三里三中の2年生、上場は友達とグルになってみんなの憧れ女子バレー部の青田の下着姿を盗撮しようとするが、そこを阻んだのが富士山牧央、全長181㎝のブラジャーからはみ出そうな胸だった。
その姿が忘れられず上場は富士山さんにコクハクする。富士山さんの答えはYesだった。
それからというもの部活をサボっていた上場は、練習を励むようになり、富士山さんと共に秘密の交際をしながら一緒の時間を過ごすようになる。
「みまもりケータイ」しか持っていない富士山さんとは毎日、神社で落ち合うのが約束。
部活の夏合宿で上場と富士山さんの距離が近づくが、まだ恥ずかしい気持ちが先に立ち2人の交際はオープンにできないままだが、2人の距離は順調に縮まっていく。
そして新年を迎え、初詣ではおみくじでも神様が2人の恋愛を応援しているかのような結果になっていた。
バレンタインでは富士山さんがこっそりチョコを渡し、いよいよ2年生も最後。
部活の大会に向けて富士山さんの練習にも熱が入ると、一緒に帰れなくなり一時期距離が生まれてしまうが、それがまた2人の愛を育むこととなった。
ハグしあいながら、2人はお互いの誕生日の中間をとって「真ん中バースデー」を4月にやることを約束。
そして4月を迎えて3年生になり、中学最後の1年が始まる。
クラス替えでは見事、富士山さんと上場は同じクラスになれたのだった!
最終巻のあらすじを振り返ってみましょう。
新学期の始まり
富士山さんと上場は3年生の春を迎えた。
上場は母に朝起こしてもらえず早々に遅刻しかけながらも教室に滑り込み、富士山さんとぶつかりそうになる。
休み時間にはクラスメイトが富士山さんと上場の仲の良さに疑問を投げかけるが、2人の交際はまだバレてはいない。
授業が始まると、富士山さんをいつもからかう塙が、「富士山さんで黒板が見えません」とクレームをつける。
そして、富士山さんがそれを受け入れ後ろの席へ。
上場はいらっとするが、富士山さんは上場の隣の席へとやってきた。
上場が教科書を忘れたことに気付き、わざとよそよそしく「一緒に見る?上場くん」とつぶやく富士山さん。
上場も「教科書ありがとう、富士山さん」とあえて「くん」と「さん」を強調して呼び合いながら、自分たちだけの世界に入り微笑みあうのであった。
真ん中バースデイ
新入生保護者会の日、授業が早く終わるので富士山さんと上場は、ついに真ん中バースデイを決行することにした。
ケーキを買って公園で待ち合わせするはずが、当日はものすごい雨が降ってしまい、2人は仕方なく近くの喫茶店に逃げ込む。
大人が嗜むカフェは初めての空間であり、緊張する2人。
メニューも中学生には高価な飲み物が並び、富士山さんは飲んだこともないシナモンミルクティーを、上場は見栄を張って一番安い大人向けのコーヒーをチョイスした。
普段は飲まない飲み物を飲み終わる頃には雨も上がり、2人は店を後にする。
結局、お金が無くなりケーキが食べられなくなってしまったが、初めてのカフェは楽しかった。
不意に上場は公園へと駆け出し、傘で何かを地面に描き始めた。
それは買うことができなかったバースデーケーキの絵。
2人で年の数と同じ数字の「14」と「15」のろうそくを飾りつけ、寄り添いながらお互いの誕生日を祝いあうのであった。
頼もしい上場の姿
修学旅行の季節が近づき、自由行動の班決めをすることに。
男子と女子の組み合わせはくじ引きとなり、富士山さんはいつもからかってくる塙と同じ組に。
富士山さんはそのまま班長を押し付けられ、行動計画書を1人で練ることになって悩んでいると、上場が富士山さんのところへやってきて、富士山さんの計画のアドバイスをしてくれる。
どうやら上場も班長で、計画書はあと清書するだけの様子。
上場は富士山さんと一緒に観光ルートを一緒に考えながら手伝い、頼もしい姿を見せるのであった。
修学旅行が始まる
修学旅行当日。
みんなは新幹線に乗り込み、各々楽しみの時間を過ごしていた。
富士山の付近に近づくと、塙がまた「富士山さんがデカすぎてフジサン見えねーよ」と大声をでからかうと、上場はそれに黙っていられず注意する。
塙は上場をもからかって険悪な空気になるが、その場は梅木が助け舟を出して治めてくれた。
富士山さんは隣の車両に行こうと席を立ち、上場とデッキで出くわすと、自分を気遣ってくれたことへのお礼を口にしつつ、京都に着いたら怪しまれないようになるべく絡まないようにすると言う。
すると上場は気にすることなく、「バレてもいいよ」と真っすぐに返した。
2人の交際をオープンにする覚悟ができていたのであった。
2人で堂々とデート
京都に到着し班ごとの自由行動となると、みんな勝手に別行動を開始し、バラバラに。
ひとりになってしまった富士山さんは同じくひとり残された上場と出会い、2人で京都を観光することに。
清水寺の寺内では外国人観光客からもカップルとして認識されながら、堂々とデートを楽しむ2人。
上場の提案で清水寺の舞台の真裏にある縁結びの神社へ行くことにする。
掲題の人気スポット『恋占いの石』は、目を閉じて反対側の石までたどり着ければ恋が叶うというもの。
2人の前に、井出っちが先にチャレンジしており、見事意中の相手である梅木のもとに辿り着いた。
井出っちは興奮のあまり、梅木に告白できずにそのまま失神してしまうのだった。
ついに公認カップルに
井出っちは目を覚ますと、「返事は今日じゃなくていいから…」とつぶやき、梅木も「おう」とうなずく。
井出っちは想いを伝えられたことに満足し、それを見届けた女友達も泣きながら喜んだ。
今度は上場がチャレンジする番。
周りのみんなは、上場が井出っちのマネをしているだけだと思っているなか、富士山さんの声を頼りに歩き続け、見事に富士山さんのもとに辿り着いた上場。
上場は目を開けて「富士山、好きだ」と告白。
富士山さんも「あたしもーっ」と思いっきり叫び、みんなが騒然とするなか2人は晴れて公認カップルとなった。
修学旅行最終日には2人で伏見稲荷大社の頂上まで向かい「いつも大切にしてくれてありがとう、好きだよ」と告白する富士山さん。
上場は「も一回言って」とせがむが、富士山さんは顔を赤らめながら恥ずかしそうに拒否。
そして2人で、わっかの中に石が乗ると願いが叶うという人気スポット「抱きギツネ」の穴に石を投げるのだった。
また花火大会に行こう
修了式の日。
いよいよ夏休みを目前に控え、富士山さんは明日から部活、上場は塾通い。
校門の前で待ち合わせしている富士山さんと上場のバッグには、修学旅行で買ったお揃いのアイテムがついている。
修学旅行の写真を眺めながら、また今年も花火大会に行こうとハモる2人。
まだまだ思春期の真っ盛りなのであった。
【8巻(完)のまとめ】
3年生に進学した富士山さんと上場たち。
修学旅行ではお互いの班がバラバラになったのを機に2人で観光し、恋愛成就の人気スポットで上場が堂々と富士山さんに告白。
富士山さんもその場で想いを伝え、2人は公認カップルとなった。
そして中学最後の夏休みが始まる。
今年も花火大会に行こうと約束する2人。
1年前の花火大会の時よりも、2人の絆は深く強いものになっているのだった。
この漫画をもう一度読みたい方はこちら
全巻まとめに戻る
-
参考高身長女子とチビ男子、思春期真っ盛りの中学生ならではの恋愛を描くラブコメ『富士山さんは思春期』全8巻【ネタバレ注意】
続きを見る