薄幸サラリーマン更科二郎が、ひょんなことからロードレースの特訓をすることになりました。
「更科の妻が失踪している」という深い闇が明かされた一方で、綿谷先生も含めサポートを得ていく更科。
部下の小菅も娘のふくのも手がかかる存在ですが、自転車に乗っているときだけは何もかも忘れられます。
晶との最終試練も突破し、ついに乗鞍岳ヒルクライムがスタート。
マークされて嫌がらせを受けつつも単独アタックを仕掛けて抜け出した更科に、法聖大の南部が喰らいつきます。
そしてヘアピンカーブにさしかかり…。
４巻のあらすじを振り返ってみましょう。以下ネタバレ注意です。
確実に相手を沈めるライン取り
箕輪が更科に指示した「アタックに喰いついてくる奴を確実に沈めるライン取り」の意味。
更科の疲労は蓄積していましたが、逆に無心になって箕輪の指示に全力を尽くします。
通常では考えられない無駄の多いライン取りに業を煮やした南部が更科を追い抜こうとしたとき、後ろに食らいついていた砂場が割り込み、南部と砂場が接触。
〈砂場が割り込んで南部と接触 [かもめ☆チャンス4巻](c)小学館/玉井雪雄〉
箕輪の思惑通り、後続の２人が落車して更科の一人旅が始まります。
救世主 小菅の登場
この時点の更科は全体の６位。
箕輪はすぐさま次の展開に備えて指示を出そうとしますが、もともと更科の目標は上位入賞ではなく目標タイムのクリアであること、砂場と南部を振り切ったことへの安堵感や前後に人がいないことからペースを落としてしまい、後続の集団に追いつかれてしまいます。
一度落としてしまったペースを再び上げるのは素人には至難の業。
そこに後ろの集団から飛び出してきた救世主が更科のもとへ現れます。
颯爽と現れたのは、小菅でした。
〈ペースを落とした更科のもとへ小菅が現れる [かもめ☆チャンス4巻](c)小学館/玉井雪雄〉
小菅は昨年の乗鞍岳ヒルクライムの優勝者であり、桜島にライバル認定されていたロードレーサーだったのです。
小菅は更科と並走しながら更科のバイクを調整し、更科をぐんぐん牽引します。
また、小菅の出場に気づき闘志を燃やす桜島も、後方から爆発的な加速を見せます。
〈小菅への対抗心で桜島が猛追 [かもめ☆チャンス4巻](c)小学館/玉井雪雄〉
桜島の過去
桜島は子供のころ、病弱の姉と共に叔父と叔母に引き取られ、貧しい生活を送っていました。
ロードバイクの才能に目覚め優勝を重ねていきますが、バイクを続けるにはお金がかかります。
姉は応援してくれますが、叔父の支援をとりつけるためにも負けることは許されません。
しかし、大学生のときに出場した全日本新人戦で小菅に敗れ、それから桜島は小菅にリベンジするためその影を追うようになります。
そして昨年の乗鞍岳ヒルクライムで再戦しますが、あえなく完敗。
大学４年になった桜島のもとにはロードレースのプロチームからもオファーが来ていますが、桜島は小菅へのリベンジで頭がいっぱいになるほど、今年の乗鞍岳ヒルクライムに賭けているのです。
小菅 vs 桜島 因縁のバトル勃発
小菅に引っ張られ、更科の位置は第二集団の前方。
そこに桜島も後ろから追いついてきました。
小菅に勝負を挑む桜島ですが、小菅は更科を牽いているためあっさりと拒否。
しかし、そのやりとりを近くで聞いていた弾吉が割り込むようにして勝負を焚き付けます。
弾吉「売られた勝負を受けないなんて、そんなの男とは言えねぇー！！」
弾吉は小菅たちにとって完全に部外者だったのですが、更科は小菅に桜島と全力で勝負するように指示（上司命令）します。
〈更科の命令で小菅と桜島の勝負に [かもめ☆チャンス4巻](c)小学館/玉井雪雄〉
小菅はすかさずアタックをしかけ、呼応するように桜島も反応。
更科と弾吉も必死に食らいつきますが、あまりのスピードについていけず、徐々に離されていきます。
先頭集団の駆け引き
雨が降り出し、先頭集団にも動きが出てきました。
試合巧者の林が先頭集団を巧みにコントロールし、体力を消耗した２人が脱落。
先頭集団を形成するのは林、尾崎、喜屋武の３人です。
そこに後ろからアタックをしかけて猛追してきた小菅と桜島が追いつき、再び先頭集団は５人に。
人数を振るい落とすため、今度は桜島がターゲットとして狙われます。
バランスを崩した桜島はかろうじて落車を回避しますが、タイヤが小さくパンク。
〈狙われてバランスを崩す桜島 [かもめ☆チャンス4巻](c)小学館/玉井雪雄〉
空気が抜け続けるタイヤでのヒルクライムで厳しい状況に陥ります。
尾崎もある程度は集団をコントロールするために林に協力していましたが、桜島が落車しかけたのを見てやりすぎだと感じ、逆境でもひたむきに走り続ける桜島に感化されていきます。
【４巻のまとめ】
ヘアピンカーブで南部を引き離したものの、ペースを守れず体力を消耗してしまった更科。
その前に小菅が救世主として現れ更科の順位を引き上げますが、ライバルの登場に闘志を燃やす桜島と小菅のバトルが勃発。
2人はそのまま先頭集団に追いつきますが、試合巧者の林に目をつけられた桜島にトラブル発生。
次巻へ続きます。
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参考人生をやり直すためにツール・ド・フランスを目指す『かもめ☆チャンス』全20巻
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