前回の王様ゲームを乗り越え転校してきた伸明。
本田奈津子という少女を中心に温かく迎えられるが、再び王様ゲームの悪夢が始まる。
前回とは違い王様からの命令が怒涛のように来たため、伸明は王様ゲームの経験者としてみんなを守るべくクラスメイトを公園に集めた。
目の前で罰が執行されパニックに陥るなか、伸明あh悪者扱いされ、さらに奈津子も態度を豹変。
奈津子に煽られ伸明への攻撃をエスカレートさせるクラスメイト達。
そんななか健太は伸明の肩を持ち、「美月を守る」という命令を自分に下した。
伸明・健太・美月の3人は王様ゲームの手がかりを求めて夜鳴村へ向かう。
伸明は本多智恵美の父と思われる人物が残した遺書から手がかりを見つける一方、王様ゲームの恐怖から逃れたい一心で健太と心中を図る美月。
健太は美月を必死に阻止しようとするが、非情にも2人とも罰を受けて死んでしまった。
続くゲームを犠牲者なしで乗り越えたが、次の命令は亀ヶ首遺跡を目指して走るマラソン。
8時間おきにビリが罰を受ける過酷な状況の中、伸明はクラスメイト達を励ましながら走る。
途中でいつの間にか伸明に好意を寄せる里緒菜や勝利に追いつき合流するが、勝利は拓哉のせいで負った大怪我が原因で力尽きてしまった。
勝利を見捨て走り出す伸明と里緒菜だが、最初の罰の時間を迎えようとしていた。
5巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
罰を受けたのは勝利
ビリとして最初に罰を受けたのは勝利だった。
〈勝利がビリ [王様ゲーム 終極 5巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
里緒菜は自ら犠牲になろうとした伸明の勝手さをなじりながらも2人で先を急ぐ。
しかし途中で2人とも携帯の電池が切れてしまい、正確な時間と他のクラスメイトの状況の確認手段を失ってしまった。
覚悟を決めた伸明は自分がビリになるためにわざと逆走を始めるが、その頃先をいく集団でも愛美が自ら犠牲になるために逆走していた。
結果としてコースが違ったために伸明らとすれ違うことは無かったが、次にビリとして愛美が罰を受ける。
〈逆走する愛美 [王様ゲーム 終極 5巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
その結果を知らないまま伸明は自分に罰が下らなかったことを悟り、先へ急ぐ。
見つけた民家で先行していた集団と合流。
誰かが既にゴールしており、伸明たちは少し休んで再び目的地を目指すのだった。
マラソンのゴール
民家を出た後は険しい山道。
先に民家を飛び出していた理奈は、山の中で足が折れ身動きが取れない拓哉を見つける。
その後から伸明たちも遺跡を目指すが、途中で道に迷いバラバラになってしまう。
先にゴールにたどり着いた伸明は、はぐれたクラスメイト達のサポートへ。
しかし結果として拓哉、崖から足を滑らせた優奈、そして一度ゴール付近まで来つつも拓哉たちを見捨てた自責の念から精神不調に陥った理奈の3人がゴールできず、罰で命を落とした。
〈3人がゴールできず [王様ゲーム 終極 5巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
生き残ることのできない命令
次の命令が下る。
「命令5 クラス全員、己で己の体を切り裂き、切り裂いた部位を繋ぎ、人間を形作れ。切り裂く箇所は頭部、胴体、右腕、左腕、右脚、左脚。
何人で行っても構わない。形作らなかった場合、全員に罰を与える。」
〈次の命令は無理難題 [王様ゲーム 終極 5巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
もはや五体満足で生き残る方が難しいこの無理難題。
ちょうど奈津子がチェーンソーを見つけた。
伸明のように強い男になりたいと願う遼は進んで自分の左脚を切断し、そのまま息絶えた。
〈自ら脚を差し出す遼 [王様ゲーム 終極 5巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
奈津子はチェーンソーを手に彩に斬りかかり殺害。
奈津子を止めに入る伸明だが、ちょうどそこに非通知の電話が入る。
王様ゲームの正体
電話の主は昔夜鳴村の調査に入った宮澤という研究者だった。
〈宮澤からの電話 [王様ゲーム 終極 5巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
宮澤は王様ゲームの正体が自我を持つ「ケルドウイルス」という特殊なウイルスであることを突き止め、伸明に教える。
このウイルスは恐怖によって増殖し、ネットワークを通じて自己増殖するようだ。
伸明は自分がそのウイルスの保有者としてこのクラスに増殖を招いたと責任を感じる。
ウイルスは日々進化し、根絶することは不可能。ただ、ウイルスに感染した全員をこの世から消せば拡散は免れる。
「このウイルスを放っておけば人類は滅亡する。」
と宮澤は告げ、伸明たちにどうするかを託した。
〈人類滅亡…? [王様ゲーム 終極 5巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
王様ゲームを生き残ったのは…
自分だけは生き残ると強い矜持を持っていた奈津子が取り乱し、その隙を突いて里緒菜がチェーンソーで奈津子を切り伏せた。
重傷を負った奈津子は道連れに伸明の首をチェーンソーで斬り、里緒菜だけが生き残る。
〈奈津子が伸明を道連れに [王様ゲーム 終極 5巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
たった一人取り残され絶望に暮れる里緒菜は、伸明の遺体を引きずって浜辺を目指し、ともに入水自殺するのだった。
〈里緒菜は伸明の遺体と入水自殺 [王様ゲーム 終極 5巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
終わらないゲーム
午前0時。
伸明の家の画面に、日本に住む高校生全員を対象とした王様からの命令が下る。
「命令1 広島県にいる者全員、岡山県に移動する。」
〈終わっていなかったゲーム [王様ゲーム 終極 5巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
王様ゲームは終わるどころか、さらに拡大の一途を辿っているのだった。
【5巻(完)のまとめ】
死のマラソンを乗り越えた伸明、奈津子、里緒菜たち。
しかし王様ゲームの正体であるウイルスが拡散すればいずれ人類が滅亡すると知り、このゲームでは誰も生き残ってはならないという非情な現実を目の当たりにする。
結果として奈津子が伸明を道連れにして里緒菜が生き残るが、その里緒菜もまた伸明の遺体と共に入水自殺した。
全員が死に王様ゲームのウイルス拡散は免れたはずだったが、今度は全国の高校生を対象に王様から命令が下るのだった―。
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参考命令に従わなければ死ぬ王様ゲームはまだ終わっていなかった『王様ゲーム 終極』全5巻【ネタバレ注意】
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