犯罪に手を染めながらも十分な裁きを受けず反省もしていない犯罪者たちに、被害者に代わって復讐を行う2人の「復讐屋」の物語。
作中の事件の大半は実際に起きた凶悪事件を脚色しており、その胸糞悪さを思い返しながら犯人たちに復讐と私的な制裁を加えていく、という内容です。
作品の途中で本シリーズが有害図書指定を受けるほど過激な内容となっており、Amazonでは取り扱いが停止。
復讐のやり方が凄惨なためグロテスク耐性が必要ですが、題材になった実際の事件の詳細の方が遥かにエグいのでご注意。(それでも興味がある人はwikiなどで各自!)
現在は楽天や一部の電子コミックサイトを除いてなかなか手に入らないものになっています。
メインのストーリーは続編である「外道の歌」に引き継がれています。
登場人物紹介
<復讐代行屋>
鴨ノ目 武(かものめ たけし/カモ)
本作の主人公。坊主頭にサングラスをかけている。普段は「カモメ古書店」の店主。
かつては団地で妻と娘と共に暮らしていたが、強姦目的で押し入ってきた男に妻子を暴行されて殺害されたことをきっかけに非合法の復讐を稼業にするようになった。
島田 虎信(しまだ とらのぶ/トラ)
カモの相棒。地下格闘技で鍛えた格闘術を持ち、その身体能力を生かし主にターゲットを捕縛する役目を担う。
二人暮らしをしていた母がひき逃げで殺されたことをきっかけに悪人を憎むようになった。
開成 奈々子(かいせい ななこ)
練馬区一家殺害事件の唯一の生き残りの女性。20歳。両親と従姉の無念を晴らすためにカモメ古書店を訪れ、自らを囮にして復讐することを依頼し、以後行動を共にするようになる。
<朝食会>
榎 加世子(えのき かよこ)
被害者たちの復讐を支援する組織「朝食会」代表の若い女性。復讐屋とは違い、代行して復讐するのではなく、被害者たちに復讐をさせるための手助けをしている。
鶴巻 裕(つるまき ゆう)
朝食会のメンバーである大柄の男。主にターゲットである加害者を補縛する役目を担う。
<犯人たち>
園田 夢二(そのだ ゆめじ)
奈々子の両親と従姉を殺害した犯人。表向きは「ゴアゴアコミック」出版の編集者で自らも作家志望。高校時代から殺人を繰り返すサイコパス。
近野
園田が大学時代に所属していた漫画研究会の一員である女子学生。自らも殺人犯であり、園田とは互いに正体を知りながらも互いの正体を公言しないことを約束した関係。
榊 ヨシ江
一家乗っ取り事件の主犯格の老婆。子分の男達と共に洗脳と恐怖で支配し、自らの命令に背いた者には「ペナルティ」として家族同士で暴行させ合うなどしていた。
ジェイク・堀尾
女性をナンパする流れを教える怪しげなセミナーの講師。仲間内でターゲットの女性に強い酒を盛って酩酊させ、集団強姦する手口が常套手段。
金子 茂
ホスト。先輩ホストとのいさかいから逆上して殺人を犯し、自宅で母親と共にその遺体の処理を試みる。
櫻井 志津馬
己の境遇と社会を恨む底辺労働者。鬱憤が爆発して無実の小学生数人をメッタ刺し、凶悪犯と化す。
<その他の善人>
カモの叔父
職業は刑事。カモが行っている復讐代行業を黙認しており、時に復讐の対象になった人物の情報を伝えるため、警察内部の機密情報をカモ達に漏らす、依頼人をカモメ古書店に連れてくるなども行う。
鴨ノ目 美咲(かものめ みさき)
カモの妻。故人。夫と娘と共に不自由なく暮らしていたが、ある日部屋に押し入ってきた男に暴行を加えられ、娘共々殺害される。
鴨ノ目 里奈(かものめ りな)
カモの娘。故人。年相応の活発な少女であったが、目の前で母親に暴行を加えられる様を目にし、泣き叫んでしまったため、殺意を抱いた犯人から母親以上に手酷い暴行を受け殺害される。
愛美
カモの娘の里奈と同級生の少女。学校で飼っていたウサギを殺した不良少年グループへの復讐を依頼する。