薄幸サラリーマン更科二郎が、ひょんなことからロードレースを始めることになりました。
妻が失踪し、娘のふくのも手がかかる存在ですが、自転車に乗っているときだけは何もかも忘れられます。
日本人だけでツール・ド・フランスを目指すヨーコのチームに誘われ、監督にMAX比嘉、選手は桜島をキャプテンとし、更科、小菅、勇二郎、弾吉によるチーム「BLUE SEAGULL」が発足。スポンサーは半田グループです。
初レースとなった全日本実業団東日本ロードで見事優勝を果たしたBSですが、チームとしての実績がないほか、比嘉監督も黒い過去を抱えており、さらにあと1人選手が足りないなど、ツール・ド・フランスへの道は険しいものとなっています。
チーム強化のため勇二郎がフランスへの武者修行に旅立ち、次なるステージであるツール・ド・北海道ではチームの存亡を賭けたBSとFEH(梶プロ)のチームバトルロワイヤルが繰り広げられることとなりました。
エミールの失踪をうけてスランプに陥った更科を除き、BSのそれぞれが闘志を燃やす一方、梶プロはまさかの持病を抱えながらの出場。
ツール・ド・北海道が開幕。
第1ステージのT・Tでは梶プロが好タイムをたたき出すも、イタリア帰りの浦霞が圧巻の走りを見せ、全体トップでフィニッシュ。
ツール・ド・北海道の第2ステージでは、桜島と更科がワンツーフィニッシュを飾りました。
一方、浦霞は落車によって手首を負傷。翌日のレースに参加できるかも不透明です。
19巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
第3ステージ
早朝から雨の降る第3ステージ。
第2ステージまでを終え、桜島が総合トップに立ったFEH・BSは、桜島のリードを守るべく、更科と梶を桜島のガード、また小菅と弾吉を鉄砲玉として他チームの上位陣がHSを取るのを阻止にかかります。
雨の影響もあって全体的にスローペースで進む中、総合順位の低い数名が山の登りに入ったところで逃げ集団を形成。
総合順位が低い者ばかりのため、メイン集団はこれを追いません。
前川(道央大)、黒井(YAMATODA)、鳴宮(MITUWA)、弾吉(BS)、小菅(BS)が逃げ、山頂の山岳賞は黒井が獲ります。
一方のメイン集団ではペースが遅れ、上位陣は思うように加速が出来ません。
逃げ集団では前川がアタックをしかけ、弾吉と黒井がチギれるも、1つ目のHSを取ったのは小菅。
2つ目の山岳賞を取ったのは鳴宮(MITUWA)。
ただし、2つ目のHSはまたも小菅がさらいます。
後続の集団からは梶プロの差し金で更科がアタックをしかけ、先頭集団を追走します。
後ろから迫る更科と小菅の合流を阻止するべく、前川、黒井、鳴宮の3人が共同戦線を張りますが、そんな小菅の前に晶が車の中から発破をかけます。
〈晶の発破で小菅の気合がMAXに[かもめ☆チャンス19巻](c)小学館/玉井雪雄〉
調子を取り戻した小菅はそのまま本気の加速を見せて3人を置き去りにし、1位でゴール。
第3ステージが終わり、桜島の総合首位を守ります。
最終日の前夜
最終日の前夜。
夜遅くまでレースの準備を手伝う綿谷先生を見かけた更科は、声をかけます。
腕を骨折しても走り続ける浦霞、ひたすらストイックな桜島、逆境にも負けずに立ち上がるエミール。
プロとしての覚悟を決めた人たちを前にして、更科は「自分はそうはなれない」と感じ、翌日の第4ステージでロードの世界から手を引くことを綿谷先生に打ち明けます。
綿谷先生は、
綿谷先生「走っているときの更科は自分で力と光を放つ、まるで太陽。そのそばにいて、太陽の光を受けて輝きたいタイプの人もいるんですよ。」
と自分の想いを更科に伝えます。
〈綿谷先生なりの激励[かもめ☆チャンス19巻](c)小学館/玉井雪雄〉
第4ステージ スタート
そして運命の第4ステージ。
打倒BSを掲げて各チームが協力しながら総合優勝を狙うなか、道央大の4人が逃げ集団を形成し、桜島をはじめとした上位陣は集団の中で静観。
総合優勝を狙う者は、HSを狙います。
マリオ(MITUWA)のアタックを皮切りにチャン(MITUWA)、東野(GUNLAP)、吉沢(YAMATODA)、南部(ギアマン)、小菅(BS)、更科(BS)、弾吉(BS)が第2の逃げ集団を形成。
桜島は大集団のなかに取り残され、さらにガードは最後の逆転勝利を狙う梶プロ1人となったことで、桜島を総合首位から引きずり下りしたい各チームから徹底したマークを受けることになります。
〈徹底マークを受ける桜島[かもめ☆チャンス19巻](c)小学館/玉井雪雄〉
孤立する桜島
周りを囲まれてみるみるうちに体力を削られていく桜島。
ここで梶プロも桜島を裏切り、桜島が完全に孤立します。
〈このタイミングで梶プロが裏切り[かもめ☆チャンス19巻](c)小学館/玉井雪雄〉
更科たち追走集団は先頭集団に追いつきますが、ここでチームの状況に気付いた監督は、更科に後続集団で孤立した桜島をけん引することを指示します。
HS争いは小菅と弾吉に任せ、桜島との合流を図る更科はペースを遅らせます。
一方、自身の置かれた状況に気づいた桜島は、現状を打破するべく単独アタックを仕掛けました。
桜島を待ち、後続にどんどん追い抜かれていく更科。
しかしいっこうに桜島の姿は現れません。
桜島のアタックは潰され、余計に体力を消耗してしまったようです。
ようやくヘロヘロの桜島が現れたとき、メイン集団との差はかなり開いてしまっていました。
〈桜島がボロボロに[かもめ☆チャンス19巻](c)小学館/玉井雪雄〉
更科は桜島を全力で牽き、メイン集団を追い上げます。
激戦のHS争い
桜島が大幅に遅れたことで、勝敗のカギはHSを誰が獲るのかにかかることとなりました。
BSも、現在総合5位まで上がってきた小菅に期待をかけます。
HS前のスプリント勝負。
弾吉が小菅をアシストするために全力を尽くしますが、チャン(MITUWA)がマリオ(MITUWA)をアシストするついでに小菅に肘をあてて妨害し、マリオにHSを獲られてしまいます。
〈チャンが小菅を妨害[かもめ☆チャンス19巻](c)小学館/玉井雪雄〉
2位は吉沢、小菅は3位になります。
その様子を見ていた南部(ギアマン)は悔しがる弾吉と小菅にアドバイスします。
南部「マリオチームを確実に殺したければ、引き金は二度引かなきゃ」
小菅はラストのゴールに向け、マリオチームにリベンジを誓います。
更科の追い上げ
更科は必死に桜島を牽きますが、桜島が後れを取り、思うように差が縮まりません。
桜島はチームのために自ら沈み、更科に先に行くように指示します。
〈桜島が自ら沈むことを決意[かもめ☆チャンス19巻](c)小学館/玉井雪雄〉
更科が小菅に追いつけば、勝つための秘策があるようです。
桜島は自分の想いと秘策を更科に託し、更科は1人で集団を追います。
チームの優勝を諦めない比嘉監督は、限界ギリギリの弾吉に逃げ集団のペースを落とすよう指示します。
メイン集団を猛追し、差を縮めていく更科。
先頭集団では弾吉が牽くフリをしながらペースを落とします。
更科を合流させることが出来るのでしょうか。
【19巻のまとめ】
ツール・ド・北海道の第3ステージが終わり、依然として桜島が総合首位。
しかし、第4ステージでは桜島が他チームの徹底マークを受けて潰され、優勝争いから脱落。
桜島を牽くために後ろに下がった更科が先頭集団の小菅に追いつかなければ、BSの勝ちはありません。
チームの勝利のため、更科は集団を猛追。
先頭集団は弾吉が死力を尽くしてペースをコントロール。
果たして勝負の行方は。
次巻へ続きます。
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参考人生をやり直すためにツール・ド・フランスを目指す『かもめ☆チャンス』全20巻
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