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魔術集団「成尋衆」の襲撃により甲賀と伊賀の安寧が壊される『バジリスク~桜花忍法帖~』1巻【ネタバレ注意】

講談社/山田正紀・シヒラ竜也・せがわまさき

「伊賀」と「甲賀」、二つの忍群が血で血を洗い、双方に分かたれながら相思相愛の男と女が激烈なる想いに殉じた「忍法合戦」から十数年の歳月が流れ去った。

寛永の時代、天下太平の世にあって、「忍び」の活躍できる場は年を経るごとに減り、伊賀甲賀も相争うほどの盛りはとうに失せていた。

ある隠し里で適度な緊張関係を保ちながら共に暮らす二つの忍群であったが滅するには未だ早いと考え、合意の下に互いの幼い棟梁たちを許嫁とし、一つの「力」を生み出そうとしていた。

甲賀の棟梁・甲賀八郎と伊賀の女棟梁・伊賀響。

双方は先代より受け継がれた「瞳術」をその身に宿しており、二人が契ることで、桜花と呼ばれる未知の「力」が発動すると言われている。

二人はそのために日々修行をし、その日を待つ。

本来ならば目出たき仲であった。二人が血を分けた実の兄と妹でなければ。

さっそく、1巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。

平和に暮らす甲賀と伊賀の忍者たち

1626年、天下太平の世にあって、「忍び」の活躍できる場は年を経るごとに減り、前回の伊賀甲賀も殺し合いから12年経って盛りはとうに失せた時代。

ある隠し里では伊賀と甲賀が適度な緊張関係を保ちながら共に暮らしていた。

甲賀の頭領・甲賀八郎は幼いながらも甲賀五宝連に数えられるほどの実力を持つ男子であり、伊賀の頭領・伊賀 響とは双子にして許嫁同士という関係である。

普段は自由気ままながらも、いざとなれば愛する響のために全てを賭して戦う覚悟を持つ八郎。

村の忍頭にして2人の父である服部 響八郎はそんな八郎の成長を見守っていたが、そんなある日書簡が届いたことで運命が変わるのだった。

八郎と響を狙う成尋衆の襲撃

書簡を届けたのは将軍・徳川家光に仕え成尋を頭目とする、忍術とは別の魔術を使う謎の集団「成尋衆」

将軍の上意として八郎と響の身柄を要求する成尋衆に対し、響八郎は甲賀五宝連と伊賀五花撰を召集し、将軍の命に背くことになってでも抵抗することを決める。

ところが里の手練れたちは成尋衆の夜叉 至・召喚獣を使役する涅哩 底王・孔雀 嘴の前に次々と散っていってしまう。

成尋衆の狙いは甲賀と伊賀の血を交わらせて生まれた八郎と響が持つ超忍術「桜花」の存在。

響八郎は自爆覚悟の奥義を繰り出すも力及ばず、騒ぎを聞きつけて駆け付けた八郎と響の目の前で先の忍術大戦の真相と、2人の本当の両親が甲賀 弦之介と伊賀 朧であることを告げて命を落としてしまう。

響八郎の死にキレた八郎は相手の敵意を跳ね返す弦之介譲りの瞳術「矛瞳術」で成尋衆に挑みかかるのだった。

大きな災いを呼ぶ「桜花」が発動

八郎の矛眼術で自滅させられたかと思われた孔雀だが、みるみるうちに傷が再生していく。

と、八郎と孔雀の戦いに響が割って入った。

響の持つ「盾眼術」はかつては「破幻の瞳」と呼ばれた先代の朧が持つ、相手の忍術を打ち消す瞳術。

八郎の矛眼術と響の盾眼術が大きな災いを呼ぶ「桜花」発動の鍵という言い伝えがあり、八郎と引き離されないように自ら片目を縫い付けて封印していた響だが、いまその封印を解くことに。

響の盾眼術によって孔雀の忍法が無効化され、再び傷が開く。

しかし同時に響の矛眼術と重なってしまい、「桜花」が発動してしまうのだった。

成尋の前に敗北、響がバラバラに

桜花の発動により大地が空間ごと吸い寄せられていくブラックホールが出現。

と、そこに桜花の発動に気づいた成尋が副棟梁の輪廻 孫六と共に空間転移術で姿を現した。

圧倒的な恐怖を押し殺して挑みかかる八郎だが、成尋には手も足も出ない。

そのまま成尋は動けぬ八郎の目の前で響の身体をバラバラにしてしまった。

首と四肢を切断された響は死んではいないが、傀儡人形のような状態で成尋によって命を握られた状態。

成尋は響の命と引き換えに八郎に交換条件を持ち掛けようとする。

しかしそこに伊賀忍の滑婆甲賀忍の根来 転寝が助けに駆け付け、八郎と首だけになった響を抱えて逃走。

響を守ることができなかった八郎は涙を流しながら敗北を噛みしめるのだった。

6年後、タイムリミットが迫る

あれから6年後。

響は首だけでも成長を続けるが、一向に意識は回復しない。

それどころか首の切断面から血が滴りはじめ、かけられた傀儡の術が弱まってきていることをうかがわせる。

響に残された時間はもって30日、その間に成尋を倒して傀儡の術を解かなければ響の命はない。

しかし肝心の八郎はあの日を境に忍の解散を宣言し、まだ行方をくらませているのだった。

八郎のもとに集った忍者たち

響に残された時間がほとんどないことを知ってか知らずか、時を同じくして成長した八郎が里に帰ってきた。

忍が解散しても八郎の帰還を信じて待ち続けたのは新伊賀五花撰の滑婆・蓮・涙・現、新甲賀五宝連の根来・甲羅 式部・碁石 才蔵・蜩 七現の8人。

八郎と響を加えた10人による、成尋衆との戦いが幕を開けるのであった。

【1巻のまとめ】

「伊賀」と「甲賀」、二つの忍群が血で血を洗った「忍法合戦」から十数年の歳月が流れ、ある隠し里で甲賀と伊賀は合意の下に互いの幼い棟梁たちを許嫁とし、一つの「力」を生み出そうとしていた。

甲賀の棟梁・甲賀八郎と伊賀の女棟梁・伊賀響。

双方は先代より受け継がれた「瞳術」をその身に宿しており、二人が契ることで、桜花と呼ばれる未知の「力」が発動すると言われている。

しかし静かに暮らす甲賀と伊賀のもとを将軍・家光に使える魔術集団「成尋衆」が襲撃し、八郎と響の養父にして村の忍頭である服部響八郎をはじめ有力な忍者たちが次々と殺される事態に。

命を操る成尋の魔術によって響も身体をバラバラにされたまま傀儡と化し、八郎は仲間に助けられて辛くもその場から敗走することとなる。

その敗北から6年後、いったんは忍を解散しながらも修行を続けていた八郎のもとに甲賀・伊賀から8人の忍者が集う。

八郎と響を加えた10人による、成尋衆へのリベンジが始まるのだった。

次巻へ続きます。

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