薄幸サラリーマン更科二郎が、ひょんなことからロードレースを始めることになりました。
「更科の妻が失踪している」という深い闇が明かされた一方で、綿谷先生も含めサポートを得ていく更科。
部下の小菅も娘のふくのも手がかかる存在ですが、自転車に乗っているときだけは何もかも忘れられます。
乗鞍岳ヒルクライムで目標タイムをクリアした更科のもとに、半田から次の依頼がきます。
それはピスト乗りの息子勇二郎と対決し、勝つこと。
早速勝負をもちかける更科ですが、ロードバイクと勝手が全く違うピストに悪戦苦闘。
今度はピストの乗り方を特訓し始めるのでした。
7巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
変則アーレ―キャット
ピストの乗り方やテクニックを教わる更科ですが、勇二郎との再戦はロードバイクで臨むことを決めます。
〈ロードバイクでの勝負を決める更科 [かもめ☆チャンス7巻](c)小学館/玉井雪雄〉
勇二郎をロードに再転向させるためには、ピストvsロードの変則マッチで勝利することが必要、と考えたのです。
そして勇二郎との再戦。
ルールは
・全長60km、全5か所のチェックポイントを回るアーレ―キャット式
・2対2のチーム戦
・ロードチームは2人一緒に全てのチェックポイントを回るが、ピストチームは手分けしてよい
という変則マッチです。
ロードチームは更科と小菅、ピストチームは勇二郎と安井(モブ)が参加することとなりました。
〈更科・小菅vs勇二郎・安井の変則マッチが成立 [かもめ☆チャンス7巻](c)小学館/玉井雪雄〉
自分に絶対の自信を持ち、かつ安井には全く期待していない勇二郎は、安井に1か所だけ任せることにします。
ロードチームが勝利すれば勇二郎は親の言うことを聞く、ピストチームが勝てば晶が人質として勇二郎の好きなようにされるという条件のもと、勝負が成立します。
ヨーコの野望と小菅の過去
乗鞍岳でレポーターを務めていた益田・プルセギン・ヨーコは「3年でツール・ド・フランスに出場する日本人チームを作る」という野望のために選手を探していました。
最初にキャプテンとして目をつけたのは、乗鞍岳で準優勝し、現在は就職に向けてフリーとなっていた桜島。
続いて小菅の勧誘をするために、ヨーコは桜島と共に小菅の育った寺へ出かけ、偶然にも同じ日に近くで行われた更科たちの変則マッチを目撃することになります。
小菅は祖父が住職を務める寺の修行として7年間、自転車を鍛えていました。
毎日朝晩、山道を30kmずつ走り、雑用も兼ねていた小菅はそれに加えて町までの買い出し20km。
それが彼の実力につながっていたのです。
〈小菅の実力を支える過去を聞くヨーコと桜島 [かもめ☆チャンス7巻](c)小学館/玉井雪雄〉
更科・小菅 vs 勇二郎・安井 変則アーレーキャット スタート
そして勝負がスタート。
勇二郎はスタートダッシュを決め、安井は任された1つのチェックポイントを目指す一方、ロードチームは交通ルールを守らなければならないため、信号に捕まり出遅れます。
勇二郎が最初にピストには不利な山の上にあるチェックポイントを通過し、続いて安井も担当のチェックポイントをクリア。ピストチームが先行します。
ロードチームも信号の多く一番時間のかかるチェックポイントを通過し、そこから巻き返しにかかります。
安井は勇二郎の指示通り、ゴールに向かって待機。勇二郎とロードチームも1つずつチェックポイントを通過します。
楽勝とたかをくくる勇二郎でしたが、平地ですれちがったときに見たのは、トラックの後ろにベタつきして走るロードチームの姿。空気抵抗がないことで予想外のスピードをたたき出していました。
〈トラックの後ろにベタつきするロードチーム [かもめ☆チャンス7巻](c)小学館/玉井雪雄〉
そして、そのままロードチームが次のチェックポイントを通過。これで3対3と並びます。
アクシデントと運命の出会い
次にロードチームが目指すのは、山の上にあるチェックポイント。
小菅が寺での修行で鍛えた経験を活かし、貨物運搬用の急斜面を利用してショートカットしていきます。
無事に目的のチェックポイントについたとき、偶然にも近くを走っていたヨーコと桜島に遭遇。
ヨーコと桜島はお目当ての小菅との遭遇に驚きながらも、追跡を開始します。
時を同じくして、勇二郎も4つ目のチェックポイントを通過し、両チームとも残るは1つ。
そして偶然にも、同じチェックポイントが最後に残りました。
勝負中の更科と小菅は上ってきた急斜面を今度は降りていきますが、ここで更科のダウンヒルの才能が発揮され、本気の小菅よりも先行していきます。
そしてアクシデント発生。
小菅が更科のスピードに対抗しようとした結果、落車してしまいました。
バイクを修理している最中に、ヨーコと桜島が追いつきます。
これが、日本ロードレース界の新しい幕開けの瞬間となるのでした。
〈小菅の落車をきっかけに運命の出会いを果たす [かもめ☆チャンス7巻](c)小学館/玉井雪雄〉
最後のチェックポイント
最後のチェックポイントは急な坂の多い住宅街にありました。
ピストにはかなりキツイところです。
と、ここで予想外の展開が。
ゴールで待機していたはずの安井が、気を利かせて先に最後のチェックポイントを取ったのです。
勇二郎は安井と合流してゴールを目指しますが、1分30秒遅れてロードチームも最後のチェックポイントを通過。ゴールまで残り8kmの勝負となります。
勝負はトレインを組むロードの圧倒的有利。
すぐにピストチームに追いつき、抜いていきますが、勇二郎もタダでは負けません。
ロードチームのトレインの後ろにはりつき、ゴール前のスプリント勝負に持ち込もうとします。
〈ゴール前のスプリント勝負にもちこみたいピストチーム [かもめ☆チャンス7巻](c)小学館/玉井雪雄〉
チームの2台がともにゴールするのが勝利の条件。
お互いのチームの2台目、更科と安井が勝敗のカギを握ることとなりました。
【7巻のまとめ】
勇二郎をロードバイクに再転向させるため、ロードチーム(更科・小菅)とピストチーム(勇二郎・安井)の変則アーレ―キャットマッチがスタート。
互角の勝負が繰り広げられ、ゴール前のスプリント勝負へと進んでいきます。
また、ツール・ド・フランスに出場できる日本人チームを作るため、ヨーコは選手のスカウトを開始。キャプテンとして桜島を選び、他の選手として小菅を探しているところで、偶然にも更科たちのレースを目撃するのでした。
次巻へ続きます。
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参考人生をやり直すためにツール・ド・フランスを目指す『かもめ☆チャンス』全20巻
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