兵庫県に住むキー坊は古武術・灘神影流の継承者で地元の不良や暴走族も敵わない高校生。
ある日キー坊は父・静虎に鍛えられながら様々な格闘家たちとの戦いを通じて奥義を会得していく。
灘神影流と過去に因縁のあるアイアン木場に惜しくも敗れたキー坊だが、その木場もキー坊と年齢の近い格闘家ガルシアとの2度にわたる試合に敗れ、命を落とした。
キー坊は決闘を経て戦友となったキックボクサーのギャルアッドもガルシアに壊され、キー坊はガルシアに激しい敵意を燃やすようになるなか、木場の遺言で開催された「地上最強のホモ・サピエンス」を決めるトーナメント・TDKに出場することが決まる。
優勝賞金に200億がかけられ、ガルシアを始め有名格闘家が一堂に会する大会。
息子の命を案じる静虎は心を鬼にして制止するが、耳を貸さず出場したキー坊に「灘神影流の奥義を公の場で使えば殺す」という縛りを与える。
そして著名な格闘家が集う大会が開幕し、初日で敗北した約半数が負傷などで棄権し、残る者たちによる事実上の決勝トーナメントとなる。
ところが2回戦を目前に乱闘騒ぎに巻き込まれたキー坊が頸椎の椎間板を損傷し、絶対安静の重傷を負うアクシデントが。
2回戦が始まり、ガルシアが圧勝、朝昇も重傷を負っていた高石に不戦勝を挙げるなか、キー坊の相手は”狂犬”エンゾウ。
制限時間付きの戦いとあり開始から全力で仕掛けるキー坊。
時間が刻々と過ぎる中、残された時間はあと10秒。
背後を取りバックチョークで締め上げるキー坊、果たして勝ち切ることができるか―。
29巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
キー坊、無念のタイムリミット
制限時間の3分を過ぎ、キー坊が突然意識を失う。
静虎が必死に心臓マッサージするも虚しく、キー坊の心肺は停止。
〈キー坊が心肺停止 [高校鉄拳伝タフ 29巻](c)集英社/猿渡哲也〉
誰もが悲劇を受け止めきれずにいたとき、木場の霊がキー坊を連れて現れ、キー坊の身体の中に入っていく。
キー坊の身体がわずかに動き、静虎が再び心臓マッサージを施すと、奇跡的にキー坊が蘇生した。
〈奇跡的に蘇生するも試合は敗退 [高校鉄拳伝タフ 29巻](c)集英社/猿渡哲也〉
しかしエンゾウとの試合の裁定はキー坊のTKO負け。
キー坊との戦いで戦友となったエンゾウは先に自分が失神していたことを運営委員会に申し出、抗議するも審判の裁定は覆ることは無く、静虎は武道家として恥を重んじ、キー坊の敗退を受け入れるのだった。
Dブロック最終戦 マークvsゴードン
Dブロック最終戦はマーク・ハミルトンvsゴードン・クランシー。
事実上の決勝戦といってもおかしくない好カードに盛り上がる会場。
〈優勝候補同士の激突 [高校鉄拳伝タフ 29巻](c)集英社/猿渡哲也〉
マークが強烈な打撃を仕掛けるが、ゴードンは飛びついて組み付き、クランシー流柔術・墓石固めでがっちりマークの肘関節を極める。
力尽くで逃れ、力いっぱいゴードンの顔面を殴りつけるマーク。
無呼吸で猛ラッシュを仕掛けるが、ゴードンも倒れるフリをしながらタックルし、電光石火のヒール・ホールド。
〈電光石火のヒール・ホールド [高校鉄拳伝タフ 29巻](c)集英社/猿渡哲也〉
クランシー流柔術・180ヒール・ホールドでマークの右膝が完全に逆向きに捻じ曲げられ、マークは心も折られてTKO負けを喫するのだった。
キー坊の敗者復活戦が決定
けが人続出の状況を鑑みて、リザーバーの用意を勧める運営。
そのリストの中にはキー坊もおり、一時は静虎との親子対決に期待が寄せられるが、静虎はリザーバーすらも辞退している。
〈敗者復活戦が決まる [高校鉄拳伝タフ 29巻](c)集英社/猿渡哲也〉
そんななかキー坊の敗者復活戦が決定。
対戦相手に決まったのは、木場と瓜二つの隠し子、木場真一。
〈相手はアイアン木場の隠し子、木場真一 [高校鉄拳伝タフ 29巻](c)集英社/猿渡哲也〉
アイアン木場の遺伝子を受け継ぎ、アイアン木場と同じ環境で育った真一が、父への憎しみを糧に大会に参戦する。
「あなたの息子さんを殺したら、私を殺してくれますか?」
静虎にそう投げかける真一。
キー坊と命懸けの敗者復活戦の舞台は、ビルのボイラー室に決まるのだった。
〈ボイラー室マッチ [高校鉄拳伝タフ 29巻](c)集英社/猿渡哲也〉
【29巻のまとめ】
エンゾウを追い詰めながらも無念のタイムリミットで意識を失い、死の淵を彷徨ったキー坊。
エンゾウとの試合もキー坊のTKO負けという裁定が下る。
Dブロックではマークとゴードンの優勝候補同士が激突し、ゴードンが圧巻の勝利を飾った。
負傷者続出の事態に運営は敗者復活戦の開催を決め、一時は敗退が決まったキー坊がエントリーされる。
相手はリザーバーとして登録されていたアイアン木場の隠し子、木場真一。
アイアン木場の遺伝子を受け継ぎ、同じ環境で育った瓜二つの男が父への憎悪を糧に大会参戦。
ビルのボイラー室でキー坊とのスペシャルマッチが始まるのだった。
次巻へ続きます。
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