職場でも家庭内でも立場がない冴えないサラリーマンの犬屋敷壱郎は、ある日犬の散歩中に高校生・獅子神皓と共に宇宙人の事故に巻き込まれ、機械の身体となって蘇った。
記憶と意識はそのままに、身体のなかが勝手に機械に置き換わったことで超次元の能力を手に入れた犬屋敷だが、自分が自分ではなくなったような感覚に襲われ、自分の存在意義について悩みを持つ。
同じく機械の身体となった獅子神はイジメられて不登校になった親友の安堂を気遣いながらも、連続民家襲撃事件を起こすなど他人を殺すことで生を実感するように。
一方の犬屋敷は「一人でも多くの人を救う」という行為に自分の生きる意味を見出し、さらに自分に治癒能力が備わっていることに気づくと、重い病に苦しむ人を救うために病院へ足を運び治癒の輪を広げていく。
そして獅子神の暴走に恐怖を感じた安堂は獅子神を止めるために犬屋敷に接触し、自ら協力者となることを申し出て、行動を共にするようになった。
他方、獅子神は連続民家襲撃事件の犯人として特定され警察や特殊部隊が自宅に押し入り、何とか逃走するも指名手配されてしまう。
獅子神に片思いするクラスメイトの渡辺しおんが獅子神を匿い一度は獅子神を改心させるも、そのしおんまで傷つけられたことで、獅子神は再び凶行に走る。
自分達の安全を手に入れるためには日本を滅ぼすしかないとの考えにいたり、日本に宣戦布告。
テロで虐殺を始めた獅子神を止めるべく犬屋敷が立ち上がるが、火事が発生した都庁の展望台に娘が取り残されていることを知る。
娘の救出を急ぎたい犬屋敷、しかしその前に獅子神が立ちふさがった。
他人を救うことで生を実感する犬屋敷と、他人を殺すことで生を実感する獅子神。
対極に立つ2人の直接対決が始まる―。
8巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
犬屋敷 vs 獅子神 直接対決
互角の力をもって戦う犬屋敷と獅子神。
戦場を上空に移し、娘を助けるために都庁へ向かう犬屋敷に対し、獅子神が容赦なく砲撃を撃ちこむ。
〈上空での激闘 [いぬやしき 8巻](c)講談社/奥浩哉〉
電話越しでは麻里の声がどんどん弱っていき、途切れてしまった。
焦る犬屋敷と、攻撃の手を緩めない獅子神。
ついに犬屋敷が獅子神ともみ合いながら上空へ舞い上がり、至近距離から反撃を撃ちこむ。
〈凄まじい撃ちあい [いぬやしき 8巻](c)講談社/奥浩哉〉
が、獅子神が気絶したことで機械が暴走。
凄まじい撃ちあいのなか犬屋敷も気絶、互いに暴走状態に突入して街への被害が拡大していく。
激闘を制したのは犬屋敷。
気絶し暴走したまま人工衛星を打ち落とすと、落ちて来る破片に紛れて獅子神に突撃。
背中から羽交い絞めにして獅子神の両腕をもぎ取った。
〈死闘を制したのは犬屋敷 [いぬやしき 8巻](c)講談社/奥浩哉〉
獅子神は行動不能となり、また犬屋敷も意識を失ったまま落下していくのだった。
娘と人々の救出に奔走
川に落ちて意識を取り戻した犬屋敷。
急いで都庁の展望台へ向かうが、娘を発見すると既に麻里の心肺は停止していた。
〈心肺停止の麻里 [いぬやしき 8巻](c)講談社/奥浩哉〉
現実を受け入れられず、泣きながら必死に心臓マッサージを繰り返す犬屋敷。
と、願いが通じたのか、諦めかけたときに麻里が息を吹き返した。
そのまま犬屋敷の力で麻里は回復し、2人は泣きながら再会を喜ぶ。
〈再会に安堵する2人 [いぬやしき 8巻](c)講談社/奥浩哉〉
麻里のほか、倒れている人々を順番に救出していく犬屋敷。
街にはまだまだ被災した人が残っており、夜通しかけてでも助ける決意を固めるのだった。
〈救助に奔走 [いぬやしき 8巻](c)講談社/奥浩哉〉
【8巻のまとめ】
犬屋敷と獅子神の直接対決。
互いに意識を失い機械が暴走する激闘のなか、犬屋敷が獅子神の両腕をもぎ取って辛勝を挙げた。
再び意識を取り戻した犬屋敷は急いで娘を救出し、被災した人々の救助に奔走するのだった。
次巻へ続きます。
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