夏休みの自然学校で出会った15人の少年少女たちはココペリと名乗る男と出会い、「巨大ロボットを操って敵から地球を守るゲーム」に参加することに。
ウシロの妹であるカナ以外全員がパイロットとして契約を済ませ、ゲームが始まる。
コエムシと名乗る口の悪いマスコットにサポートされながら、ココペリは実際に巨大ロボット「ジアース」を操り敵を撃破した。
しかしワク、コダマが死んだあとで「ジアースは1回戦闘するごとに操縦者の命を奪う」「負けるか48時間以内に決着がつかなければ地球は滅亡する」というルールが明かされ、子供たちは勝って地球を守りながら死ぬか、負けて地球と共に死ぬかの運命を突きつけられる。
それでもダイチは幼い家族のため、ナカマも憧れの母のように堂々と戦って命を落とした。
ナカマがみんなのために作ったユニフォームが、次のパイロットたちの絆となっていくのだった。
3巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
小心者のカコ
次のパイロットはカコ。
キリエとともにパシリをさせられているカコは、自分が死ぬ恐怖に押しつぶされそうになっていた。
〈逃げ出したいカコ [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
「やることをやっておかないと後悔する」
コエムシの唆されるように、カコは想いを寄せるチズの家に行き、押し倒そうとする。
〈チズを押し倒そうとする [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
どうせ死ぬなら―という思いから及んだ愚行だが、チズはナイフを出して抵抗。
度胸のないカコはそれ以上襲うことができず、そこに国防省の役人がチズとカコを迎えに来た。
〈国防省が動き出す [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
国防軍がジアースの調査へ
役人に連れていかれた先は国防軍の基地。
コモが海軍の要職に就く父にジアースのことを打ち明け、政府がパイロットの子供たちを管理下に置いたのである。
〈コモが軍人の父を動かす [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
子供たちには監視がつくこととなり、事態の重さを身をもって感じる子供たち。
皆いったん帰宅するが、反抗期のカコは両親や姉に事情を相談することもなく、再び国防省に同行する。
戦闘での被害を最小限に抑えるのが軍の重要任務。
陸海空の3軍から庄司、関、田中の3人がサポート要員として加わり、ジアースの調査が始まった。
〈3人がサポート要員に [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
庄司が怖いもの知らずでコエムシに協力させようと銃を向けると、コエムシは庄司の指先をテレポートさせて分断。
庄司は医務室へ運ばれていくなか、小4の娘を持つ田中が落ち着いて場を収め、コエムシの協力のもとジアースのコックピット見学を取り付けた。
戦えないカコと想定外の事態
プレッシャーに押しつぶされそうになり、悪夢にうなされるカコ。
しまいには現実逃避をはじめるカコだが、敵の出現は待ってはくれなかった。
〈戦いは待ってくれない [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
覚悟はまったく固まらないなか、田中の冷静な指示で後退し、時間を稼ぐカコ。
国防軍も援護射撃するが、敵の圧倒的なパワーであっという間に部隊は全滅。
あわよくば自分は戦わなくても済むかも、というカコの淡い期待は打ち砕かれた。
〈戦えないカコ [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
それでも、どうしてもこの状況から逃げ出したいカコは、自分より立場の弱いキリエにストレスの矛先を向ける。
このままでは戦闘に敗北するか、48時間のタイムリミットで全滅する―。
すると見かねたチズがナイフを取り出し、カコの首を切りつけた。
〈チズがカコの首を切る [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
カコはそのまま死亡。
敗北にはならなかったが、パイロットに欠員が出る事態。
そして次のパイロットにはチズがそのまま選ばれるのだった。
先生への殺意を抱くチズ
大人びていて、同級生よりも年上が好きなチズ。
畑飼先生に一目惚れしてアタックし、一途な思いをぶつける。
〈畑飼先生とチズ [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
畑飼先生は付き合っている人がいることを明かしたうえでチズの気持ちを受け止め、2人は関係を持つ。
ところが2か月後、畑飼先生はチズを知人の男たちに売り渡し、チズは好きでもない男たちに弄ばれてしまう。
〈畑飼先生に裏切られる [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
その時の様子をムービーで脅され、畑飼先生は他の少女にも手を伸ばしている。
さらにチズは自分が先生の子供を身ごもったことに気づくが、先生を殺して自分も子供と死ぬ、という強い意志を固めていた。
〈チズの決意 [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
そしていま、ジアースという強力な力を手に入れたのだった。
チズの復讐
戦闘を一時中断し、チズは街中へ移動する。
ジアースの能力で自分を弄んだ男たちの居場所を突き止め、次々とレーザーで撃ちぬいていく。
〈チズの復讐 [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
周囲の制止にも耳を貸さず、対象に家族がいても淡々と復讐を果たしていく。
そして最後に畑飼先生の番。
先生の車を襲うと、中からチズの4つ上の姉も一緒に出てきた。
〈畑飼先生の隣には姉の姿が [ぼくらの 3巻](c)小学館/鬼頭莫宏〉
思わぬ事態にチズの心は揺らぐのだった。
【3巻のまとめ】
巨大ロボットによる戦闘を受けて国防軍も動き出し、関や田中といった軍からのサポート要員が子供たちのサポートをすることに。
次のパイロットであるカコはどうしても戦う覚悟が固まらず、軍による支援攻撃も相手にまったくダメージを与えることができない。
敗色濃厚となるが、事態を見かねたチズがカコを殺し、そのままパイロットの座を継ぐこととなった。
畑飼先生に想いを寄せ子供を身籠りつつも、裏切られたことで先生に強い殺意を抱くチズは、ジアースの力を使って復讐に手を染める。
しかし畑飼先生に手を下す直前、畑飼先生が自分の大好きな姉と交際していることを知り躊躇うのだった。
次巻へ続きます。
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