ある日突然、宇宙から人知れず多数の正体不明の生物が飛来する。
その生物は鼻腔や耳孔から人間の頭に侵入し、脳を含めた頭部全体と置き換わる形で寄生して全身を支配し、他の人間を捕食するという性質を持っていた。
自在に変形する寄生後の頭部は、様々な人間の顔に擬態することができる上に、刃物のように鋭くもなり鞭のようにしなやかにもなり、数名以上の人間を一瞬で切り裂くのだ。
さらに彼ら「寄生生物」は、高い学習能力で急速に知識や言葉を獲得し、人間社会に紛れ込んでいった。
果たしてこの寄生生物は何のために生まれてきたのか。
そして幸か不幸か寄生生物をその身に宿して共生することとなった主人公・泉新一は愛する人たちや人類を寄生生物の襲撃から守ることはできるのかー。
さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。
寄生獣との遭遇
ある夜、地球に未知の蛇のような寄生生物が現れる。
この生物は人間の脳に寄生しようと企み、そのうちの1匹が高校生の泉新一の右手から侵入して脳を乗っ取ろうとするが、シンイチは必死の抵抗により阻止。
「寄生獣」1巻©講談社/岩明均
そして翌朝、シンイチは自分の右手が自我を持ち、自分の意思とは関係なしに動くことに気づく。
妙に伸び縮みしたり、勝手に女生徒を触ったり、自分に喧嘩をふっかけてきた不良たちを右手だけでボコボコにしたり…。
他方、世間では何者かによるミンチ殺人連続事件が起こり、社会は恐怖に包まれていくのだった。
ミギーとの出会い
シンイチが明らかにおかしい自分の右手の正体を確かめようとすると、ついに寄生生物がその姿を現した。
「寄生獣」1巻©講談社/岩明均
シンイチの右手に寄生した生物は、自らを「ミギー」と名乗る。
ミギーは学習意欲が非常に高く、すぐに人間の言葉を話すことができるようになり、シンイチの日常生活にも大きな影響を及ぼす。
ミギーはシンイチの感情や欲求を血液の変化から読み取り、特に女友達の村野里美への恋心も見抜いた。
シンイチはこの奇妙な共生関係がいつ終わるのかと疑問を抱きながらも、次第にミギーとの共存に慣れ始める。
初めての戦い
街中でミギーは自分と同種の寄生生物の信号をキャッチし、その正体を確かめに向かうと、空き地で犬に寄生生物と遭遇する。
相手は強い殺意をもって身体の姿を変え、羽を生やして空から襲い掛かってくる。
対するミギーは空から襲い掛かる敵を腕を伸ばして心臓を正確に貫き、敵を倒すことに成功。
「寄生獣」1巻©講談社/岩明均
だが同じ仲間のはずなのに躊躇なく相手を殺し、感傷に浸る様子もないミギーを見て、シンイチは寄生生物の冷酷さに対する恐怖を感じる。
一方で、シンイチは人間が他の生物を食べて生きているという現実にも思いを馳せ、異なる種類の深い矛盾と葛藤に苦悩するのだった。
シンイチの変化
また別の日、シンイチは人間の脳と体を完全に乗っ取った寄生生物と遭遇。
この寄生生物は自分の腕を切り落とし、ミギーと一体化しようとするが、ミギーは「身体の移動が安全か確信が持てない」と拒否してシンイチとの共存を優先し、そのまま相手を殺した。
ミギーが自分を助けたことについて驚きを隠せないシンイチ。
また、シンイチは里美とのデートの際、公園の砂場で猫をいじめている少年たちを強く諫めて殺気を放つなど、シンイチにも無意識の変化が起き始めていた。
「寄生獣」1巻©講談社/岩明均
里美は、その異変に気づき、シンイチに対する不安と疑問を抱くようになるのだった。
田宮良子
ミギーとの共存により、シンイチの学校生活も一変。
体育ではミギーが勝手にバスケットボールで大活躍し、ほかの男子から喧嘩を売られればミギーが右腕だけで撃退する。
家では学習意欲に燃えるミギーのために大量の本を借りるようになり、シンイチの母も息子の変化に気付いて心配を深める。
そんななか、シンイチの通う学校に新たに着任した女性教師、田宮良子が寄生生物であることが判明。
田宮もシンイチの身体に寄生生物がいることに気付き、シンイチとミギーは高度に人間になりすましている相手への警戒心を高める。
「寄生獣」1巻©講談社/岩明均
対する田宮は右腕に寄生して人間と共存しているシンイチとミギーの関係に強い興味を持ち、情報交換のためにカフェで話をすることを提案してくるのだった。
Aとの激しい戦い
カフェで田宮は男性の身体を乗っ取った別の寄生生物「A」をシンイチに紹介。
さらに田宮はAと肉体関係を持ち、人間の子を妊娠していることを明かす。
人間に寄生した生物同士によって宿された子供は、どうやら普通の人間のようだが、田宮は繁殖能力のない自分たちの正体や存在意義について疑問を持っている様子。
「寄生獣」1巻©講談社/岩明均
一方のAは哲学的な思考には興味を示さず、自分の正体を知ったシンイチを始末するため、翌日に学校に侵入してきた。
Aは制止しようとする教職員たちを次々と倒し、全校生徒に避難指示が出るなか、シンイチを探し回る。
対するシンイチは、里美や他の生徒たちが巻き込まれないように誰もいなくなった廊下へ移動し、Aを待ち構える。
そしてシンイチとミギーはAと対峙。
人間には到底敵わない寄生生物同士の互角の攻防が繰り広げられるなか、シンイチは予めミギーから渡されていた鉄パイプの武器を手にAへ接近していく。
「寄生獣」1巻©講談社/岩明均
そして人間の部分に対して何の警戒もしていないAの胸に、シンイチが鉄パイプを突き刺すことに成功。
信じられないほどあっけなく致命傷を与えることができたが、その嫌な感触がシンイチの左腕に残るのだった。
【1巻のまとめ】
地球に現れた未知の寄生生物が人間の脳に寄生しようとする中、高校生の泉新一は偶然にも右手に寄生されてしまう。
何者かによるミンチ殺人連続事件が起こる中、新一は「ミギー」を名乗る寄生生物と奇妙な共存生活を始めることになった。
ミギーは学習意欲が高く、人間の言葉を話すことができるようになる。
また、ミギーは新一の感情を読み取り、女友達の村野里美への恋心を見抜いてしまう。
新一はミギーとの関係に戸惑いつつも、他の寄生生物との遭遇と戦いを経験する。
その中には高い知能を持ち、教師に擬態した生活を送る田宮良子がいた。
彼女は果たして敵なのか?味方なのか?彼女の存在は、新一の今後の運命を大きく左右することになる。
次巻へ続きます。
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