体育館で次のゲーム [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
生き延びていたのは各学年5クラスの代表、合わせて15人。
多くの生徒は生徒会長の指示に従いネズミ着を着るが、瞬をはじめいちか、同級生の吉川と松尾は着ない判断をした。
既に体育館の扉は閉ざされ、タイマー表示のある鈴が与えられる。
生徒会長を中心に生き残るため輪になって話し合う生徒たちだが、大きな音とともに巨大な招き猫が降ってきた。
〈巨大まねきねこが出現 [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
生徒会長はその下敷きになって即死。
タイマーがスタートし、招き猫の首にはバスケットゴールが。
鈴を首のバスケットゴールに入れたらおわりという意味のようだ。
招き猫が動き出し、ネズミ着の生徒たちを次々と襲っていく。
優先して狙われることに気付いた生徒たち全員がネズミ義を脱ぐと、今度はランダムに襲い始めた。
鈴をキャッチしたいちかが狙われピンチに陥ると、ネコの習性を逆手に取った瞬がネズミ義を着て囮となり、いちかを助ける。
〈瞬が自ら囮に [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
その隙にいちかからパスを受けたバスケ経験者の吉川が鈴をシュート。
綺麗な弧を描いて鈴がゴールに向かうが、直前で招き猫が鈴をキャッチし、逆に吉川に剛速球をなげつけ、吉川は命を落とした。
動きに俊敏さを増していく猫。
〈普通に動き出すネコ [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
しかしここでネズミ義を着た瞬が猫の変化に気付く。
「お背中かい~の」という言葉を連発する猫。
その言葉に反応した瞬が猫の背中にしがみついて掻きむしると、猫の動きが弱まる。
どうやらネズミ着を着た者にしか猫の声は聞こえないようだ。
〈ネコの声がヒント [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
瞬を信じたいちかが同じように猫の背中を掻きむしると、満足した猫が眠りに落ちた。
タイマーの時間は残り30秒。
またとないラストチャンスを前に生徒たちは鈴をめぐって争い、松尾が下手投げでシュート。
鈴は大きくはずれるが、猫の頭まで登った瞬が鈴を豪快にダンクで叩き込み、ゲームが終わった。
〈瞬がゴールを決める [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
危険人物の天谷
今回はだるまのときとは違い、生き残った者すべてが勝者。
しかし瞬といちかの他に名前を呼ばれたのは天谷 武という生徒のみ。
松尾をはじめ、他の生徒たちはみな天谷によって惨殺されていた。
〈他の生徒を殺した天谷 [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
傷害事件を起こしたこともある危険人物の天谷は、このゲームに便乗して自分の破壊衝動を満たすことを狙っていた。
自分の欲求のままにいちかの唇を無理やり奪い、さらに時を同じくして突入してきた警官隊にも日本刀で斬りかかっていく。
一連のゲームを終え、天谷はあえなく制圧・拘束され、瞬といちかは警官隊によって保護された。
ゲームは始まったばかり
突如としてはじまったこの理不尽な選別ゲームは全世界の高校で起きており、300万人以上が犠牲となった。
この夜、夜空には流星群が訪れる。
巨大な流れ星を病院のベッドで目にする瞬だが、これが次のゲームの始まりを告げること、そしてこの流星群の正体が地球に向けて放たれた無数の立方体であることはまだ知る由もなかった。
〈次のゲームを知らせる流れ星 [神さまの言うとおり 1巻](c)講談社/金城宗幸・藤村緋二〉
【1巻のまとめ】
平凡な毎日が突然終わりを告げた。
16歳の高校生、高畑瞬はいつもと同じような退屈に気を倦ませていたが。突如として教師の頭がはじけ、姿を現しただるまとともに「だるまさんがころんだ」が始まる。
失格した生徒たちが次々と死に、何とかクラスで唯一生き残った瞬。
しかし生存を喜ぶのも束の間。
秋元いちかをはじめ、他に生き残った生徒たちとともに次のゲームが始まる。
巨大な招き猫の首につけられたバスケットゴールに鈴を入れたら勝ちというゲームでもさらに生徒たちが死んでいき、瞬、いちか、そして危険人物の天谷の3人が生き残った。
次巻へ続きます。
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