少し前ですが、2021年5月6日、ダーク・ファンタジー漫画の金字塔である『ベルセルク』の作者・三浦建太郎先生がお亡くなりになりました。
享年54歳という早すぎる死によって未完のまま終わってしまうかと思いきや、唯一ストーリーの構想を最後まで相談に乗ったことのある親友・森恒二先生がその遺志を継ぎ、記憶を紡ぎながら完結へと歩み出しています。
しかしこのような展開はごく稀。
今回は長期休載中など、このままではストーリーの完結が危ぶまれると思われる漫画を管理人の独断でご紹介します。
目次
- BASTARD!! -暗黒の破壊神-(集英社/萩原一至)
- あひるの空(講談社/日向武史)
- HUNTER X HUNTER(集英社/冨樫義博)
- 東独にいた(講談社/宮下暁)
- バガボンド(講談社/井上雄彦)
- 創世のタイガ(講談社→白泉社/森恒二)
- BLACK LAGOON(小学館/広江礼威)
- ドリフターズ(少年画報社/平野耕太)
- ヒストリエ(講談社/岩明均)
- 拳奴死闘伝セスタス(白泉社/技来静也)
- 喧嘩稼業(講談社/木多康昭)
- NANA(集英社/矢沢あい)
- 働きマン(講談社/安藤モヨコ)
- ガラスの仮面(白泉社/美内すずえ)
- DRAGON JAM(小学館/藤井五成)
- バキ外伝 スカーフェイス(秋田書店/山内雪奈生・板垣恵介)
- 賭博堕天録カイジ 24億脱出編(講談社/福本伸行)
- 【おわりに】
BASTARD!! -暗黒の破壊神-(集英社/萩原一至)
『週刊少年ジャンプ』(現在は『月刊ウルトラジャンプ』)で1988年から連載を開始し、既刊27巻。
主人公であるダーク・シュナイダーが世界の命運を担い、戦士や魔物、強大な力を持つ「邪神」、天使や悪魔らと戦うダーク・ファンタジー漫画
です。
魔法や呪文、天使や悪魔といった題材に加えて性的な描写も多く、少年たちを惹きつけてやまない人気作品。
連載中の時点から章を途中で終了させて次の章に突入するなど、ストーリーに断裂が生まれている部分もありますが、どんどんスケールアップしているのも魅力の一つです。
ストーリー自体は地獄から復活したダーク・シュナイダーが堕天し魔神と化したウリエルともはや初期からのキャラである普通の人類には足を踏み入れることすら叶わない凄絶なバトルを制し、ウリエルが昇天したところで一区切りとなりました。
その後の最新刊である27巻では諸事情でいったん中断してしまった『罪と罰編』の続きを埋める部分で、地獄に堕ちたダーク・シュナイダーが悪魔王たちの力「ユダの痛み(ジューダス・ペイン)」をかき集めながら復活を目指す途中になっています。
連載誌上は2010年、単行本は2012年を最後に休載しています。
休載の理由は健康上の理由という噂がありますが、一切執筆できなくなったというわけではなく、その後同作品のキャラをモチーフにした成人向け同人誌を発売するなどマイペースに活動しています。
休載時点ではダーク・シュナイダーがポルノ・ディアノとの戦いのなかで地獄の最下層へと到達し、そこでその後味方となる天使・ガブリエルと出会うところで止まっています。
「BASTARD!! -暗黒の破壊神-」27巻©集英社/萩原一至

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あひるの空(講談社/日向武史)
『週刊少年マガジン』で2004年から連載を開始し、既刊50巻、アニメ化もした人気バスケ漫画。
低身長ながらも3Pシュートを武器にする主人公・空がスポーツ弱小校に入学、不良の巣窟だったバスケ部を再建して共に成長していくストーリー。
部員同士の不和、指導者との軋轢、退部、いじめ、恋愛、怪我など高校の部活動にフォーカスしながら思春期のキャラたちの心情まで繊細に描写される作品です。
ただ特徴としては「敗北」にこだわりがあるようで、空たちが努力を重ねたうえで試合に負ける展開が多いです。
空の他に
・天才的なパスセンスを持つゲームメイカーの千秋
・ミドルシュートは入らないがスラムダンクの桜木花道ばりの跳躍力を持つ百春
・ドリブル・シュートとも一級品、同じくスラムダンクでいう流川・沢北クラスの実力を持つ夏目
・ガリガリでスタミナは無いが身長2m級でシュートテクニックを併せ持つ茂吉
と尖った武器を持つメンバーをスタメンに備え、さらにベンチも小粒揃いのチーム。
こんな強いチームでも地区予選レベルで普通に負けるっていったいどういうことなの…。
2019年から現在まで長期休載しており、連載開始時期も未定。
休載の理由は出版社との間やアニメ化の際に深い溝が生まれたためとか色々な噂があるようですが、実際のとこどうなんでしょう。
休載時点では最大のライバルである横浜大栄高校とインターハイ準決勝での試合途中。
ただ39巻で物語の結末が先に描かれており、「偉大なる敗戦への軌跡」としていることから、空たちが負けて終わるということだけはわかっている状態です。
「あひるの空」39巻©講談社/日向武史
物語の流れ的に準決勝で美しく負けるであろうことを考慮すると、完結まであと一歩というところまで来ているのでは?

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HUNTER X HUNTER(集英社/冨樫義博)
『週刊少年ジャンプ』にて1998年から連載を開始し、既刊37巻。
主人公の少年・ゴン=フリークスがまだ見ぬ父親のジンと会うため、父の職業であったハンターとなり、仲間達との絆を深めながら成長する様を描いた冒険活劇。
2022年に週刊連載の終了が発表され、今後の連載形態や連載時期は不透明な状態。
休載の理由は重度の腰痛とされていますが、昔から休載が多くサボり癖など様々な憶測が飛び交う状況。
もはや理由についてはどうでもいいから早く再開してほしい、という境地に至っている人が多いのではないでしょうか。
休載時点では暗黒大陸を目指す航海の途上で行われる王位継承戦の真っただ中。
まだまだ続く王位継承戦のその先に未開の暗黒大陸が広がっており、広がった風呂敷を畳むのには相当の年月がかかりそうです。
作者もそれを予期してか、先にエンディングの構想をいくつか用意していることを明かしています。
(2023年11月21日放送「イワクラと吉住の番組」内の特集“『拝啓、中の人』 〜HUNTER×HUNTER #冨樫義博 先生〜”より)
どうやらA・B・Cの3パターンを用意しており、万が一完結より前に作者が死亡してしまった場合はもう一つの結末・Dパターンを用意しており、万が一、未完のまま死去した場合はDパターンが結末ということにする意向のようです。

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東独にいた(講談社/宮下暁)
『ヤングマガジンサード』(現在は『ヤンマガWeb』)で2019年から連載開始、既刊5巻。
ベルリンの壁崩壊前、1985年の東ドイツを舞台にした歴史軍事サスペンス漫画です。
社会主義が支配する東ドイツでアナベルという女性が古本屋を営む青年・ユキロウに密かな恋心を抱くところから物語が始まります。
しかしユキロウの裏の顔は資本主義を掲げて裏で民衆を扇動し革命を企む指導者「フレンダー」、そしてアナベルは社会主義による統治を維持するための特殊部隊の一員であり、驚異的な戦闘力を持つ強化人間という展開。
双方の視点や思想を巧みに描き分け、デビュー作とは思えないほどの鬼才ぶりを発揮しています。
なかでも印象的なのは性別も含めて素性不明、こなされた依頼は確実にこなす伝説の暗殺者「違う顔」。
フレンダー擁する革命派がこの「違う顔」を味方に引き入れて激化する特殊部隊の強化人間とのバトルは必見です。
連載、単行本ともに2021年から休載。
休載の理由は作者のX(旧Twitter)によれば「坐骨神経痛と肋間神経痛の波状攻撃で作画作業が進まなかったため」としていますが、扱っている題材が社会主義等の話であり、ロシア・ウクライナ情勢もあって非常にセンシティブであることも関係しているのではという噂もあります。
休載時点では「違う顔」が互角のバトルを繰り広げながら強化人間の1人であるイーダを倒したところで止まっています。
「東独にいた」5巻©講談社/宮下暁
一方、現在は『週刊ビックコミックスピリッツ』で『ROPPEN-六篇-』という作品を連載しており、「違う顔」に似た最強の殺し屋「藤間シフ」が他の殺し屋たちと凄絶なバトルを繰り広げるストーリーです。

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バガボンド(講談社/井上雄彦)
『モーニング』で1998年から連載がスタートし、既刊37巻。
戦国時代末期から江戸時代初期を舞台に、実在した剣豪である宮本武蔵の半生を描く作品です。
現代の宮本武蔵のイメージを決定付けた吉川英治氏による大衆小説「宮本武蔵」を原作とし、原作にはないキャラクターやアレンジが加えられていますが、物語の大筋は原作通りです。
宮本武蔵やその周囲のキャラクターたちの成長、心情や葛藤、巨大な歴史の転換点である時代背景、深いストーリー展開などが緻密で美しい描写と共に描かれています。
連載、単行本ともに2014年から休載。
休載の理由について作者はスランプや体調不良と明かしており、「早く描きたい」気持ちはあるものの描けない状況が続いているようです。
世界観の違う車椅子バスケを題材にした『リアル』が2019年から不定期ながらも連載再開し、2022年公開の映画「THE FIRST SLAM DUNK」の監督・脚本を担当されているので、いずれバガボンドの再開にも期待ができるかもしれません。
休載時点では佐々木小次郎が小倉城の剣術指南役となり、農業を通じて自分を見つめ直した武蔵が弟子と共に小倉を目指すところ。
「バガボンド」37巻©講談社/井上雄彦

創世のタイガ(講談社→白泉社/森恒二)
『イブニング』で2017年から2023年4号まで第1部が連載され、既刊12巻。現在は『ヤングアニマル』を経て『ヤングアニマルZERO』へ移籍しています。
大学生たちが修学旅行中に入った洞窟内を出たら原始時代へタイムスリップしてしまい、過酷なサバイバルやホモ・サピエンスとネアンデルタール人の生き残りを賭けた戦いに巻き込まれていく姿を描くストーリー。
先生の過去作である『ホーリーランド』『自殺島』と同じく、格闘やサバイバル描写に加え、原始時代の生物や風習、文化など歴史的な要素の解説も盛り込んでいるのが特徴です。
原始時代が舞台なのでドラッグや犯罪といった暗いテーマからは離れていますが、純粋に暴力や強さこそ全てのような世界で大学生たちがどう生きていくか、非常に興味深く見守っています。
11巻時点ではナチス残党であるドイツの軍人たちも同じ時代にタイムスリップしてネアンデルタール人たちを指揮し、タイガたち率いるホモ・サピエンスたちとの抗争が激化。
そしてタイガは親友であるナクムを失い、その遺志を継いでホモ・サピエンス軍の王となってネアンデルタール人との戦争に。
出版社が白泉社に代わり、第二部のスタートとなる12巻ではタイガらが反攻、ネアンデルタール人のアジトを急襲するも、飼いならされていたゴリラの祖先的なギガントピテクス2匹が立ちはだかる。
そこにタイガのパートナーであるティアリが駆け付け…というところ。
「創世のタイガ」12巻©講談社/森恒二
ベルセルクの後を継いだことに加え、先生自身も『D.ダイバー』なる新連載をヤングアニマルで連載中であるため、本作の扱いがどうなっているのか不明ですが、完結を心待ちにしています。

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『ミラクルジャンプ』(現在は『週刊ヤングジャンプ』)で2011年から連載、既刊23巻。
火星を舞台にゴキブリが進化した「テラフォーマー」と地球人の戦いを描いた現代の変身物語。
火星に解き放たれたゴキブリは驚異的な知能と肉体の進化を遂げ、生身の人類が到底叶わない脅威に。
人類はそれに対抗するために虫や動植物などの因子を人類に融合させる改造手術を編み出し、特殊能力を力を手に入れた人間たちとの存亡をかけた壮絶なバトルとなっていきます。
連載、単行本ともに2018年から休載。
休載の理由は公式発表では「原作の貴家悠先生の病気」とされておりましたが、2024年3月に復調による連載再開が発表されました。
23巻時点ではテラフォーマーが地球へ飛来し、既に日本以外はほぼ全滅。
その一方、サムライソードがハンニバルへの復讐のために戦いはじめ、そこに鬼塚ら援軍も駆け付けて熱いバトルが続いています。
「テラフォーマーズ」23巻©集英社/貴家悠・橘賢一
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なお作画担当の橘賢一先生は、別の原作担当と組んで巨大生物と人類の戦いを描く『GIGANTISージャイガンティス』を2021年から連載していましたが、こちらは5巻での早期完結となりました。

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BLACK LAGOON(小学館/広江礼威)
『月刊サンデージェネックスGX』で2001年の読み切りから2002年に連載開始、既刊13巻。
タイの架空の犯罪都市ロアナプラを舞台に、荒事も請け負う運び屋と、いわゆる裏社会に属する組織や人物たちが繰り広げるクライムアクション作品。
銃や爆弾などが頻繁に登場し、一部のシーンにはかなり暴力的な描写や表現上の問題、社会的な問題の描写もありつつ、娯楽要素満載です。
原作者の方が鬱病により長期休載したものの、2019年に連載再開。
13巻終了時点では黒人の大男を片っ端から狩る女ヒットマン5人組の1人・ルマジュールが離反し、バラライカ率いるホテル・モスクワも巻き込みながら他の4人をハメて撃破。
ルマジュールはホテル・モスクワの非正規戦闘員として生かされつつ、レヴィの妹分としてラグーン商会でしばらく面倒を見られることに。
巧みに絵図を描いていたロックが張に自信のこれからの考えについて野望を語ったところまでで、また次のストーリーが始まりそうです。
「ブラック・ラグーン」13巻©小学館/広江礼威
13巻では謎に包まれていたダッチの過去についても伏線が張られましたが、今後どう回収されていくのでしょうか。

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ドリフターズ(少年画報社/平野耕太)
『ヤングキングアワーズ』で2009年から連載開始、既刊7巻。
古今東西の英雄が、中世ファンタジー風の異世界に召喚されるアクション系歴史ファンタジー作品。
関ヶ原の戦いの最中に主人公・島津豊久がエルフやオークのいる異世界へ召喚され、同様に流れ着いた織田信長や那須与一ら「漂流者」たちと出会い、そこでも「国奪り」を開始する。
一方で北方からは黒王率いる「人ならざる者」の軍勢が人類を絶滅させるべく進軍を開始し、続々と漂着してくる古今東西の英雄らと共に人類の存亡をかけた戦いに臨むストーリー。
休載を挟んでいたものの、2023年6月号では最新話が掲載されており、スローペースながらも少しずつ進んでいる状態にあります。
最新話では、漂流者たちが黒王軍との決戦に敗北し、廃城への敗走途中、島津豊久は第二次世界大戦で日本空軍のエースパイロットだった菅野直らと共に、ハンニバルは黒王軍から寝返った源義経と共に別行動しながら反撃の機会をうかがっている展開になっています。
「ドリフターズ」7巻©少年画報社/平野耕太
休載の理由については、2022年には胆石と膵炎での入院があったほか、作者が遅筆であることが大きいようです。
ただ先生はかなりX(旧Twitter)で精力的に活動されているようなので、漫画を描くのが単純に面倒臭いのでは?と言う見方もあります。

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ヒストリエ(講談社/岩明均)
『月刊アフタヌーン』で2003年から連載を開始し、既刊12巻。
古代ギリシアやマケドニア王国を舞台とし、紀元前4世紀の実在した歴史上の人物や出来事を基に、アレクサンドロス大王(アレキサンダー大王)に仕えた書記官・エウメネスの波乱の生涯を描いた作品です。
岩明均先生は『寄生獣』の作者でもあり、同じように魅力的なキャラクターや分かりやすいストーリー進行が魅力となっています。
2013年頃から隔月連載となり一時休載を挟むなどしていましたが、2022年から単行本第12巻の作業をするため、休載することを発表。
休載の理由については病気の噂や、遅筆であること、さらにアシスタント無しという状況と言われています。
最新刊12巻では「オリュンピアス暗殺編」が進行中で、物語は新たな展開を迎えています。
王宮護衛兵で手練れのパウサニアスに命を狙われたオリュンピアスは自らを差し出すとともに逆にパウサニアスを懐柔し、観衆が集まる祭典の最中にフィリッポス2世を殺害。
激昂したアレクサンドロスがパウサニアスをその場で殺して父の仇を討ち、次の王としての器を見せつけました。
他方、オリュンピアスはアレクサンドロスの王位を確実なものにするため、第7王妃エウリュディケと産まれたばかりの双子の暗殺を狙います。
エウリュディケは命を落としてしまいますが、生前のフィリッポス王の頼みでエウリュディケ派についていたエウメネスが赤子の命を助けました。
「ヒストリエ」12巻©講談社/岩明均
死んだはずのフィリッポス2世はアリストテレスの手によって別の心臓を移植され生き永らえているような描写も。目が離せません。

拳奴死闘伝セスタス(白泉社/技来静也)
『ヤングアニマル』で1997年から連載開始した第1部『拳闘暗黒伝セスタス』の続編であり、現在は『ヤングアニマルZERO』に移籍して連載中。既刊12巻。
爛熟期を迎えつつある帝政ローマを舞台に、コロシアムで自由を掴み取るために過酷な環境下で戦い続ける奴隷たちを描いた作品。
主人公である拳奴セスタスは、体格に劣りながらも天性のスピードと師匠ザファルの教えたテクニックにより目覚ましい成長を遂げ、その闘いぶりが若き皇帝ネロの目にも止まることに。
ストーリーも真の自由を欲するセスタス、衛帝隊長である父との葛藤の中でもがく天才格闘家ルスカ、皇帝としての宿命を背負ったネロの3人の心情や運命を軸にするドラマにもなっています。
休載しているわけではなく、隔月刊雑誌で少しずつ進んでいる状態。

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喧嘩稼業(講談社/木多康昭)
『週刊ヤングマガジン』にて2005年から連載開始した『喧嘩商売』(全24巻)の続編、既刊13巻。
最強の格闘技は何か?をテーマにした人気シリーズ。
表舞台・裏稼業を問わず集められた猛者16名がマカオで開催される格闘大会「陰陽トーナメント」を戦うというストーリー。
超能力やファンタジー要素はほぼないリアルな戦いが描かれ、同等の条件下で単純な格闘技の実力比べだけでなく、相手よりも優位に立つために様々な策略を巡らせることも多いことを特徴としています。
なかでも主人公の高校生・佐藤十兵衛は身体能力だけなら他の闘技者には劣りますが、桁違いの頭の回転の速さとずる賢さで用意周到に仕込みを用意して戦いに臨み、相手をハメて勝利を拾うのを得意としています。
週刊誌・単行本ともに2020年から止まっていますが、打ち切りではなく不定期連載という扱いになっています。
休載理由は不明ですが、作者のサボリ癖など諸説あります。
13巻時点では陰陽トーナメント1回戦の第5試合(芝原剛盛vs上杉均)が終わり、十兵衛、里見、負傷した上杉が共謀して田島の目を潰すべく行動を開始、一方の田島は偶然にも傭兵であるバルトロメウスを新たなボディガードに加えており…という展開。
「喧嘩稼業」13巻©講談社/木多康昭
単行本では13巻時点で91話まで収録しており、単行本未収録話が12話分あるので、出そうと思えば14巻は出せるはず…?

NANA(集英社/矢沢あい)
『Cookie』で2000年から連載、既刊21巻。
東京に住む彼氏と同居するため上京する小松奈々、ミュージシャンとして成功するため上京する大崎ナナ、2人のNANAの出会いと運命を描く物語。
連載、単行本ともに2009年から休載。
休載の理由については作者療養のためとされています。
81・82・83・84話は連載されたもののまだ単行本未収録の状態。
休載から14年が経過していますが、矢沢あい先生はインスタグラムでイラストを配信するなど、体調はそれなりに回復している模様。
また、2022年には矢沢あい先生が総監修された初の原画展『ALL TIME BEST』が開かれました。

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働きマン(講談社/安藤モヨコ)
『モーニング』にて2004年から連載開始、既刊5巻。
独身の女性編集者の主人公・松方弘子がプライベートに悩みを抱えつつも仕事に没頭したりする、都会での仕事や一生懸命な働き方をテーマにした作品です。
2008年から休載しており、最新5巻は約17年空いて2024年6月に発売されましたが、内容は単行本未収録だったストーリーの取りまとめとなっています。
休載の理由について、舞台となる出版業界が現実で行き詰まりを迎えており、現在の週刊誌の厳しい現実を主人公が解決できるようなストーリーを編み出せないためと語っています。
また働き方改革の波で主人公たちの一生懸命な働き方が美しいものではなくブラック企業かのように考えられる価値観の変化もあり、ストーリーが現代に合わなくなってきているとも考えられるでしょう。
作者は2022年から新連載を開始していることもあり、体調面での問題はなさそうです。
逆にホワイトな働き方を望むZ世代のような部下を持つ上司の苦悩…といったストーリーであればまた違った面白さが出てくるのではないでしょうか。(浅はかな私見なので悪しからず…)

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ガラスの仮面(白泉社/美内すずえ)
『花とゆめ』(後に『別冊 花とゆめ』で1975年から連載開始、既刊49巻。
平凡な一人の少女が、ライバルとの葛藤を通して眠れる芝居の才能を開花させ、成長していく過程を描いた作品です。
2012年から長期休載中。
休載の理由について作者は「諸事情で描けない」としています。
諸事情が何なのかについては明かされておらず、電子書籍の出版社が「プロダクションベルスタジオ」に変更になったことから白泉社サイドと何らかのトラブルがあるという説や、宗教・スピリチュアルな団体に傾倒しているという説など、様々な憶測があります。

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DRAGON JAM(小学館/藤井五成)
『月刊スピリッツ』(後に『週刊ビッグコミックスピリッツ』)で2010年から連載を開始し、既刊16巻。
バスケットボールの一種であるスポーツ「ストリートボール」を題材にした漫画です。
オリンピック種目にもなった3on3バスケみたいな感じですね。
バスケ大好きな中卒フリーターの主人公・立花龍也が、親友のアコ、タイゾーとともに、ストリートボールに魅入られていく…という内容。
特徴としては常識にとらわれないテクニックや個性派揃いのキャラが揃っており、ノリノリなプレイで読者を惹きこんでいきます。
出場するチームの名前もかなり独特で、龍也のチーム名はまさかの「パンサー王子と給食当番」。
しかも主人公の龍也は「給食当番の一員」で、「パンサー王子」は後から加入したキャラという自由っぷり。
ちなみに管理人はなぜか主人公チームとは全然関係ないですが「ブギウギ列車夜行便」の熱烈なファンが場を盛り上げる掛け声が頭に残っています。
"ドンストップ♪ドーンストップ♪ドーンストップ トゥー いーっぽーん!
アービバ♪アビバアービバ♪オトコの!アービバ♪アビバアービバ♪ディーフェンス!"「DRAGON JAM」10巻©小学館/藤井五成
文字だけなのにリズムまで再生されるって不思議。
週刊誌上は2014年を最後に休載しており、単行本も2016年に最新刊が発売されて以降全て未定の状態。
休載理由は公式には作者の体調不良とされていますが、SNS等での発信もなく作者の近況は一切不明です。
休載時点では大会の途中、ブレイクタイムで1on1のトーナメントが開催されることとなり、龍也が1回戦で勝利したばかり。
「DRAGON JAM」16巻©小学館/藤井五成
本戦のほうでも龍也たちは比較的実力が劣る部類で苦戦していましたが、大会を勝ち抜いた先にも超一流の大会であるSOME CITYへの出場が期待されることから、ストーリーとしてはまだまだ繋げる余地があるように思います。

バキ外伝 スカーフェイス(秋田書店/山内雪奈生・板垣恵介)
バキ本編でもファンの多い人気のキャラクター花山薫にスポットを当てたシリーズ。既刊8巻。
休載をはさんで再開したものの、花山が襲撃を受けた組長の敵討ちを誓ったところで突然の連載休止。
「バキ外伝 疵面 -スカーフェイスー」8巻©秋田書店/山内雪奈生・板垣恵介
休載理由は作画担当の作業が追い付かなくなったから?
作者コメントからは悲痛さがうかがえますが、詳細は不明です。
ゆうえんち、烈海王の異世界転生、ガイアとシコルスキーの同棲などバキシリーズの外伝がぞろぞろと出てきていますが、いずれも完走してほしいですね。
(2024.4追記)…と思いきや!なんと2024年の週間少年チャンピオン20号でバキ外伝 スカーフェイスの新たな1話が連載されました!
組長が襲撃を受ける数日前に別のヤクザが殺されていたことが発覚、物語はヤクザ同士の抗争に…?続きが気になります!

賭博堕天録カイジ 24億脱出編(講談社/福本伸行)
言わずと知れたギャンブル漫画の金字塔、カイジシリーズ。
『週刊ヤングマガジン』で1996年から連載を開始し、『賭博黙示録カイジ』『賭博破戒録カイジ』『賭博堕天録カイジ』『賭博堕天録カイジ 和也編』『賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編』に続いて2017年から『賭博堕天録カイジ 24億脱出編』として連載が続いています。
『24億脱出編』では、帝愛グループの会長の次男である和也を相手に命がけのギャンブルに勝利し、24億円もの大金を手に入れたカイジが、仲間のチャン・マリオと共に帝愛グループの追手を躱しながら逃亡生活を送るストーリー。
既刊26巻ですが、2023年から長期休載に入ってしまいました。
26巻時点ではいい感じの隠れ家となる家をアジトにしながら潜伏生活を送るカイジ達ですが、ご近所のお節介な老婆に怪しまれてしまい…という展開。
「テ賭博堕天録カイジ 24億脱出編」26巻©フクモトプロ/福本伸行

先生自身は『週刊モーニング』で別作品『二階堂地獄ゴルフ』を連載中であり、本作の扱いがどうなっているのか不明ですが、再びカイジがギャンブルの世界に戻ってくるのを心待ちにしています。
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【おわりに】
さて、いかがでしたでしょうか。
有名どころが多くなっていますが、もしまだ読んでいない作品があればぜひチェックしてみてください。
また最新の情報がありましたらぜひコメント等で教えていただければ幸いです。
みな一緒に連載の行方を見守りましょう!