鬼龍との決闘を経て廃人となってしまった父・静虎が2年間のリハビリを経て奇跡的な回復を遂げた。
地下格闘技「ダーク・ファイト」に身を置きながら治療費を稼いだキー坊は、親友であるリキ丸の計らいで大物フィクサーの柳場道元が主宰する「ハイパー・バトル」への出場を勝ち取る。
静虎も鬼龍を倒す共通目的のもと、その実力を道元に買われて格闘技のスペシャリスト集団「チームD」の一員としてハイパー・バトルに参戦する。
ハイパー・バトルの前回優勝者バトル・キングの正体が尊鷹であることがわかり、鬼龍も乱入するなかバトル・キングへの挑戦権が賭かったハイパー・バトル本戦が開幕した。
影の支配者ガンビーノが巨額の賭けや八百長で大会を支配しようとするなか、危険な筋肉増強剤に手を出したチームDのリーダー菊多、鬼龍を命の恩人であり悪魔として崇拝する聾唖の天才格闘家ジェット、静虎、キー坊が2回戦を突破した。
2回戦終了後、鬼龍がガンビーノに制裁を加えて命を狙われるなか、キー坊は鬼龍との修行を経ていよいよハイパー・バトルの準決勝が始まる。
第1試合ではキー坊と静虎の親子対決が実現。
共に全力で戦い静虎が優勢に進めるなか、「キー坊と静虎に血のつながりがない」という衝撃の事実が明かされる。
鬼龍暗殺を目論むガンビーノや尊鷹も会場に姿を現すなか、キー坊と静虎、親子の激闘は第2ラウンドへ。
凄まじい打撃の攻防の末、静虎顔負けのタイガー・シュートを放つキー坊。
宮沢家の血筋に受け継がれる3つの剛脚の何れでもない、キー坊が持つ「第4の脚」とは、そして静虎を倒すために放った奥義とは―。
22巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
キー坊vs静虎 激闘決着
目をつぶって神経を集中し、静虎の動きを読むキー坊。
静虎が飛び上がりタイガー・シュートを試みると、その動きに呼応するかのようにキー坊はさらに飛び上がった。
〈静虎を超えたキー坊 [TOUGH 22巻](c)集英社/猿渡哲也〉
キー坊が持つ「第4の脚」は名付けるなら3つの脚の利点を兼ね備えたモンスター・フット。
その蹴りで静虎を迎撃し、いよいよ追い詰めていく。
最後は静虎の攻撃に合わせ、モンスター・フットの踏み込みから放つ乾坤一擲の究極当身技・幻突で静虎の胸を打ち抜いた。
〈トドメは究極奥義・幻突 [TOUGH 22巻](c)集英社/猿渡哲也〉
静虎は「ありがとう」と呟きながら崩れ落ちて失神し、父を上回ったキー坊はノドを潰され声が出せない状況の中、涙ながらに静虎への想いと勝利を噛みしめるのだった。
鬼龍の暗殺
試合終了の直前、ガンビーノの雇ったスナイパーが鬼龍を銃撃する。
〈狙撃された鬼龍 [TOUGH 22巻](c)集英社/猿渡哲也〉
銃弾は鬼龍の頭部に当たり、頭から血を流しながら倒れる鬼龍。
そこに突然嵐が発生し、試合会場が倒壊。
大混乱のなか、キー坊と静虎は病院に搬送され、準決勝第2試合の菊多vsジェットも延期が決定するのだった。
〈突然の嵐で大会は延期 [TOUGH 22巻](c)集英社/猿渡哲也〉
鬼龍の死の真相を確かめろ
尊鷹は本当は鬼龍を助けるつもりで会場に姿を現していた。
しかし鬼龍がキー坊の父親であるという推理に達し、鬼龍への怒りを抑えきれず、結果として鬼龍の注意を引き付けて銃殺を幇助するかたちとなった。
病院のベッドで意識を取り戻した静虎は、キー坊の成長と鬼龍の死を受け止める。
一方、勝利の実感がわかずはたまた実の父親の子とも謎に包まれたままのキー坊。
〈鬼龍は本当に死んだのか? [TOUGH 22巻](c)集英社/猿渡哲也〉
退院した静虎はキー坊を連れて試合会場だったドラゴン・クリフへと戻り、鬼龍が本当に死んだのかを確かめようとする。
するとそこにジェットも姿を現した。
「尊鷹が鬼龍を殺した」という噂を確かめに来たジェットは、自分の恩人である鬼龍の仇を討つことを決意しながら、ハイパー・バトルの準決勝を迎えるのだった。
〈ジェットも鬼龍の仇討ちへ [TOUGH 22巻](c)集英社/猿渡哲也〉
影の大統領ジョゼフィーノ
延期となっていた準決勝第2試合の開催が決まり、世界的大富豪の私邸「ブラック・ハウス」で無観客で行われることとなる。
ブラック・ハウスを所有するのはガンビーノの実弟にして影の大統領ともいわれるほど絶大な権力を持つジョゼフィーノ。
〈影の大統領ジョゼフィーノ [TOUGH 22巻](c)集英社/猿渡哲也〉
いまや半身不随となったガンビーノからマフィアの実権をも奪い、ジョゼフィーノが全てを取り仕切ることとなる。
特別にVIPだけがゲストとして招待され、ブラック・ハウスでの死闘が始まるのだった。
〈ブラック・ハウスに招待されたVIP達 [TOUGH 22巻](c)集英社/猿渡哲也〉
薬物投与の菊多がジェットに挑む
チームDの立川博士は筋肉の暴走の副作用を抑えたネオ・タチカワ・スペシャルという薬を開発し、菊多への投与を画策する。
しかし菊多は武道家としてのプライドから薬を服用せずに試合に臨んだ。
寝技に持ち込もうとするも、あえなくジェットのパウンドで肋骨を折られてしまう菊多。
〈ジェットに圧倒される菊多 [TOUGH 22巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ここでドクターによるチェックが入り、菊多のもとに立川博士が近づいていく。
この大会で特製の薬の効果を実証し、ジョゼフィーノの力を借りて軍事に転用したい立川博士は、拒絶する菊多に無理やり注射で投与。
〈無理やり薬を投与する立川博士 [TOUGH 22巻](c)集英社/猿渡哲也〉
試合再開となり、ジェットがすぐさま菊多の折れた肋骨にミドルキックを放つのだった。
【22巻のまとめ】
キー坊が究極の当身技・幻突で静虎を破り、決勝進出を決めた。
しかしガンビーノの雇ったスナイパーが鬼龍を狙撃し、鬼龍が倒れた。
その死の真相は不明のまま大会は延期となり、ガンビーノの実弟にして影の大統領とも称されるジョゼフィーノの私邸で仕切り直しとなる。
準決勝のもう1試合は菊多とジェットが激突。
筋肉の暴走の副作用を抑えた新たな薬を投与された菊多がジェットに挑むのだった。
次巻へ続きます。
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参考灘神影流を背負うキー坊の闘いと成長『TOUGH』全39巻【ネタバレ注意】
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