鬼龍との決闘を経て廃人となってしまった父・静虎を懸命に看護しながら、治療の金を稼ぐために親友であるリキ丸と組んで地下格闘技「ダーク・ファイト」に身を置くキー坊。
リキ丸は巨額の賭けが行われるこの闇格闘技でクリーンな闘いを貫くキー坊をダーク・ファイトから解放することを決め、大物フィクサーの柳場道元に接触し「ハイパー・バトル」への出場を推薦する。
灘神影流と関係のある流派・覇生流の「風のミノル」こと鈴木ミノルと共にハイパー・バトル予選を勝ち上がり、本戦出場を決めたキー坊。
そして静虎も2年間のリハビリを経て奇跡的な回復を遂げ、鬼龍を倒す共通目的のもとその実力を道元に買われて格闘技のスペシャリスト集団「チームD」に加入する。
万全の調子に思える静虎だったが塊蒐拳のダメージは依然として残り、静虎は余命半年の状態だった。
塊蒐拳の治療法を知るのは鬼龍と尊鷹のみ。
ハイパー・バトルの前回優勝者バトル・キングの正体が尊鷹である可能性に行き当たったキー坊は、塊蒐拳の会得を目指してハイパー・バトル本戦に臨むのだった。
11巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
近づく本戦
バトル・キングの映像を見た鬼龍もまた、その正体が尊鷹である可能性が高いと推測する。
今度こそ確実に尊鷹の息の根を止めると意気込む鬼龍。
〈鬼龍も尊鷹が生きていると推測 [TOUGH 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
一方のキー坊も静虎が助かることを神に祈りながら、絶対に負けられない思いでハイパー・バトル本戦に臨むのだった。
旧友の朝昇を訪ねて
決戦の地、ニューヨークへ降り立ったキー坊は旧友である朝昇を訪ねてスラム街へと迷い込んでしまう。
〈抗争に巻き込まれたキー坊 [TOUGH 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
運悪くギャングの抗争に巻き込まれ、超至近距離からの銃弾を受けてしまうが、偶然にも弾丸はキー坊の頭をかすめ、一時的に気を失っただけで事なきを得た。
ニューヨークで日本文化を教えながら道場を経営している朝昇がキー坊を迎え入れ、キー坊と共に出稽古へ向かう。
〈旧友の朝昇と再会 [TOUGH 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
相手は関節技の達人・朝昇をもってしても全く歯が立たなかったアメリカン柔術家リコ・フェルナンデス。
人格者であり誰からも愛されるリコを尊敬する朝昇だが、その道場には先客がいるのだった。
〈リコを破壊した先客 [TOUGH 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
マーシオ”ジェット”内藤との邂逅
道場に到着したキー坊と朝昇が見たのは、右脚を破壊されのたうち回るリコの姿。
リコを破壊した相手はキー坊と同じくハイパー・バトル出場を決めている日系ブラジル人のトータル・ファイター、マーシオ”ジェット”内藤だった。
〈耳の聞こえないジェット [TOUGH 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ジェットは最も権威あるアブダビでの総合格闘技大会を圧倒的な強さで優勝した猛者であり、格闘技の天才。
聾唖のジェットは相手の悲鳴を認識することができず、戦いだけがコミュニケーションの手段のようだ。
怒る朝昇がジェットに決闘を挑むも、ジェットは平然としながら寝技勝負で対抗。
先に朝昇の肉体に限界が訪れ、勝利したジェットにキー坊がつっかかる。
ジェットはキー坊とハイパー・バトルの場で戦うことを楽しみにしながら去っていくのだった。
〈ジェットも本戦に出場 [TOUGH 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
ハイパー・バトル本戦が開幕
いよいよ世界各国から猛者が集結し、ハイパー・バトルが開幕。
〈ハイパー・バトル本戦が開幕 [TOUGH 11巻](c)集英社/猿渡哲也〉
以下の18人が参加し、勝ち残った者がバトル・キングへの挑戦権を獲得する過酷な戦いが始まる。
・ディーゼルノイ・チョモンペット:現役ムエタイ王者
・ヨハキム・シュルト:身長260cmの超巨漢
・カーロス・ベンジャミン:カナダが生んだレスリング・アルティメット・マシーン
・菊多サナエ:チームDリーダーの柔術家
・ヤム:モンゴル相撲史上最強横綱
・テッド・オースチン:アメリカが誇る総合格闘家
・アーネスト・カーマン:立ち技最強のキックボクシング王者
・マーシオ”ジェット”内藤:アブダビ・コンバット無差別級王者
・イリューヒン・ラスマトリン:サンボ90kg級王者
・ペ・ヨンペ:韓国伝統格闘技シルムの横綱
・ホォー・チオンガオー:体重250kg、少林寺の魔人
・鈴木ミノル:覇生流体術師範
・宮沢静虎:チームD所属、灘神影流先代当主
・モロゾフ・ゼンツォフ:ボクシング、レスリング、サンボで世界一となった格闘技のスーパーエリート
・宮沢熹一:灘神影流第15代当主
・アンドレ・フェルナンデス:ラバーマンの異名を持つブラジリアン柔術家
・リー・ウィンシャン:八極拳の達人
・宮沢鬼龍:悪魔を超えた悪魔
【11巻のまとめ】
いよいよハイパー・バトル本戦が開幕。
聾唖の天才格闘家・マーシオ”ジェット”内藤もキー坊との対戦を楽しみに待つなか、バトル・キングへの挑戦権を賭けて18人の猛者による過酷な闘いが始まるのだった。
次巻へ続きます。
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参考灘神影流を背負うキー坊の闘いと成長『TOUGH』全39巻【ネタバレ注意】
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