おバカが集まる龍山高校が倒産の危機。債権整理にやってきた桜木は急に気を変えて学校を再建することに。
その時桜木は1年以内に東大生を1人出して、学校を超進学校として有名にする方法を選んだ。
桜木自らが特別進学クラスの担任となったものの、集まった生徒は水野と矢島の2人。
伝説の教師・柳の力のもと10日間のスパルタ合宿で計算力を鍛える。
一方、桜木は現行の教師に対してテストメインで行う授業スタイルの革命についてくる者だけを再雇用すると宣言し、1・2年にも特別進学クラスを創設するなど学校改革に本格的に乗り出した。
そして英語教師の川口、国語教師の芥山に続いて理科の助っ人・阿院が合流。
阿院は早速、東大の試験で選択する理科2科目を物理と地学に絞る。
その理由とは―。
7巻のあらすじを振り返ってみましょう。
物理と地学が狙い目の理由
東大理科一類は理科の点数が高ければ高いほど合格率も高い、つまり真の主戦場は理科と言ってもいい。
英国数で勝てるのはしっかりと勉強を積んだ人だけだが、準備期間が短い2人でも範囲が圧倒的に狭い理科なら点数を荒稼ぎできる。
その中でも物理と地学は覚えるべきことが非常に少なく、物理は力学・電気・熱力学の3分野がよく出題される傾向にあるうえ、絶対に覚えるべき公式はたった30。
地学は受験者がそもそも少ないために基礎的な問題が多く、過去問をこなせば自然と対策できる。
それでも典型的な理科嫌いの殻を破れない2人に、阿院は理科の面白さを実感させるところから始めた。
理科も土台にあるのは国語と同じ「なぜ」という好奇心であり、その自然現象が起こる理由を解き明かすための学問。
理科への好奇心を植えることに成功し、阿院はいよいよ短期間での必勝攻略法を伝授するのであった。
コマ割り漫画とメモリーツリーでの勉強法
まず物理はコマ割りの漫画でよりわかりやすく図示しながら、教科書の内容を自分で工夫してまとめることで理解を深める。
そして数学と同じ要領でひたすら練習問題をこなす。
一方、知識の量が問われる地学はメモリーツリーという勉強法を活用し、大量の情報を自分で関連づけつつ絵を使った強調も交えながら暗記していく。
この暗記法は地学に限ったものではなく、桜木は他の科目でも活用してみることにするのだった。
社会は桜木自ら担当、科目は世界史と現代社会
予算不足から桜木自ら社会の科目を担当することとなり、桜木はセンター試験では世界史と現代社会に的を絞る。
日本史は例年難易度が高く、地理は水野が苦手としているために世界史とし、もう1科目の現代社会は本番直前の短時間の勉強で間に合う。
桜木はもともと高校に通っておらず、受験勉強は専門外。
そこで桜木は世界史については水野・矢島と一緒に分担しながらメモリーツリーを作って覚えるスクラム勉強法を発案。
それぞれで範囲ごとのメモリーツリーを作って交換し合うことで時間と労力を圧縮しつつ、他の人にも責任を負うことで連帯感を生み出す。
そして範囲が漠然としていて対策が立てづらい現代社会はあくまで保険として後回し。
これで全教科の勉強が始まるのであった。
新入生増員計画会議
芥山の協力のもと、桜木は教員たちと翌年度の新入生増員計画の会議を開いた。
破綻した底辺校から超進学校への転換をウリに、担当地区の中学校へ手分けしてアピールする方針を掲げる桜木。
高原は卒業後の進路指導も親身になってフォローする仕組みの確立を推すが、桜木はそんな面倒臭いことはしたくないと一蹴。
生徒が夢を持つようフォローするのも大事だが、夢は誰かに相談するものではなく自分で決め、自分で挑戦し努力するもの。
東大に入れさせることこそ最上の思いやりと優しさという桜木に、生徒の心のケアも必要と譲らない高原。
仲裁に入った芥山は「目の前に飢えて疲れている人がいます。あなたは魚を釣ってあげますか?それとも釣り方を教えてあげますか?」と問いかけ、魚を釣ってあげると即答した高原にそれでは教師失格と告げる。
教育現場に置き換えて考えれば、魚を釣るという行為は生徒を過小評価し全く信頼していないことを意味する。
必要なのは生徒へのヘルプではなくサポートやコーチング。
たとえ今できなくともできるようになると信頼し、少し努力すれば越えることのできる壁を用意するのが桜木や芥山たちの教育理念と聞き、高原は納得するのであった。
夏に受けるべき「いい模試」とは
6月、桜木は水野と矢島に全国統一模試を受けさせることにする。
まだ自信のない2人は時期尚早と感じるが、この時期から模試を受けるのには目線と意識を高く保つ、場数を踏んで試験の雰囲気に慣れる、夏休みに向けて自分の弱点を早期に炙り出すといった意義があった。
一方で、模試は片っ端から受ければいいというものでもなく、受けるなら「いい模試」でないと意味がないという桜木。
果たして「いい模試」とは…?
【7巻のまとめ】
阿院の勉強法により理科嫌いを克服し、物理と地学の勉強がスタート。
社会は桜木自らが担当することとなり、水野と矢島と一緒に勉強する方法を考案する。
そしていよいよ夏の全国統一模試が近づく。
ただ受けるだけではダメ、受けるなら「いい模試」でないと意味がないという桜木。
果たしてその意図は―。
次巻へ続きます。
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