男たちは何を求め、闘うのか?
“企業”の争いを“殴り合い”で決める――拳願仕合(ケンガンジアイ)。
そんな仕合に挑む“闘技者たち”の過去がわかる、それぞれの闘技者たちの過去を描いたオムニバスストーリー。
拳願仕合の世界が始まるプロローグという位置づけです。
さっそく0巻(外伝)のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
目次
外伝1:今井コスモの練習
高校に通いながら裏では拳願会の闘技者として戦うコスモ。
〈高校に通うコスモ[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
拳願会の闘技者であることは実の弟であるメテオにも秘密である。
ある日、学校までコスモを迎えに来た西品治はコスモに「プレゼント」と称して表格闘会のスターであるアンデウソン・アローナとのスパーリングの機会を与える。
西品治から雇われ、金のために本気でコスモを潰しにかかるアンデウソン。
しかし天才的なセンスと読みでコスモは何度もアンデウソンから一本を取って見せた。
〈アンデウソンを子ども扱いするコスモ[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
プライドを打ち砕かれたアンデウソンはこの後二度とリングに立つことは無く、コスモは拳願会の世界でさらに羽ばたいていくのだった。
外伝2:若槻武士の幼少期
古海製薬の社長である伯父を訪ねた若かりし頃の古海平八。
通された部屋で目にしたのは、機密として保護されている若槻 武士という少年だった。
超常的な怪力を持つ若槻の研究とデータ提供と引き換えに、健康管理と生活指導を両親から依頼されているのである。
〈幼少期の若槻[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
7歳で既にチタン製の特注コントローラーを握りつぶすほどの腕力を持つ若槻。
古海は若槻に力の制御を学ばせるために、若槻と外で遊ぶこととなる。
「自分の本気がどれぐらいなのかしっかり把握しておくこと。力のコントロールを覚えるのは、それからでもいいんじゃないかな?」
そう諭し、若槻に本気を出して殴るよう指示する古海。
結果、プロテクターをつける前に若槻が殴りかかり、古海は全治六か月の重傷を負うこととなる。
〈若槻が初めて出した本気[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
しかしこの体験のおかげで若槻は力のコントロールを覚え、後に古海製薬を継いだ古海との長い付き合いになるのだった。
外伝3:強者を求めるガオラン
若いころに国対抗試合で戦って以来、腐れ縁となったガオランとサーパイン。
腐れ縁と言ってもサーパインが勝手にライバル視し、定期的に勝負を挑んでくる関係である。
〈ライバルのガオランとサーパイン[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
そして今日もまた、国境を越えてタイまでサーパインが絡みに来た。
先約があるためサーパインとの勝負を断るガオランだが、仕える王 ラルマー13世の命令でとある格闘技者と対決することに。
ガオランとの対決を熱望し、ラルマーの興味を引いたのはシュートレスリングの使い手であるカズ藤田。
ムエタイの戦士2人の攻撃にも余裕で耐えるタフネスが売りらしい。
ラルマーの護衛の座を書けて戦う2人。
しかしガオランが一瞬で15発ものパンチを打ち込み圧勝。
〈ライバルと呼ぶには程遠い[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
サーパインの防御にも及ばぬ相手を一蹴し、ガオランは真の強敵と命を賭けた闘いを心の中で望むのだった。
外伝4:旅に出るハサド
中東の小国の第一王位継承者であるハサドは見聞を広めるために国の外に出ようとしていた。
弟で第二王位継承者であるギーバが兄を止めようとし、王家の秘伝である砂漠掌の使い手同士の決闘となる。
が、日本の武術である「首里手」を披露したハサドがギーバを上回り、約束通りハサドは国を弟に託して放浪の旅に出ていく。
〈旅立つハサド[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
結果、ハサドは願流島に流れ着き蕪木とサバイバル生活を楽しく送ることになるが、そんなことはギーバは知る由もなく遠くから兄を想うのだった。
外伝5:必殺始末人、英はじめ
国内の凶悪犯罪の容疑者が次々と失踪する事件が発生。
〈凶悪犯が消える事件[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
聖ガッデム病院に派遣された医師の英は密かに捜査を行い、この病院の院長が犯人であることを突き止める。
失踪した容疑者たちはみなこの病院で診察を受けており、院長が所有する雑居ビルで臓器売買や実験のために拉致されていたのである。
様々な証拠と共に真実を突き止め、院長を始末した英。
〈始末人の英が暗躍[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
これが「始末人」と呼ばれる英の真の顔だった。
外伝6:若き日の片原滅堂と呉恵利央
戦後間もない頃、とある闇市を仕切る若者がいた。
ヤクザにも気に入られた若者は念願の拳願会会員の資格を譲り受け、自らの野望を追い求める。
〈闇市を仕切る若者[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
しかし恨みを買った相手が殺し屋を雇い、命を狙われる若者。
雇われた刺客は呉一族を飛び出した若き日の呉 恵利央。
〈恵利央が命を狙う[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
若者は恵利央に殺されかけるが、若者は恵利央の雇い主を見破ったうえで、自分が殺されはしないという確信を持ち強気に出る。
若者の読み通り、恵利央の雇い主のさらに親玉であるヤクザが現れ争いは解決、
これ以降、若者と恵利央は互いを気に入りタッグを組み、恵利央が若者の闘技者として拳願会の世界に足を踏み入れた。
〈タッグを組んだ2人[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
この若者こそ、片原 滅堂であった。
プロローグ:心躍る闘いを求める滅堂
滅堂と恵利央が拳願仕合で勝利を重ね、拳願会会長の座を賭けたトーナメントに挑む。
デビュー以来恵利央の配線は一度だけ。
さらに敗北を知った恵利央は呉一族に復帰し、一族の技術を習得して帰ってきた。
今や年を重ねて妻子を持ち、身体へのダメージも重く残る恵利央だが、滅堂の野望のために戦い抜く覚悟を固める。
対する滅堂も、トーナメントに全財産と拳願会会員権、そして自分の命までも賭け、恵利央と運命を共にする身。
〈ト-ナメントに出た2人[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
2人はこのトーナメントで優勝し、以降滅堂による治世が始まった。
あれから数十年。
逆らう者もめっきり少なくなり、飽きを感じる滅堂。
〈心躍る闘いを求める滅堂[ケンガンアシュラ 0巻](c)小学館/だろめおん・サンドロビッチ ヤバ子〉
滅堂が自らを高揚させるイベントを期待する頃、物語は冒頭に戻る。
王馬が裏路地で仁王の駒田に喧嘩を売り、その戦いを一夫が偶然目撃する。
こうして図らずとも戦いの舞台が整っていくのだった。
【0巻(外伝)のまとめ】
王馬が拳願仕合にデビューする前の物語。
コスモ、若槻、ガオラン、ハサド、英のオムニバスストーリーと、若き日に拳願会会長の座を勝ち取った滅堂と恵利央の物語。
そして物語は1巻で王馬と駒田の闘いを一夫が偶然目撃するシーンへ…。
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