父に虐待され、母は薬物中毒で入院。
幼くして入所した児童保護施設でも性のトラウマを抱えながらも、ヤクザの所沢との出会いをきっかけにプロボクサーとなったリク。
目標は所沢が現役時代に持っていたOPBFのチャンピオンベルト。
幼少期のトラウマをバネにプロとなったリクは新人王戦の2回戦でライバルとなる同世代の天才ボクサー兵動から大金星を挙げて躍進。
同じライト級の三原や王者の椿らに合同合宿にも誘われ、ボクサーとしての輪も広がっていき、さらにハードパンチャーのガーベラにも勝ったことで日本ランク入りを果たした。
リクは三原の妹であるナズナと出会い、その同僚である伏黒に勝利してA級に昇格する。
続く試合では三原がベルトを賭けて元OPBF王者の柳に挑むが惜敗する一方、椿がOPBF王者となる。
リクは三原の敗戦に悔しさを噛みしめながらも、チャンピオンカーニバルへの挑戦権を賭けたA級トーナメントに参戦。
初戦で世界でも有数のトレーナー、キング・フレディを師に持つ水木との激闘を制し、準決勝ではアジア王者のタイトルを持つ神代と激突。
互いにすべてを出し切った死闘でリング禍が起こり、神代が帰らぬ人となる一方でリクもケガにより棄権した。
A級トーナメントは劉と兵動の試合が決勝戦という扱いとなり、父親譲りのアッパーを武器に兵動が優勝、日本王者である柳への挑戦権を手に入れた。
他方、椿はWBC王者のカーンへの挑戦を目指し、所沢もまたトレーナーとして本格的にボクシングの道に戻ってきた。
リクもまた、苗代との時間を大事にし始め、自らデートに誘う。
距離を縮める2人だが、あと一歩が踏み出せない。
そんななかでリクが絞り出した言葉とは―。
16巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
距離が縮まるリクと苗代
言葉にならずとも自然と唇を近づけていくリクと苗代。
しかし性のトラウマを克服できていないリクが意を決する前に邪魔が入ってしまう。
「いくじなし」と苗代がなじるが、より一層2人の距離が縮まるのだった。
〈距離は縮まり切らず [リクドウ 16巻](c)集英社/松原利光〉
椿vsホセ 至高のカウンターの応酬
椿がOPBF王者の座を返上し、さらなる高みを目指す。
椿の対戦相手に決まったのはアマチュアの金メダリストにして世界ランク3位のホセ・リナレス。
〈椿の相手はホセ [リクドウ 16巻](c)集英社/松原利光〉
体格と才能に恵まれた天賦のカウンターパンチャーである。
さらに金メダルを溶解して前歯の差し歯にするほど不遜な態度をもつホセ。
2人の試合では椿がホセの初弾にカウンターを合わせに行くが、それを読んでいたホセの方が一枚上手。
〈ホセの方が一枚上手 [リクドウ 16巻](c)集英社/松原利光〉
カウンターをもらった椿は足が死に、1Rを何とかしのぎ切るのが精いっぱい。
2R以降は互いに相手のパンチを読み合いながらのギリギリの攻防。
しかし均衡を破ったのはホセ。
リーチと瞬発力の差を生かして先にカウンターを当て、椿から2度ダウンを奪った。
さらにキレを増していくホセに対し、動きを最小限にしていた椿も反撃の糸口をつかむ。
〈進化していく椿 [リクドウ 16巻](c)集英社/松原利光〉
拳の出所を前に出してホセよりも早くパンチを当てるようになり、ホセの金の前歯をへし折ってKO勝利を収めた。
これで椿が世界王者のカーンへの挑戦権を手に入れたのだった。
柳がリクとガーベラを練習相手に指名
チャンピオンカーニバルで兵動との対戦を控える柳が馬場ジムを訪れた。
怒りを露わにする馬場に対し、柳は自分のスパーリング相手にリクを指名。
さらに柳とのスパーリングにはガーベラも呼ばれており、柳は2人を交互に相手することを宣言するのだった。
〈柳vsリク・ガーベラ [リクドウ 16巻](c)集英社/松原利光〉
【16巻のまとめ】
苗代との距離を少しずつ縮めていくリク。
他方、OPBF王者のベルトを返上し最強王者カーンへの挑戦を狙う椿は天才カウンターパンチャーのホセと激突。
互いのパンチを読み合うハイレベルな攻防の末、相手の前歯をへし折って椿が逆転勝利を飾った。
椿の後に続けとばかりにA級トーナメントを制した兵動が柳に挑む。
その柳はリクとガーベラを練習相手に指名。
柳の本当の実力が今明らかになる―。
次巻へ続きます。
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