前回の王様ゲームを乗り越え転校してきた伸明。
本田奈津子という少女を中心に温かく迎えられるが、再び王様ゲームの悪夢が始まる。
前回とは違い王様からの命令が怒涛のように来たため、伸明は王様ゲームの経験者としてみんなを守るべくクラスメイトを公園に集めた。
目の前で罰が執行されパニックに陥るなか、伸明あh悪者扱いされ、さらに奈津子も態度を豹変。
奈津子に煽られ伸明への攻撃をエスカレートさせるクラスメイト達。
そんななか健太は伸明の肩を持ち、「美月を守る」という命令を自分に下した。
伸明・健太・美月の3人は王様ゲームの手がかりを求めて夜鳴村へ向かう。
伸明は本多智恵美の父と思われる人物が残した遺書を発見し、さらに遺書にも記されていた「鳥居」に向かうのだった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
鳥居の下にあった人骨
伸明が見つけた鳥居の先には墓地があった。
その奥にはひと際小さく、うさぎのぬいぐるみが置かれた鳥居が。
〈一際目を引く鳥居が [王様ゲーム 終極 3巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
周りと明らかに雰囲気が異なるその鳥居の下を掘ると、そこには人の骨があった。
ひょっとしてこれが手紙にあった「奈津子」なのだろうか。
ここで伸明は「智恵美の父」と「奈津子の父」の2人が王様ゲームの生き残りであることから、王様ゲームで2人以上が生き残る可能性に気付く。
〈閃いた伸明 [王様ゲーム 終極 3巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
美月を生かすために自己犠牲を選ぶ健太
その頃、健太に別れを告げようとする美月。
美月は健太に告白しながらも、健太のことを守るために自分に課された「誰か2人に『死ね』と送る」という命令のターゲットを奈津子と自分にしようとしていた。
健太は不器用ながらも美月を抱きしめてキスし、落ち着かせる。
が、美月は王様ゲームの恐怖から逃れたいがために、健太に「私と一緒に死んで?」とすがる。
〈心中を図る美月 [王様ゲーム 終極 3巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
已む無く健太は美月を気絶させ、ターゲットを奈津子と自分に設定して美月の携帯から「死ね」というメールを遅らせた。
健太は自分の携帯に美月からメールが届いていることと、王様から「服従確認」のメールが届いたことを確認し、胸を撫でおろす。
〈死ねメールを自分に送らせる健太 [王様ゲーム 終極 3巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
止まらない罰の連鎖
自殺を止められながらも精神が崩壊し入院中の翼。
「翼が胸を触る」という命令を受けていた遥香は病室に入って無理やり自分の胸を翼に触らせる。
しかし翼はこの時すでに死んでしまっていた。
2時間前、翼の彼女である綾が同じく病室を訪れ、「大切なものを失う」という王様の命令に対し翼を殺すことで服従しようとしたのである。
〈翼を殺そうとする綾 [王様ゲーム 終極 3巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
結果的には綾も遥香も服従は確認されず、そのまま罰を受けて死んだ。
健太と美月の死を嘲笑う奈津子
健太と美月に合流した伸明。
しかし美月が送った「死ね」というメールは携帯を機種変更していた(※2巻で携帯を自ら壊した)がために無効。
そのまま期限を迎え、美月はメールを送らなかったために罰を、そして健太も美月を守れなかったことで罰を受けることに。
美月がここで意識を取り戻すが、健太と美月はそのまま伸明の目の前で息絶えるのだった。
〈健太と美月の死 [王様ゲーム 終極 3巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
健太と美月に罰が下ったのを見てか、奈津子が伸明目当てに健太の携帯を鳴らす。
伸明が電話に出ると、奈津子は輝晃と性行為の最中。
健太が美月に「死ね」というメールを送らせた際の「服従確認」は、実は奈津子と輝晃への性行為の命令に対するものだったのである。
機種変更した携帯からメールを送っても無効であることを知っていた奈津子はあえてタイミングを見計らい、自分に美月から「死ね」というメールが届いた直後に性行為し、服従確認を偽装していた。
〈嘲笑う奈津子 [王様ゲーム 終極 3巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
電話越しに伸明を嘲笑う奈津子。
「次の命令はゲームだよ。それで死んで。」とだけ告げ、電話が切れた。
奈津子は次のゲームの内容を知っており、伸明は奈津子に命を握られているようである。
その会話の様子から奈津子がクラス全員をゲームで殺そうとしていると気づいた輝晃は、奈津子のもとを離れる覚悟を決めるのだった。
里緒菜からの呼び出し
死んだ健太の携帯に前回の王様ゲームと同様、未送信の一文字メールが残っていることに気付いた伸明。
そこにお嬢様の里緒菜から電話がかかり、呼び出しを受ける。
伸明は夜鳴村の集会場で手に入れた当時の手記を読み解きながら、言われるがまま里緒菜の家に向かうことに。
独自に王様ゲームのことを調べていた里緒菜は、奈津子も前回王様ゲームのあった高校から転校してきたことを突き止めていた。
〈伸明を呼び出した里緒菜 [王様ゲーム 終極 3巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
王様からの命令はクラスメイト達で犠牲を決めるゲーム
伸明と里緒菜は奈津子と公園で直接対峙する。
奈津子の隣には輝晃の姿もあり、さらに王様の命令をうけて生きているクラスメイト達も集合した。
生き残った11人でやるゲームの内容。
「命令3 出席番号順に一人ずつクラスの誰かに自分の手の指を切断して与えよ。骨を折ることでも可。与える指の本数は自由。ただし、右手の指は1本につきプラス1ポイント。左手の指は1本につきマイナス1ポイントとする。自分の持ちポイントを複数の人に分け与えることもできる。点数がマイナスになった者に罰を与える。」
遼と輝晃が伸明に味方したことで伸明に有利かと思われるが、出席番号順で行くと最後は奈津子の親友の愛美。
自分たちが誰を生かすのか決めるゲームが始まる。
伸明を含めパスが続き、輝晃の番。
美容師志望の輝晃はおもむろに散髪用のはさみを取り出し、伸明の髪を切らせてくれと頼む。
意図がわからぬまま散髪してもらう伸明。
輝晃は散髪を終えると自分の右手の人差し指と左手の指をすべて折り、伸明に+1、奈津子に-4、愛美に-1をつけた。
〈左手を犠牲にする輝晃 [王様ゲーム 終極 3巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
続く奈津子は自分の指を折る勇気がなくパス。
奈津子はこれで残る女子4人からプラスをもらえなければ罰が確定する状況に。
さらに輝晃の告白によりこの展開が奈津子の親友の愛美も同意していたと知り、奈津子は追い詰められるのだった。
〈愛美が奈津子を裏切った? [王様ゲーム 終極 3巻](c)双葉社/金沢伸明・栗山廉士〉
【3巻のまとめ】
王様ゲームの恐怖から逃れたい一心で健太と心中を図る美月。
健太は美月を必死に阻止しようとするが、非情にも2人とも罰を受けて死んでしまった。
残った伸明は生き残った10人のクラスメイト達と共に次の命令である「自らの指を折ることで他のクラスメイトにプラスかマイナスのポイントを与える」という過酷なゲームに臨む。
皆がパスをする中、輝晃が奈津子に罰を与えるために美容師の夢を断ってまでも自らの指を折る。
それが奈津子の親友である愛美から頼まれたことだったと知り、奈津子は追い詰められるのだった。
次巻へ続きます。
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赤松健太が罰を受けた理由は「美月を守れなかったから」ではないと思います。そもそも王様から健太への命令は「思うがままの命令をクラスメイトの誰かに下す。」であり、健太があくまで「自ら」に下した「美月を守る」という命令は「クラスメイトへの命令」にカウントされないはずです。よって赤松健太が罰を受けた本当の理由は「美月を守れなかったから」ではなく「クラスメイトに命令を下さなかったから」だと推測できます。