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前巻はこちらお暇生活の終わりと、母との対峙に向かう凪『凪のお暇』6巻【ネタバレ注意】
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『凪のお暇』7巻は、凪と母・夕の関係がいよいよ正面からぶつかり合う、感情的な密度の高い巻です。
慎二が恋人の代役として登場し、母との本音の衝突を経て、凪は実家のある北海道へと戻ることになります。
故郷での日々の中で母の過去を知り、ゴンと慎二それぞれの行動も絡み合いながら、物語はいよいよ佳境に向かっていきます。
それでは、7巻の見どころを詳しくご紹介します。
目次
慎二が恋人の代役に、母・夕との水族館
怪我をした桃園の代わりに、恋人の代役として現れたのは慎二でした。
早速母・夕と打ち解けた慎二に、夕は魅力を感じます。
三人で訪れた水族館では、かつて観光地での写真撮影を嫌がっていた夕が楽しそうにカメラに収まる姿に、凪は困惑します。
娘とその恋人と出かけた証拠が欲しかっただけだったという夕の意図に気づいた凪は、スナックのママからかつて「母を特別視しすぎていないか」と指摘されたことを思い出します。
子どものころからずっと迷っていたのは自分ではなく母のほうだったのかもしれない——そう気づいた凪は、自分が勝手にイメージを作り上げていただけで、夕はただの普通の母親だったのかもしれないという現実にショックを受けます。
慎二から「親との関係をうまく保つには、相手を一人の人間として割り切ることが大事」とアドバイスを受けますが、だからこそ簡単に割り切れないと話した凪は、慎二と実際には付き合っておらず仕事も決まっていないことを、夕に打ち明けます。
本音の衝突と、仲間たちの駆けつけ
慎二と別れ、アパートに戻った凪と夕。
母の期待に応えるために自分を偽り続けてきた末に限界を迎えて会社を辞めたことを、凪は語ります。
しかし夕は、すべて凪自身が選んだことだと言い放ちます。
自分の都合のいい方向へ誘導しておきながら、肝心な場面では知らないふりをする夕の態度に怒りを覚える凪。
それでも、母の笑顔を見たかったという気持ちが自分の中にあることにも気づきます。
緊張が高まる中、お暇生活で出会った仲間たちが心配して駆けつけます。
惨めと言われても大好きな人たちに囲まれて幸せだからまだここにいたいと話す凪に、夕はホテルへ帰っていきます。
後日、凪の周囲に人がいることへの喜びと、新しいぬか漬けへの感想がつづられたメールが夕から届きます。
いつか分かり合えるかもしれないと感じた凪でしたが、気づけば地元の北海道で雪かきをしていました。
怒りと愛情が入り混じった母娘の関係が、この場面でリアルに浮かび上がります。
北海道の実家での停滞と、地元との再会
夕の怪我を理由に北海道の実家へ戻った凪でしたが、実際には怪我は深刻な状態ではなく、祖母から家事や用事を任されるうちに時間だけが過ぎていきます。
雪かきの最中に地元の人から「見た目は少し変わったが雰囲気は昔のまま」と安堵された凪は、自分がいまだあの頃のままに映っていることを知り、複雑な思いを抱えます。
実家に戻ると祖母が凪の求人を探しており、このままでは東京から帰れなくなると焦りを覚えます。
高校の卒業アルバムを目にし、肌荒れや自信のなさから周囲になじめず孤立していた学生時代を思い出す凪。
買い物先でかつてヒエラルキー上位だった同級生たちと再会し、当時の話を持ち出されますが、地元から出たことのない同級生たちの言葉を凪は軽く受け流します。
東京での経験が、凪を確かに変えていることが伝わってくる場面です。
そんな中、坂本から気遣いのパソコンとWiFiが届きます。
孤独を深めるだけだったインターネットのつながりが、今では閉塞した生活を支える存在になったと実感する凪の様子は、人とのつながりの変化を静かに表しています。
母の夢ノートが明かす、知らなかった夕の姿
実家での生活の中で、凪は祖母が凪を持ち上げる際に必ず夕を引き合いに出して貶めることに気づきます。
長年同じ環境の中で生きてきた夕の姿がかつての自分と重なり、胸が締め付けられる思いをします。
そして実家の掃除中に、夕が若い頃につづった夢ノートが出てきます。
上京していた当時の写真とともに、夢への強い思いが記されていました。
祖母から、夕が若くして妊娠したことで上京中の生活に幕を引いたと聞かされた凪は、自分の存在が母の人生の転換点に関わっていた可能性に気づきます。
母との関係を単純な対立としては捉えられないという複雑な感情が、凪の中に広がっていきます。
母を「嫌い」と自覚した3巻からの流れが、ここへ来てぐっと深みを増す、7巻屈指の場面です。
ゴンの北海道行きと、初めての嫉妬
母の過去を知ったことで感情が揺れ、生活にも影響が出始める凪。
ゴンから二人きりで話さないかと声をかけられ、元気がないことを言い当てられた凪は、母も余裕のない状況の中で生きてきたのだと気づいたことを打ち明けます。
その言葉を聞いたゴンは、気づけば凪に会うために北海道行きの飛行機に飛び乗っていました。
自分の行動に戸惑いながら、凪への恋心を自覚するゴン。
これまで"目の前の相手のため"に動いてきたゴンが、初めて自分自身の感情に突き動かされた瞬間です。
しかし北海道に到着したゴンのスマホはすぐに壊れてしまいます。
桃園からゴンが北海道へ向かったと知らされた慎二は、その行動力とまっすぐさに尊さすら感じていました。
一方ゴンは、慎二であれば凪のもとまでたどり着けるだろうと思い、慎二への嫉妬という初めての感情を知ります。
三者の感情が複雑に絡み合う、この巻の大きな見どころです。
凪と慎二の深夜の通話
母の夢ノートを見てからふさぎ込んでいた凪でしたが、根雪に挑まない凪をずっと待っていたと話す少年・勝の言葉に背中を押されます。
一方慎二は、市川の同じ悩みを聞き続けることに疲れを感じ始めていました。
そんな中、桃園から凪の連絡先を聞いて友達申請を送っていた慎二は、凪に承認されたことで通話が実現します。
お互い誰かと話したい気分だった二人は、気を遣わずに言葉を交わします。
悲劇のヒロインは辞めると話す凪に、今の凪と話すのが楽しいと感じる慎二。
そのまま会話を続けるうちに凪は寝落ちしてしまいます。
感情的な衝突や葛藤が続く中で、ふとした自然体のやり取りに二人の関係の変化を感じさせる、温かな余韻の残る場面です。
【7巻のまとめ】
『凪のお暇』7巻は、母との本音の衝突、北海道での閉塞感、夢ノートによる母の再認識、ゴンの北海道行き、そして慎二との深夜通話と、感情的な密度がとにかく高い一冊です。
凪をめぐる三者の関係がいよいよ動き始め、物語の核心に近づいていく緊迫感があります。

続きが気になる方は、ぜひ手に取ってみてください。
次巻へ続きます。
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