裏稼業専門の組織、通称「ファブル」がしばらく休業を決め、プロの殺し屋であるアキラとヨウコは一般人として世間に溶け込むことに。
組織のボスと付き合いのある大阪の地元ヤクザ・真黒組に面倒を見てもらうこととなるが、真黒組の若頭・海老原は急に出てきた2人の存在が気にくわない様子で、構成員の高橋に命じて2人を監視させながら、正体を暴こうとする。
天才殺し屋としての正体を隠したいアキラは、高橋の後輩のキックボクシングチャンピオンに襲われわざと涙と鼻血を出しているところで、優しくハンカチを差し伸べてくれた近所の女性・ミサキと出会う。
海老原はアキラの腕試しを行った末にアキラとヨウコのことを認め、その場に立ち会った構成員のクロはアキラに強く憧れを抱くようになる。
海老原はアキラと腹を割って話し、来週弟分が15年の実刑を終えて出てくることを明かし、海老原は「ミサキのような純粋な子は見守りたいし、弟分の面倒を見てやりたい」という矜持を語った。
そして間もなく海老原の弟分・小島が出所。
小島は変わり果てた組の姿に思うところがあるのか、昔ながらのやり方で何か良からぬことを企んでいるようだ。
一方のアキラはミサキの伝手でイラスト制作会社オクトパスでアルバイトをすることとなった。
田高田社長とミサキに温かく迎え入れられるアキラだが、同僚イラストレーターの貝沼はミサキへの邪な想いをを秘め、ミサキの家のカギを盗んで自宅を物色。
ミサキが昔グラビアアイドルをしていたことを突き止め、貝沼は邪な欲求をますます募らせていく。
他方、海老原が入院したことで小島のお目付け役がいなくなり、小島は海老原の言いつけを守らず勝手な行動を始めていく。
デリヘルをシノギにしている同門の幹部・砂川に弓を引き、自身も高橋を舎弟にしてデリヘル出店を画策。
貝沼がミサキへの盗撮をエスカレートさせていく一方、小島もミサキが過去にグラドルをしていたことを知り、何としてでもミサキを自分のデリヘルの看板キャストにするため脅迫することを決意。
その頃、砂川も小島の企みを見抜き、怒りを募らせるのだった。
5巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
ミサキの悩みを察知するアキラ
ミサキの過去の芸名を口にしながら脅迫する小島。
ミサキは気丈に振舞ながら脅しに屈さない覚悟を固めるが、ヤクザなりの嫌がらせを示唆され眠れない夜を過ごすこととなる。
〈脅しには屈しないミサキ [ザ・ファブル 5巻](c)講談社/南勝久〉
アキラの画伯っぷりが逆に顧客にウケ、時給アップと仕事の範囲が広がったアキラを祝うために食事に誘うミサキ。
貝沼はそんな2人のやり取りに不満を抱く一方、アキラはミサキが悩みを抱えていることを見抜き、「力になるぞ」と申し出る。
〈アキラの申し出 [ザ・ファブル 5巻](c)講談社/南勝久〉
アキラを厄介ごとに巻き込みたくないミサキはとぼけたフリをして話題を逸らすが、アキラは徐々にミサキを守るべき存在と認識し始めているのだった。
小島暗殺を決める砂川
小島の犯行を確信する砂川は浜田に抗議。
浜田の腰が重いと見るや、今度は高橋にカマをかけつつ小島と話し合いの場を持とうとする。
しかし腹の内ではその場で小島を殺すことに決めていた。
砂川は付き合いのあるプロの殺し屋2人組を雇い、小島ともう1人の殺害を依頼するのだった。
〈小島暗殺へ動く砂川 [ザ・ファブル 5巻](c)講談社/南勝久〉
海老原がアキラに内部抗争阻止を依頼
入院中の身ながらどうしても小島が何かしでかしていないか気になる海老原は、アキラに頼み込んで小島の家に侵入し情報収集することを依頼する。
〈小島を探るアキラ [ザ・ファブル 5巻](c)講談社/南勝久〉
海老原に貸しをつくるためアキラが小島の家に侵入し、大量のデリヘルのチラシや火薬(銃火器)を用意していることを突き止める。
内部抗争を避けるため、病院を抜け出した海老原は若頭としてアキラに協力を依頼。
最大の誠意として大事な愛車ハコスカをアキラに譲り、アキラは再度海老原に力を貸すこととなる。
〈海老原の最大の誠意で再び依頼 [ザ・ファブル 5巻](c)講談社/南勝久〉
追い詰められるミサキ
その頃、小島の嫌がらせが始まった。
ミサキの通う花屋のバイト先の店長が何者かに襲われて負傷。
小島の脅しに屈したくないミサキは電話越しで小島に強く断りを入れるが、精神的に追い詰められてしまう。
〈追い詰められていくミサキ [ザ・ファブル 5巻](c)講談社/南勝久〉
さらに追い打ちをかけるようにして、田高田社長も通り魔に襲われて負傷してしまう。
ミサキの家を盗撮・盗聴していた貝沼もまた、ミサキがヤクザに脅されデリヘルに沈められそうになっていることを知り焦り始める。
〈焦る貝沼 [ザ・ファブル 5巻](c)講談社/南勝久〉
他方、小島の家に再び侵入したアキラもまた、ちょうど帰宅した小島と高橋の話し声からミサキを脅そうとしていることを知るのだった。
ミサキの救出を決意するアキラ
田高田も襲われたとあり、ミサキはついに小島の脅しに屈してしまう。
デリヘルとキャバクラで3か月間働くという契約書にサインさせられ、身を売ることが決まった。
オクトパスの職場で様子のおかしい貝沼を問い詰めて事情を聴きだしたアキラはミサキを助ける決意を固める。
〈貝沼を問い詰めるアキラ [ザ・ファブル 5巻](c)講談社/南勝久〉
愛銃を撃つためにバレルと殺傷力の弱い弾を自作。
〈救出に向けた準備アキラ [ザ・ファブル 5巻](c)講談社/南勝久〉
しかしミサキがデリヘル嬢として初仕事を迎えるのは翌日に迫っているのだった―。
【5巻のまとめ】
小島に腹を立てる砂川は付き合いのある殺し屋2人を雇って小島の暗殺を企む。
小島の脅迫にも気丈に振る舞うミサキだったが、田高田を含めバイト先の店長が次々と通り魔に襲われ、小島の嫌がらせに精神的に追い詰められていく。
ミサキを盗撮していた貝沼と、海老原の依頼で小島の動きを探っていたアキラもミサキがトラブルに巻き込まれていることを知った。
愛銃を撃つためにバレルと殺傷能力の低い弾を自作し、救出に備えるアキラ。
小島の脅しに屈してしまったミサキがデリヘル嬢として初仕事を迎えるのは翌日に迫っているのだった。
次巻へ続きます。
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