滋賀県にある私立星徳(せいとく)高校は、全国屈指のスポーツ強豪校で有名だが、その裏ではスクールカースト制度による差別やいじめ、生徒の自殺などといった闇も抱えている。
そこに通う歴史オタクの西野蒼は、弓道部の3軍として差別されながら学園生活を送る中、「自分が戦国の世にいたら武勲を立てて活躍できたのに」などと日々思いながら生きていた。
そんなある放課後、突如として怪現象に見舞われ、気が付くと学校の周りの景色は戦国時代に一変していた。
部活動で残っていた大勢の生徒や教師たちが混乱する中、襲い掛かってくる武装した足軽や百姓たち。
生きるために戦国の世に順応し始めたアスリートたちは、それぞれの部活で鍛えた武器を手に戦い始める。
何の変哲もない生活を送っていた高校生達が、突如学校ごと戦国時代にタイムスリップしてしまう異色のストーリー。
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登場人物紹介
<星徳高校>
西野蒼(にしの あおい)
主人公。弓道部。校内ではスクールカースト下位の歴史オタクだが、その歴史の知識が戦国時代を生き抜くための道しるべとなる。遥に想いを寄せている。
松本考太(まつもと こうた)
剣道部主将、兼生徒会長。蒼の幼なじみ。優等生であり生徒会長も務め、生徒達からも頼られるリーダー的存在。遥と付き合っている。
瀬野遥(せの はるか)
弓道部2年。考太の彼女。明るく人当たりの良い性格であり、弓道の腕もなかなかのもの。
植田宗助(うえだ そうすけ)
剣道部。
高橋鉄男(たかはし てつお)
アメリカンフットボール部。
宮西拓(みやにし たく)
アメリカンフットボール部。
鹿村太一(しかむら たいち)
アメリカンフットボール部。
藤岡由紀夫(ふじおか ゆきお)
野球部のエース投手。現代では卒業後にドラフト指名が決まっていた。
緒方努(おがた つとむ)
野球部。捕手。
戸田義章(とだ よしあき)
卓球部。卓球で鍛えたハンドスピードを応用した短刀の二刀流スタイルを用いてゲーム感覚で敵陣や猛者に突っ込む事を好んで戦う。家庭において母親からのプレッシャーや暴力をトラウマに抱えている。
今井慶子(いまい けいこ)
薙刀部。今井夏也の妹。勇敢な性格。
黒川敏晃(くろかわ としあき)
ボクシング部。ボクシングを始めてから痛みや苦痛が生への実感を伴っていることを感じる。
木本徹(きもと とおる)
体操部。不破と共に、現代ではいじめを苦に飛び降り自殺で死んだと思われていた。
今井夏也(いまい なつや)
クライミング部。今井慶子の兄。城の石垣なども命綱無しで(時に人も背負ったまま)登る事が出来る。
成瀬勇太(なるせ ゆうた)
フェンシング部。戸田と並び高い戦闘力を持つ。
佐伯俊(さえき しゅん)
フェンシング部。成瀬がフェンシングをやるきっかけとなった友人。
石野敏郎(いしの としろう)
レスリング部。
相良煉(さがら れん)
空手部。全身凶器を自負する空手バカ。
引野亮(ひきの りょう)
サッカー部。
白附絲唯(しらつき いとい)
テニス部。かなりのビビリだが、古武道の抜刀術を教えている父親に幼少より仕込まれていた為、居合いとテニスのハイブリッドのような刀捌きを持つ。
吉元萬次郎(よしもと まんじろう)
科学部。プライドが非常に高く、科学や文化の発達していない戦国時代では自分は王様であると豪語する。フィジカルな戦闘能力は無いが、失明に至るほどのレーザーポインターや様々な化学薬品を武器として戦闘に貢献する。
菱沼銘(ひしぬま めい)
漫画研究部。
不破瑠衣(ふわ るい)
現代では最初に飛び降り自殺で死んだと思われていたIQ161以上で全国トップの秀才であるが人前ではほとんど喋らず変人の類であった。
岸谷辰也(きしたに たつや)
帰宅部。生前の木本をいじめていた。