前作で「人喰い沼」攻略の協力者となった坂崎の家で居候していたカイジは、その自堕落的な生活によって勘当され家を追い出されることに。
ちょうど時を同じくして地下の強制労働場で苦楽を共にした三好と前田と再会を果たし、カイジは一攫千金を狙うことに。
裏カジノの社長がいつも行うギャンブルのイカサマを逆手に取り、3人で社長をハメるという必勝の作戦。
社長が考案した変則麻雀「17歩」は互いに手牌を揃えたうえで交互に捨て牌を切っていき、相手にロンされたら負けという対等な勝負、始めから基本レート100万円である。
そして社長が使うイカサマは絶妙な角度に配置した部下の前田がカイジの手を盗み見て社長にサインを送るという単純なもの。
途中で金持ちと思われる和也という謎の若者が現れるなか、カイジは社長をうまく誘導して1000万円という高額レートでの勝負にありつけた。
三好のミスとのせいで痛恨の敗北を喫したカイジだが、和也が足りない金を貸してくれることとなり、再び社長と1000万円レートの勝負に挑む。
ところが今度も社長はのらりくらりとカイジのロン牌を避け続け、社長のロン牌を多く捨て牌候補に抱えていたカイジが已む無くロンを捧げることに。
大勝負でまさかの2連敗を喫してしまうのだった。
5巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
賭け金はますます膨らむ
アンラッキーな展開に唇をかむカイジ。
不幸中の幸いで裏ドラはのらず倍満を免れるが、この2連敗によってカイジは借金状態に突入する。
カイジはすぐさま謎の青年に追加の融資を求め、青年も気前よく4000万円をキャッシュで貸し与えた。
〈4000万円が追加 [賭博堕天録カイジ 5巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
予想を上回る大金を喜ぶカイジだが、青年は不敵な笑みを浮かべながら「ここから先は血なまぐさくなる」と不穏な言葉を漏らす。
真意はさておき、再び1000万円の勝負に挑もうとするカイジ、しかし社長は小躍りしながら1発4000万円の大勝負に盛り上がってしまう。
カイジもイカサマが露呈する前に金を回収して解散するため、この大勝負を受ける覚悟を固める。
〈4000万円勝負へ [賭博堕天録カイジ 5巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
いくら何でも不運は三度続かない―。
そう信じて勝負に臨むのだった。
自らの凡ミスで慌てふためくカイジ
さっそく、手牌選択でカイジは幸運に恵まれる。
役満の四暗刻で5面待ちという全てが理想的な展開に心が躍る。
しかし気が緩んだのか、手元が滑って手牌の半分を床にぶちまけてしまう。
〈気が緩み手元が滑る [賭博堕天録カイジ 5巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
慌てて拾おうとするカイジだが、散らばった牌をなかなか見つけることができない。
キーとなる3つの牌がスタンド台の下に滑り込んでしまい、カイジが焦る間に刻々と制限時間が迫る。
〈焦りに焦るカイジ [賭博堕天録カイジ 5巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
牌探しを諦めて残りで最善の手を考えるが、残りの手はいずれも駄目。
どうしても消えた牌が必要、カイジはバタバタしながらも残り10秒というギリギリのタイミングでスタンド台の下に隠れていた牌を見つけ、なんとか手牌を揃えた。
あまりにも慌てていたために前田はカイジの手牌を見ることができなかったが、カイジは安堵で胸をなでおろすのだった。
〈ほっと胸をなでおろす [賭博堕天録カイジ 5巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
三好のサインを見逃してしまう
元の四暗刻の形を揃えた安心で頭がいっぱいのカイジ。
苦々しい表情の社長をよそに勝負が始まり、三好が社長の手牌を盗み見てロン牌のサインを出す。
〈サインを見逃してしまう [賭博堕天録カイジ 5巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
ところが放心状態で呆けているカイジは三好のサインを見逃してしまった。
自身のミスでカイジはほぼノーヒントで牌を切らざるを得なくなってしまうのだった。
〈ノーヒントで臨むことに [賭博堕天録カイジ 5巻](c)フクモトプロ/福本伸行〉
【5巻のまとめ】
2連敗して借金が必要となるが、和也が気前よく4000万円を追加融資。
真意は読めないが、ありがたく借りて4000万円を賭けた勝負と相成る。
負けられないカイジだが、理想的な手牌を揃えて気が緩んだのか、誤って牌を床にぶちまけてしまい慌てふためくことに。
時間ギリギリで何とか揃え直すも、あわや時間切れで敗北という大ピンチを切り抜けたことで頭がいっぱいになり、肝心の三好からのサインを見逃してしまうのだった。
次巻へ続きます。
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