おバカが集まる龍山高校が倒産の危機。債権整理にやってきた桜木は急に気を変えて学校を再建することに。
その時桜木は1年以内に東大生を1人出して、学校を超進学校として有名にする方法を選んだ。
桜木自らが特別進学クラスの担任となったものの、集まった生徒は水野と矢島の2人。
伝説の教師・柳の力も借りて、10日間のスパルタ合宿がスタートした。
一方、桜木は学校を超進学校化するために現行の教師に対して再雇用試験を課す。
「学校」というテーマのみ与えられ、問題と解答を自分で考える試験。
果たしてその狙いとは―。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。
目次
狙いは授業スタイルの革命
教員たちの再雇用試験を終え、桜木はその場で教師たちの作った問題に目を通して「全員不合格」と発表。
問題の一文目が漠然としている時点で皆ダメであり、強いていうなら井野・宮村・高原の3人だけがギリギリの合格ラインという。
相手にわかってもらうことを前提とするような、人を惹きつけるテクニックがない教師は不要とし、桜木は高校の授業をテストメインで行う授業スタイルの革命を宣言した。
生徒も教師もただ時間が経つのを待つようなつまらない授業は廃止し、数字という目に見える刺激を健全に与えながら授業に飽きさせない工夫を凝らす。
そしてこのシステムに興味を持って挑戦する人を再雇用することにするのだった。
教科書さえあればいい、大切なのは「知る」こと
お節介な矢島の母が大量の参考書を差し入れに来るが、柳は矢島と水野に「東大受験に参考書は必要ない」と断言する。
基本的には教科書通りにきちんとやれば何の問題もなく、参考書というのはあくまで補助的なものでしかない。
数学のチャート式であれば問題が適量かつ答えも別冊になっているため、使いやすくはある。
半信半疑で話を聞く矢島と水野、しかし桜木は柳の話を裏付けるものとして東大新聞を見せた。
そこには実際に入試問題を作る教師たちや受験を突破した現役東大生たちの生の声があり、確かに教科書が大切という声が多く書かれていた。
東大新聞のように、「知る」ということの大切さ、そして様々なことを知るためのトレーニングが勉強であることを2人は学ぶのであった。
自作プリントによるスピードアップ学習法
東大受験には教科書が重要であるが、柳は矢島と水野には自作の特別なプリントを教材として用意していた。
片方には問題、もう片方にはその答えが記されているもので、受験本番まで時間がない2人にとってはスピードアップの学習法が不可欠。
まず問題を見てすぐに頭の中で解き方をイメージし、計算などはせずに答えを見て自分のイメージが正しいかどうかを確認、間違っていたら答えをじっくり読むというのがこのプリントによる学習法だった。
これを用いれば計算しなくていい分、より大量の問題に接することができる。
そしてこれと併せて計算問題や理想的な答案の書き方と言ったトレーニングを組み合わせて、2人の本格的な数学対策が始まるのだった。
勉強合宿終了、宿題は英語で日記を書くこと
2人の勉強合宿が終わったが、桜木と柳は進行予定から相当後れを取っていることを懸念していた。
家に帰ると能率低下は避けられないことから、桜木はあえて家ではリフレッシュに努め、その代わりに学校に朝早くから夜遅くまで集中して授業を行うことにする。
唯一の宿題は、英語で毎日日記を書くこと。
その日覚えた英単語を使って作文することで、文章を考える癖をつけながら東大の自由英作文対策を兼ねているのだった。
英語教師の川口が助っ人に加入
桜木による学校改革が本格化し、1・2年生も対象に特別進学クラスを設立することとなった。
クラスを特進・実力・向上・基礎の4段階に分けながらも、ほとんどの生徒に対して最も下の基礎に入るように誘導する桜木。
まずは小学生でもできそうなテストで点を取らせ、ひたすら褒めることで勉強ができることに対する喜びに触れさせようという作戦である。
他方、水野と矢島の特別進学クラスには新たな助っ人として英語教師の川口が合流した。
柳のお墨付きではあるが、桜木とは初対面の川口。
早速川口は水野と矢島に体操服に着替えるように指示し、英語の授業のはずなのに準備運動を始めさせるのであった。
楽しく学んで身につける川口の英語
ビートルズの曲を流しながら、曲のリズムに乗って歌を真似させていく川口。
なんとなく歌詞のフレーズが頭に入ったところでその意味や文法を確認していき、水野と矢島は実際にひも解いてみればほとんど中学で習った内容であることに驚く。
まずは歌から英語に慣れさせていき、楽しく学んで身につけるのが川口英語のモットー。
初対面で生徒の気持ちを掴み、また心を開かせる技術を持った川口に桜木も安心する。
さらに川口は「すぐに辞書は引かない」ことをアドバイス。
日本語の熟語と同じように、英語の単語も何かを変形したり合成させたりしているものが多く、成り立ちや前後の文脈をイメージすることができれば英語は難しくない―。
そしてまずは受験対策に必要な英単語はターゲットという単語帳に頼ることとし、これを辞書代わりにして1900語を覚えることに集中することに。
ところが水野が川口に乗せられるものの、矢島はまだ英語に対する苦手意識が強く、殻を破るにはもう少し時間がかかる模様。
そんな様子を察知した桜木は2人に、「英語だけは全員中学から横一線の同時スタートということは、中学から逆転のチャンスがあるということ。これは受験の世界だけじゃなく、世の中に出ればいくらでも出くわす。知らないことに挑戦し克服することが大事なんだ。英語を勉強することは新しいことに挑戦する精神を養うのと同じだ」と発破をかけた。
この言葉が胸に刺さったのか、いよいよ矢島にもエンジンがかかる。
「日本人だから英語ができないのは当たり前」とすぐにネガティブになりかける2人に対して川口は、「英語圏の国を除いて、日本は”世界で英語のできる国”のひとつだ」と教えるのであった。
【3巻のまとめ】
再雇用試験を経て、テストメインで行う授業スタイルの革命についてくるものだけを再雇用することにし、1・2年にも特別進学クラスを創設するなど学校改革が本格的に始動した。
水野と矢島の勉強合宿が終わり数学の基礎を学んだところで英語の助っ人教師・川口が合流し、英語を楽しみながら学ぶ方法を2人に教え始めた。
さらに英語にまったく自信のない2人に向かって「日本は”世界で英語のできる国”のひとつなんだ!」という川口。
その発言の理由とは―?
次巻へ続きます。
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