赤場帝一は、将来総理大臣を目指すべく、名門海帝高校へと進学し、生徒会長を目指すことに。
まず、ルーム長に選ばれ、相棒の榊原光明を副ルーム長に任命し、活動することにしたのだった。
厄介者の東郷菊馬とその右腕の根津二四三、そして6組の大鷹弾が強力なライバルとなる。
特に大鷹は外部生で、成績は超優秀、人望も厚いということで家は貧しかったが、ルーム長に選ばれたのだった。
今後の出世争いのために、まずは次の生徒会長選で勝ち馬に乗ることが必須。
大本命の氷室ローランドの忠実な犬になるべく、熱い視線を送りアピールする帝一は、同じく氷室につきたい菊馬と争うことに。
そして、氷室から任された「生徒会だより」の印刷、製本では光明に助けられて無事に勝利を収めることができたのだった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。
菊馬の罠
いよいよ生徒総会が始まる。
生徒総会は部活動の予算承認が行われる生徒会にとっては、大舞台である。
今回は氷室が生徒会長の堂山から演出を任された。
「もし、失敗でもしたら未来はなく、架空切腹だ!」と氷室からの激が飛ぶ。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
照明担当補佐は菊馬、音楽担当補佐は弾、そして一番の大役である校旗の掲揚は帝一が任命された。
翌日、生徒総会が始まった。
校旗掲揚も無事に終わり、あとは終了のあいさつの後に音楽に合わせて校旗を納めるだけ…。
そう思っていた帝一だったが、体育館の出入り口係だった光明が不審な動きをキャッチする。
2組の副ルーム長にして菊馬の右腕である根津が、校旗をつるしてある2階に向かっていくのを見たのだ。
そして、根津はナイフを取り出して菊馬の指示通り、校旗のロープを切り始める。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
校旗は10㎏あり、少し切れ目を入れれば重みで自然とロープが切れる、そうなればロープのチェックを怠った帝一の責任にできると菊馬から指南を受けていた。
不審な動きを見ていた光明は、手話を使って帝一に事を伝える。
そして帝一がすぐさま校旗の元へと向かい、ロープが切れそうなのを見つけ、キャッチ。
一方、菊馬は帝一がいないことに気づき、照明器具のチェックという口実で持ち場を離れて帝一の元へと向かい、帝一の脇をくすぐり、校旗を落とさせようとする。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
意識がもうろうとする帝一はロープを離してしまおうとしたとき、光明の声を聞き、父の言葉を思い出す。
全校生徒の新鮮な生命エネルギーを自分の中へと取り込み、不会無の境地にたどり着く帝一。
菊馬が打ってきた次なる手は帝一を突き落とすこと。
だがその時、弾が現れ、帝一を助け出してくれたのだった。
そして弾は、菊馬を離し、帝一と共に校旗のロープを支えるのを手伝い、無事に校旗を死守することができた。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
生徒総会が終わったあと、氷室は菊馬と弾に気になる点があると指摘。
最後に持ち場を離れていたことを指摘された弾は、「しょんべんに行ってました!」と誤魔化す。
そして菊馬はエンディングの照明がずれていたことを指摘される。
ずらしたのは帝一の仕返しによるもの。
照明のチェックのために持ち場を離れていたにも関わらず照明がずれており、菊馬は氷室から「がっかりだ」と言われてしまうのだった。
地獄の夏合宿始まる
帝一は1学期をトップの成績でキープし、生徒会活動もこなし、高校生活初めての夏休みに入った。
そして地獄のルーム長合宿に突入する。
ルーム長合宿は、たった1人しか生き残ることのできない過酷な戦争なのだ。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
時間無制限のなか、最後の1人になるまで戦うことがルール。
ルーム長・副ルーム長のペアに12発のペイント弾入りの拳銃が支給され、最後まで生き残ったルーム長が優勝。
副ルーム長はルーム長を身を挺して守る役割であり、ルーム長が死亡したら副ルーム長もその時点で死亡。
頭部か心臓に被弾したら死亡、それ以外の場所に被弾したら、その場で10秒間動くことも攻撃することもできない。
勝者は死亡した者の銃と残りの弾丸をもらうことができる。
そしてこの戦いの勝者には、会長選での票が3票与えられるのだ。
帝一はOBとして息子の優勝を願う父からお守りをもらい、戦いに臨む。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
帝一は光明との連携で勝ち抜いていく一方、氷室は鋼のような身体で次々と下級生や同級生を撃ち抜いていく。
他方、出世争いにあまり興味のない弾は図書室を訪れ、そこで同じように戦いを好まない2年の森園と出会う。
佐々木に銃を預け、森園と将棋を指し合いながら意気投合する弾。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
すると、図書室の外ではちょうど弾の副ルーム長である佐々木が菊馬・根津にやられ、根津も氷室にやられるのを目撃。
その姿を見た弾は、森園に「やっぱり戦ってきます」と告げ、図書室を後にするのだった。
菊馬を撃ち抜く帝一
帝一にとっては、氷室を勝たせるために貢献することがこの戦争の最大の目的。
つまり氷室と戦うことはできるだけ避けたいところ。
だがそこへ氷室と思しき姿が見え、やむなく戦おうとする態勢に入る帝一たち。
間違っても氷室を返り討ちにすることなど許されず、万事休すかと思われたが、ふと光明が黒板消しクリーナーをぶちまけて煙幕を張る。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
すると、煙のなかで菊馬が咳込んでいた。
菊馬は黄色いビニールを細かく裂いて、それを金髪のカツラとして氷室を装っていたのだ。
攻撃してくる菊馬に対し、光明が盾となって尻に被弾し、動きを封じられる。
その間に帝一は光明を踏み台にしながら高くジャンプし、見事に菊馬の頭と心臓を撃ち抜いた。
帝一たちは無事に菊馬との戦いに勝つことはできたが、本物の氷室と対峙した時にどうしたらいいか凍り付くのだった。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
血と知を賭けた戦い
菊馬を撃ち抜いたあと、帝一たちは光明のパンツを洗うためにトイレにいた。
そこで堂山から放送が入る。
「脱落した者は、高級弁当が支給され、温かい布団も用意されている。降伏したければ放送室へ…」というものだった。
帝一たちがしなければいけないことは1つ。
今後の選挙戦で貸しを作りつつ、根回しをしながら生き残らねばならないということだ。
そこへ弾が現れると、帝一は生徒総会で助けられた借りを返すべく、拳銃を一丁、弾へと渡す。
だがその一連の様子を見ていた1年5組の森兄弟(双子)が現れ、帝一と光明の同性愛疑惑を校内新聞で広める(パンツを洗っている=同性愛疑惑)、また弾がその銃で氷室を撃ったらどうするんだなどと脅してきた。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
そして口止め料として10万円を要求してきたのである。
帝一は父から選挙資金として20万円渡されていたが、バラまくようなことはしたくなかったし、父からもバラまきは固く止められていた。
払うか払わないか、揺れる帝一だったが、森兄弟の脅迫に屈しようとしたとき、氷室が現れて森兄弟の頭を撃ち抜いた。
氷室は自分のポリシーとしてせこいゆすりは許さない考えを示し、森兄弟を撃破。
このまま氷室と戦うことになるかと思いきや、ここで20時のタイムリミットを迎え、翌8時までの間、休戦となるのであった。
帝一、生まれて初めての感情生まれる
翌朝、思わぬ伏兵が帝一に現れた。
それは美美子だった。
帝一が楽しい夏合宿をしていると思っている美美子はサンドウィッチを持って、海帝高校にやってきた。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
戦いの最中にのこのこと姿を現した美美子は氷室に撃たれそうになる。
そこを弾が抜群の運動神経で助け出し、氷室の相棒である副ルーム長の駒を撃ち抜いて応戦。
弾は氷室も銃撃するが、あと一歩のところで躱された。
弾は美美子を連れながら嬉々として戦い、氷室の銃撃を躱しながら、一緒に走る。
美美子がふらつくと、そっと支えてあげる弾。
だが、その現場を帝一が目撃し、「僕だってまだ抱擁してないのに…」とみるみるうちに鬼のような形相に変わる。
美美子を守る弾に「いつまで抱きついてんだよ」と至近距離から銃を連射し、容赦なく弾を撃ち殺す。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
帝一は生まれて初めての感情に、自分を制御できないのであった。
父から託されたモールス信号
我を忘れて弾を撃ち続ける帝一は、光明に止められてようやく我に返った。
だが美美子は友人に対して何度も弾丸を浴びせた帝一に幻滅した様子。
さらに帝一は我を忘れて弾を浪費し、弾切れを起こしていることに気付く。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
今度こそ万事休すか…。
そんな時、光明が「銃見せて!」と銃を見ると、そこにはこれまでその銃を使って戦ったOBの名前がたくさん彫られていた。
そこには帝一の父、譲介の名も。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
そして帝一は、父から授けられていたお守りの存在を思い出す。
お守りの中には、紙に点と線が書かれており、光明がそのモールス信号を解読すると、ある場所が浮かび上がってきた。
そして父からの信号を信じ、「本館1階、東廊下、隅から3本目の柱」を目指すのであった。
「帝一」誕生の瞬間
その頃、氷室は会長選の有力候補の1人である草壁を追い詰め、取引を持ち掛けてでも生き残ろうとする草壁の浅はかな考えを看破して撃破する。
一方、帝一たちは父からの信号のとおり、本館1階で目当ての柱の傍に配管用の扉があるのを発見する。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
そこには箱が置かれており、中身は1発の銃弾と『息子へ』と記された手紙が入っていた。
手紙には残りの一発の銃弾を東郷(当時ライバルだった菊馬の父)に撃ち込めたかったこと、その恨みを晴らしてほしいこと、海帝で一番になるよう「帝一」と未来の息子の名前を決めたことが書かれていた。
父の想いや自分の名前に秘められた過去を知り、帝一は残りの1発に全てを賭けて奮起するのであった。
帝一、犬死する
帝一は氷室を呼び出し、氷室を撃ち抜くと宣言。
すると氷室が現れ、「その撃ち抜くということが、何を意味するか分かっているな」と問われると、帝一は校歌を歌い出し氷室の目の前で自分の頭を撃って自決した。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
氷室は「お前の海帝魂しかと受け止めたぞ」とつぶやき、帝一は「赤場帝一、名誉の戦死しました」と無線で連絡する。
これで氷室が勝った!と誰しも思ったとき…。
弾が「まだいますね」と話す。
そこに現れたのは、全く戦いに参加していなかった森園。
帝一は存在すら忘れていた。
森園は持っていた銃で氷室の心臓を撃ち抜き、勝利を飾る。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
「生徒会長には興味ないけど、勝負には負けたくない」と言い残す森園。
氷室は悔しさに打ちひしがれ、帝一の自決は結果として犬死にに終わったのだった…。
「帝一の國」2巻©集英社/古屋兎丸
【2巻のまとめ】
帝一は生徒総会で校旗掲揚を氷室から任命されるが、菊馬の指示によって校旗のロープが切られてしまい、弾にギリギリのところで助けてもらう。
夏休みに、最後の1人になるまで銃で戦う、ルーム長合宿が行われ帝一は氷室を守ろうと自決したが、誰しも忘れ去られていた、2年6組森園億人の手によって氷室が撃たれてしまい、帝一は犬死してしまうのだった。
次巻へ続きます。
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(※2024/08/02現在の情報です。最新の配信状況等は各公式HPをご覧ください)