1977年の夜鳴村。
本多一成と本多奈津子は従姉同士でありながら相思相愛の関係だが、2人の仲を反対されたことに反抗した奈津子は呪術家である実家の薬庫に閉じこもってしまう。
その数日後から「王様」を名乗る謎の人物から命令を記した黒い手紙が村人のもとへ届くようになった。
一成は親友の勇二や友人のミチ子、龍司らとともに最初はゲーム感覚で命令に従うが、従わなかった村人が次々に死んでしまう。
誰が犯人なのかもわからず異常事態に村中が騒然となり、殺人事件として警察も捜査に入るなか、次は「10万円をたき火の中に投げ入れろ」という命令が来るのだった。
2巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
火に投げ入れたフリも通用せず
怪我をしていた龍司を含め、ほとんどの村人がたき火のなかに10万円を投げ入れた。
変わり者の婆さんである妙さんだけは金を惜しみ、空の封筒だけを投げ入れる。
命令の実行期限である午前0時過ぎ、自らに何も起きていないことを確認し村人たちを嘲笑する妙さんだったが、その直後に一成や堂島らが見ている前で心臓麻痺を起こして死んだ。
〈心臓麻痺を起こす妙 [王様ゲーム 起源 2巻](c)双葉社/金沢伸明・山田J太〉
生贄を指名することになった一成
皆が騒然とするところにフラフラしながら現れた奈津子のことを心配しながらも、一成は次の手紙が届いているのを発見する。
「命令4 本多一成は自分以外の村人を一人指名しろ。その者に斬首の罰を与える。
命令に従わなければ村人全員に斬首の罰を与える。」
誰か一人を生贄にしなければ全員が死ぬ状況となり、誰を選ぶか決められない一成。
〈困惑する一成 [王様ゲーム 起源 2巻](c)双葉社/金沢伸明・山田J太〉
一成の祖母だけは一成を案じ、「指名する村人はワシでええ」と優しい言葉をかけた。
他方、ミチ子は一成に接近し、色仕掛けで自分を指名しないように約束を取り付けようとする。
〈一成を誘惑するミチ子 [王様ゲーム 起源 2巻](c)双葉社/金沢伸明・山田J太〉
その場に居合わせた和也の母の久子が止めに入ろうとするが、自分も幼い和也をダシにして指名を逃れようとしていたことを見透かされてしまう。
結局は、一成が自分の意思で誰かを指名しなければならないのである。
そして午後11時30分。
期限が迫りながらもどうしても誰も選ぶことができない一成の前に、ミチ子がクジ引きを提案する。
ミチ子が作ったクジを引いた結果、指名されたのは久子。
〈指名されたのは久子 [王様ゲーム 起源 2巻](c)双葉社/金沢伸明・山田J太〉
ミチ子は久子の名前しかクジに用意していなかったが、それでも久子が指名されたことに変わりはない。
ミチ子の狡猾なトリックにより、久子は和也を含めた皆が見ている前で首を切られて死んでいった。
〈息子の目の前で久子が死んだ [王様ゲーム 起源 2巻](c)双葉社/金沢伸明・山田J太〉
次の命令は「不要なことを犯すな」
次に見つかった黒い手紙。
「命令5 このゲームで不要なことを犯すな。不要な事を犯した者には血抜きの罰を与える。」
さらに警察からは事件の拡大を防ぐため村の出入りの封鎖も告げられる。
犯人を血眼になって探す警察により村人全員の取り調べが行われ、疲れ果てて迎えた翌朝。
一成は父と祖母が全身から血を噴き出して死んでいるのを発見する。
村のみんなの様子を見に村へ走る一成。
途中で会った幼い鈴子にも状況を確認する。
と、不安に駆られた鈴子が「王様なんて死んじゃえばいいんだ」と口にしたのち、祖母と同じように全身から血を噴き出して死んでしまう。
〈鈴子が王様への悪口を口にする [王様ゲーム 起源 2巻](c)双葉社/金沢伸明・山田J太〉
「不要な事」=「王様への悪口」と気づいた一成は奈津子の無事を確認しに走る。
奈津子は無事だったが、母の弓子は死んでしまっていた。
一成はすぐさま警察にゲームの内容を伝え、堂島から村人全員に警告を発信する。
〈真意に気づいた一成 [王様ゲーム 起源 2巻](c)双葉社/金沢伸明・山田J太〉
しかし既に11人の村人が命を落としてしまい、残る村人は12人にまで減っていた。
【2巻のまとめ】
現金の入っていない空の封筒を投げ入れた変わり者の妙さんが心臓麻痺で死亡。
続く命令で生贄を1人指名することになった一成だが、ミチ子が細工したクジにより久子が息子の目の前で犠牲になってしまった。
容赦なく届く王様の次の命令は「不要なことを犯すな」。
その真意が「王様への悪口を言うな」であることに気づくまでに大量の犠牲者が出てしまい、残る村人は12人にまで減っていた。
次巻へ続きます。
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