世界一のジャズプレーヤーになることを夢見て日本を飛び出し、ドイツ・ミュンヘンの地に降り立った大。
カタコトの英語だけ、縁もゆかりもない土地で新たな生活が始まった。
アジア人という人種の見えない壁に阻まれる大だが、クリスという若者が大に手を差し伸べ、初めてのライブにこぎつけた。
「自分はただ演奏するだけ」と真っすぐ道を進むことを胸に誓い、今日も大はライブに向かうのだった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
仲間を探す大
クリスの友人がさらに知り合いを呼び、大のライブの客数は増えていく。
マイノリティでも、たった1人でも自分を信じて全力で演奏するその姿に、大を送ったタクシーのドライバーも前向きな気持ちになった。
〈仲間を探して [BLUE GIANT SUPREME 2巻](c)集英社/古舘春一〉
そして大は、ミュンヘンを離れて仲間を探しに出ることを決意する。
そして様々なジャズバーに足を運ぶうちに、ある女性ベーシストを見つけるのだった。
〈あるベーシストを見つける [BLUE GIANT SUPREME 2巻](c)集英社/古舘春一〉
ベーシストのハンナを追ってミュンヘンを離れる
小柄な体格に見合わぬ力強い演奏で弾くベーシスト、ハンナ・ペータースに心を奪われた大は、すぐさまライブ終わりまで待ってハンナに接触する。
「あなたと一緒に演奏したい」とストレートに表現する大だが、ハンナは得体の知れないアジア人としてあまり相手にせず、ツアーが終ったらハンブルクに帰るとだけ大に伝え、連絡先も知らせずに去ってしまう。
〈誘いを断られてしまう [BLUE GIANT SUPREME 2巻](c)集英社/古舘春一〉
しかしハンナと組むことを信じてやまない大は、迷いなくハンナを追ってハンブルクに拠点を移すことを決意。
クリスやその友人たちに見送られ、ドイツ第2の大都市ハンブルクへと旅立つのであった。
〈ハンナを追ってハンブルクへ [BLUE GIANT SUPREME 2巻](c)集英社/古舘春一〉
大とハンナの再会は運命
ハンブルクについて早々、手当たり次第に楽器店に入ってはハンナを知らないか訪ね回る大。
〈ハンナを探して [BLUE GIANT SUPREME 2巻](c)集英社/古舘春一〉
ハンブルクの老舗楽器店「MUSIC LAND」の店主ボリス・リッケュルはハンナ探しに訪れた大を不信に思うも、何度か訪れるうちに大が気がかりとなり、周囲の楽器店やライブハウスに自ら連絡を行い捜索するように。
盛り上がっているジャズバーでも飛び入りセッションし、ハンナを知っている人を探す大。
一方その頃、別のバンドのサポートメンバーとして別の都市でライブツアーに帯同していたハンナは、母親からジャズのことを期待されていないことや、一緒に組むメンバーの腕がイマイチなことに不満を抱きながら鬱憤を溜めていた。
思い切ってメンバーと本音でぶつかろうと思っても、メンバーから「背が低いし、女だし、前に出ようとし過ぎ」という陰口を叩かれていることを知ってしまったハンナはその場を後にする。
〈陰口を叩かれていることを知るハンナ [BLUE GIANT SUPREME 2巻](c)集英社/古舘春一〉
クラシックを習っていたが、幼い頃に会ったジャズのベーシストに憧れて踏み入った世界。
覚悟は承知の上だったが、見る人からも「女にしては」という枕詞が付いて回ることに嫌気が差し始めたとき、友人から「ダイという日本人が探しまわっている」という連絡を受ける。
そしてハンナは、性別に関係なく自分のプレーを見て強い決意で組もうと言ってくれた大に再び会うことを決意するのだった。
〈運命に導かれるように再会へ [BLUE GIANT SUPREME 2巻](c)集英社/古舘春一〉
ハンナが大のライブに足を運ぶ
大とは別に、音楽の関係者にハンナのことを聞いて回っていたボリスは、ベルリンの知り合いからついにハンナの情報を掴んだ。
ハンナがツアーを終えてハンブルクに来ることを知り、その列車でハンナを待つボリス。
ボリスは今夜大がライブする店の情報だけを手短に伝え、その場を後にする。
〈ハンナに大の場所を伝えるボリス [BLUE GIANT SUPREME 2巻](c)集英社/古舘春一〉
大の演奏も、ハンナの演奏も聴いたことのないボリスだが、大の振舞いと使い込まれた楽器だけで大が素晴らしいプレーヤーであることを信じるには十分なようだった。
そしてボリスの伝言のとおり大のジャズライブに足を運んだハンナは、いくつかのことに腹を立てる。
1つ目は大が若いアジア人というだけで心のどこかで見くびっていたこと、2つ目は初対面の際に大が自分の実力をハッキリと示さなかったこと、3つ目はこの実力を持つ大が無名なこと、そして4つ目は大と演奏することに少し怖気づいた自分に―。
〈大に圧倒されたハンナ [BLUE GIANT SUPREME 2巻](c)集英社/古舘春一〉
ボーナストラック
ボリス・リッケュル:大がハンブルクに来たばかりで足繫く店に通っていたときの思い出を語る。言葉もほとんど通じなかったあの頃から今に至るまで、大の出す音は変わらず「Serious(真剣)」だと表現する。
【2巻のまとめ】
共にプレーする仲間を探し求める大は、女性の小柄な体格に見合わぬ力強い演奏をするベーシスト、ハンナ・ペータースと出会う。
初めは得体の知れないアジア人から突然声をかけられ警戒するハンナだが、その後も大はハンナを探してハンブルクへと拠点を移り、ハンナとプレーすることを信じて追い求め続けた。
その熱意は徐々に大の周りの人を動かし、ついにハンナの元にも大が探しているとの情報が届く。
性別に関わらずプレーだけを見てくれる大と組むことを考え始め、大の腕前を見るためついにライブに足を運ぶハンナ。
そこで大の圧倒的な実力を知り、大と一緒に演奏することを決意するのだった。
次巻へ続きます。
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