鬼龍との決闘を経て廃人となってしまった父・静虎を懸命に看護しながら、治療の金を稼ぐために親友であるリキ丸と組んで地下格闘技「ダーク・ファイト」に身を置くキー坊。
リキ丸は巨額の賭けが行われるこの闇格闘技でクリーンな闘いを貫くキー坊をダーク・ファイトから解放することを決め、大物フィクサーの柳場道元に接触し「ハイパー・バトル」への出場を推薦する。
しかしその頃、灘神影流と関係のある流派・覇生流の師範たちはキー坊を灘神影流の当主として認めない意向を決め、「風のミノル」こと鈴木ミノルをキー坊への刺客に命じる。
キー坊を倒す指示を受けながらも静虎を尊敬し、また師匠の仇敵である鬼龍を倒す目標を持つミノル。
その助力の甲斐もあり静虎が奇跡的な回復を遂げた。
そしてキー坊とミノルは揃ってハイパー・バトル予選に出場。
各参加者に配られたリングを奪い合う過酷なバトルロイヤルが始まり、猛者が各所で戦いを始める。
ジョーカーとして参戦した円月流剣術の薔薇丸が暗躍するなか、キー坊は鬼龍の放った刺客のゲンと瓢、新堂流体術の新堂万次、武器商人の有働、盲目の棒術使い・帯刀右近との激闘も制した。
予選終了まであと3時間、疲労がピークに達したところで次なる刺客・王が立ちはだかる。
家族を失った復讐のため、秘穴の力で人間を捨て獣のような強さを手に入れた王をキー坊は殺さずに制することができるのか―。
8巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
キー坊vs王
傍にいた鬼龍の存在に気づき、再び活力を取り戻すキー坊。
鬼龍は「王を止めるには灘神影流の封印された殺人術・首落としがある」とキー坊をそそのかすが、相手を意図的に死に至らしめることができる危険な技。
キー坊に殺人を経験させ闇の住人とするのが鬼龍の狙いだったが、キー坊は首落としを自己流にアレンジし、王を殺すことなく見事に締め落とした。
〈王を絞め落としたキー坊 [TOUGH 8巻](c)集英社/猿渡哲也〉
静虎の教えを守り、静虎を超えることに執念を燃やすキー坊の選択。
そして夜が明け、予選の死闘に終わりの時が近づくのだった。
最後に立ちはだかるミノル、そして予選終了
終了直前、満身創痍のキー坊にミノルが襲い掛かる。
〈最後に立ちはだかるミノル [TOUGH 8巻](c)集英社/猿渡哲也〉
絶体絶命のピンチを迎えたキー坊にミノルが風神脚を放つ。
と、この極限状態でキー坊が新たなる境地・「空眼の目付け」を体得する。
〈土壇場で新たな境地に [TOUGH 8巻](c)集英社/猿渡哲也〉
鳥の目のように俯瞰で相手と自分の動きをスローモーションのように把握する境地であり、キー坊はほとんど無意識のうちにミノルの攻撃をかわす。
ミノルが仕掛ける関節技も灘神影流究極の筋肉弛緩法・変水で耐えきり、ミノルが極め切ることができないうちに予選がタイムアップ。
〈本戦出場を勝ち取った [TOUGH 8巻](c)集英社/猿渡哲也〉
「鉄宝流空手」の木村大観、ミノル、そしてキー坊がリング保有数の上位3名となり、ハイパー・バトル本戦への出場を勝ち取ったのだった。
薔薇丸との真剣勝負
予選をトップで突破しながらも、極度の疲労とダメージにより3日眠り続けたキー坊。
目を覚まし電車で帰路につくが、まだやり残したことがあった。
〈薔薇丸との決闘へ [TOUGH 8巻](c)集英社/猿渡哲也〉
薔薇丸との決闘である。
同じ電車に乗っていた薔薇丸がキー坊の優勝賞金1千万円を賭けて勝負を挑み、木刀を振り回しながら襲ってくる。
キー坊は薔薇丸を挑発し、白刃取りで木刀を取り上げ、薔薇丸に真剣を抜かせる。
〈真剣を抜いた薔薇丸 [TOUGH 8巻](c)集英社/猿渡哲也〉
本気の薔薇丸を相手にキー坊は、ガラスを目つぶしにしながら一気に距離を詰め、真剣を素手で捕らえるのだった。
〈白刃取りで対抗 [TOUGH 8巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【8巻のまとめ】
王との死闘を制し、予選終了間際にミノルとの勝負に臨むキー坊。
満身創痍のなか新たな境地・空眼の目付けを会得し、ミノルの攻撃を凌ぎ切り、予選がタイムアップ。
「鉄宝流空手」の木村大観、ミノル、そしてキー坊がリング保有数の上位3名となり、ハイパー・バトル本戦への出場を勝ち取った。
予選を終え、帰路につくキー坊だが、やり残したのは薔薇丸との決闘。
電車の中で立ち会いが始まり、真剣で切りかかってくる薔薇丸に対し白刃取りで対抗するのだった。
次巻へ続きます。
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参考灘神影流を背負うキー坊の闘いと成長『TOUGH』全39巻【ネタバレ注意】
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