薄幸サラリーマン更科二郎が、ひょんなことからロードレースを始めることになりました。
妻が失踪し、娘のふくのも手がかかる存在ですが、自転車に乗っているときだけは何もかも忘れられます。
乗鞍岳ヒルクライムで目標タイムをクリアした更科は、半田の依頼で半田の息子勇二郎をロードバイクに再転向させるため、ロードチーム(更科・小菅)とピストチーム(勇二郎・安井)の変則アーレ―キャットマッチがスタート。
また、ツール・ド・フランスに出場できる日本人チームを作るため、ヨーコは選手のスカウトを開始。キャプテンとして桜島を選び、他の選手として小菅を探しているところで、偶然にも更科たちのレースを目撃するのでした。
互角の勝負が繰り広げられ、ゴール前のスプリント勝負へと進んでいきます。
勝敗のカギを握るのは、お互いのチームの2台目である更科と安井。
8巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
勇二郎の底力
トレインを牽引する小菅は、ピストが苦手とする上り坂でアタックをしかけます。
更科はこれについていきますが、ピストチームの安井は実力不足で引き離されます。
このまま勝負がつくかと思いきや、勇二郎が安井の後ろに下がり、安井を押しながら上る豪脚を見せます。
〈味方を押しながら坂を上る勇二郎 [かもめ☆チャンス8巻](c)小学館/玉井雪雄〉
なんとか追いつくピストチームでしたが、精神的にも限界を迎えた安井はここでリタイアとなります。
変則アーレーキャット ゴール
もはや勝負はつきましたが、ここで勇二郎はルールの変更を提案。
更科もこれを受け、とにかく1位をとった者が勝ちになりました。
そして更科・小菅・勇二郎の3人によるゴールスプリント。
小菅が更科をアシストし、更科が1着でゴール。
2位勇二郎、3位小菅で決着します。
〈更科がレースを制す [かもめ☆チャンス8巻](c)小学館/玉井雪雄〉
新チームのスカウト
レースを見守っていたヨーコは早速小菅と勇二郎をスカウト。
勇二郎は更なるスピードを求めて桜島のもと、ロードバイクの特訓を始めます。
また、無事勇二郎がロードバイクに再転向したことでミッションをクリアした更科も、約束通り半田からロードバイクを1台もらい、ロードを続けることができるようになりました。
そんな更科にも、ヨーコからお声がかかります。ヨーコは小菅をエース、更科をそのアシストに考えていました。
そしてヨーコのもとに集った桜島・小菅・勇二郎・更科。
〈ヨーコの集めた新チームが動き出す [かもめ☆チャンス8巻](c)小学館/玉井雪雄〉
しかしツール・ド・フランスの偉大さすら知らないド素人の更科に対し、桜島はイラつきを隠せません。
また、更科も会社勤めがあることを理由に、あまり乗り気ではないようです。
そんな更科がチームに加わる価値があるかどうか、桜島が直々に試すこととなりました。
それぞれに訪れるドン底
また、勇二郎がツール・ド・フランスを目指すと聞いて嫉妬した半田は、突然更科の信金との契約を白紙に戻す暴挙に出ます。
重要顧客を失い、再び社内で窮地に立たされる更科と小菅。
さらに、更科のもとに義父(失踪した妻の父)が現れ、むすめのふくのを養子にもらいたいと依頼されます。
義父は更科の苦労を気遣っている素振りを見せますが、更科はこれを断固拒否。
二度と養子の件を持ち出されないよう、再婚を宣言します。
結婚相談所などで相手を探しますが、ただ子供の面倒をみてほしいというだけでは相手が見つかるはずもなく。
〈婚活がうまくいかず思いつめる更科 [かもめ☆チャンス8巻](c)小学館/玉井雪雄〉
再婚は無理と思い始めた更科は、お試しとしてふくのを義父に預け、会社も休んで何もかも忘れるためにロードに乗ります。
一方の桜島も、ツール・ド・フランスを目指すために就職を諦めたことが叔父にバレて見限られ、家を出ます。
〈叔父に見限られた桜島 [かもめ☆チャンス8巻](c)小学館/玉井雪雄〉
そしてドン底の状態で出会う桜島と更科。
桜島は更科に持ちかけます。
桜島「ちょっと一緒に走らないか?」
〈更科と桜島、ドン底同士の再会 [かもめ☆チャンス8巻](c)小学館/玉井雪雄〉
【8巻のまとめ】
変則アーレ―キャットを制し、勇二郎に勝利した更科と小菅。
そのままツール・ド・フランスを目指す新チームが発足、と思いきや、社会的なしがらみが更科たちをどん底に陥れます。
そんななか、何もかも忘れて無心になりたい更科と桜島が一緒に走ることになりました。
次巻へ続きます。
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