おバカが集まる龍山高校が倒産の危機。債権整理にやってきた桜木は急に気を変えて学校を再建することに。
その時桜木は1年以内に東大生を1人出して、学校を超進学校として有名にする方法を選んだ。
桜木自らが特別進学クラスの担任となったものの、集まった生徒は水野と矢島の2人。
伝説の教師・柳の力のもと10日間のスパルタ合宿で計算力を鍛える。
一方、桜木は現行の教師に対してテストメインで行う授業スタイルの革命についてくる者だけを再雇用すると宣言し、1・2年にも特別進学クラスを創設するなど学校改革に本格的に乗り出した。
そして英語教師の川口、国語教師の芥山、理科の助っ人・阿院が合流し、社会は桜木自らが担当しながら実力をつけ始める。
夏休みは自主的な学習をメインとし、東大模試を経て受験の夏も終わりを迎える。
新学期に入り矢島に現役東大生の家庭教師が付くことになるなか、センター試験対策に突入。
各科目の攻略法を伝授され実力をつけていく水野と矢島だが、大口債権者の意向で抜き打ちの実力テストを受けることに。
まだ自分の実力に自信を持てず不安なままテストを受けた2人。
桜木が事前にケアしていたものの、予想以上に悪い点を取った水野がスランプに陥ってしまう。
落ち込む水野にこれまでの学習記録を手帳に書き写すように指示する桜木。
果たしてその効果は―。
15巻のあらすじを振り返ってみましょう。
自分を勇気づけるテクニック
「今までの勉強の全記録をただ手帳に書き写せ」
そう指示された水野はとりあえずやってみることに。
すると自分のこれまでの足取りと成長を身に染みて振り返ることができ、水野は自分の努力を実感するとともに最後までやり遂げる覚悟が再び固まった。
桜木の狙い通り、モチベーションを維持した水野が復活。
同じ手法を矢島にもさせ、自分を勇気づけるテクニックとして紹介するのだった。
受験に役立つ科学的なテクニック
他にも受験に役立つ科学的なテクニックを阿院が伝授する。
まずは生活リズム、つまり体内時計の制御。
手帳に勉強記録をつけることは自然と自分の生活リズムを把握することにも繋がり、規則正しい生活を続ければ自分のベストな体調を維持することができる。
睡眠時間がうまく取れないせいで生活リズムが狂いがちなときに有効なのは、起床時間を一定にして起きた直後に日光を浴びること。
この2つのポイントさえ気を付ければ体内時計の乱れをリセットすることができる。
水野と矢島は早朝から登校してプリントでの計算問題をするよう習慣化されていたが、これには自然と体内時計のリセットと、起床後3~4時間経って脳がフル稼働するという点を考慮して受験本番に向けたリズムの調整という役割があった。
逆に寝たくても眠れないときには、耳が重要なポイントとなる。
内耳には環境に応じて耳の感度を鋭敏にしたり鈍くしたりする調整機能があり、これがあるゆえに静かすぎて眠れないといった現象が起こる。
そのため、科学的に安眠するなら人間がうるさく感じない川のせせらぎなどの自然の音を聞きながら就寝することが秘訣なのだった。
カウントダウンで自分にプレッシャーを与えろ
桜木はさらに、手帳に勉強記録をつける際に受験までのカウントダウンもするように指示。
終わりを明確にしつつ適度なプレッシャーとストレスを自分に与えることで、人間は能力を限界近くまで引き出しやすくなる。
無理せず続けられるのは3~4か月前からカウントダウンを始めること。
受験の本番を改めて意識させられた水野と矢島は、仲間として支え合いながらそのプレッシャーに立ち向かうのであった。
慢心する矢島に喝が入る
特進クラス以外でも基礎的な学習で生徒たちを褒め続け、「勉強して成長している」という実感を与えたことにより、学校にはモラルができ始めた。
大学進学を志望する生徒も増え始め、桜木はここで緊急アンケートを実施して大学受験用のコース別クラスを編成することを決める。
水野と矢島にはその場でセンター試験の受験志願票にミスなく記入するよう注意を徹底。
受験手続きはもちろん、受験会場や試験日程・必要物などは絶対にミスは許されないことの連続になる。
これから先東大の二次試験が終わるまでは石橋を叩きまくる姿勢で何事にも細心の注意を払うよう指示する桜木。
しかし矢島は実力テストの成績が思ったより良かった分、すこし慢心し始めていた。
それを見抜いた桜木はすぐに柳に依頼して天狗の鼻をへし折ることに。
案の定、練習問題で時間に終われた焦りからか計算ミスを連発した矢島に柳のカミナリが落ちる。
計算ミスの原因を追及する柳と桜木に対し矢島は「計算ミスはあくまでうっかりしたもので原因も対策もない」と開き直って反抗心を露にし「東大受験をやめる」と言い出して学校に姿を見せなくなるのであった。
頭を冷やした矢島
矢島の慢心を叩き直すためには多少痛い目に遭わせないと意味がないと判断していた桜木と柳にとっては、矢島の反抗はあくまで想定の範囲内。
とはいっても矢島の復帰を待っている時間の余裕はないため、桜木は本田に協力を依頼する。
本田は「失敗の原因を検証してその分析結果を次に活かす人、失敗パターンを想定して事前に準備を怠らない人が成功する人」と諭し、ケアレスミスであってもそうした思考を持つようにアドバイスする。
頭を冷やした矢島は無事、特進クラスに復帰することとなるのであった。
【15巻のまとめ】
手帳にこれまでの勉強の全記録を書き写させたことで積み重ねた勉強量を実感し、自分に自信を取り戻した水野がスランプから脱出。
ところが今度は矢島がケアレスミスをしたことで柳に喝を入れられ、カッとなって「東大受験をやめる」と言い出してしまった。
それを家庭教師の本田が機転を利かせて説得し、再び頭を冷やした矢島。
そして柳がケアレスミスの防止策を伝授するのであった。
次巻へ続きます。
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