「猟犬商会」と「救世葬苑」との決戦では弥美姫が真名上を、荒邦が壺根を打ち倒す。
一方、澄彦は「猟犬商会」の“四天王”を一蹴し、因縁の相手である「救世葬苑」紫炎のもとへ。
しかし反撃を狙う敵勢力も孔蘭に狙いを定め、モラルが孔蘭を拉致。
孔蘭救出に向かいたい3年4組の前に「救世葬苑」の幹部らが立ちふさがるが、そこに殺し屋を引退した「猟犬商会」の貂礼と豹香が援護に駆け付けるのだった。
6巻のあらすじを振り返ってみましょう。
正親の手柄
貂礼と豹香を雇ったのは正親だった。
正親は荒邦を先に進めさせ、貂礼と豹香と共に敵を引き受ける。
弧堂兄弟の登場
孔蘭を拉致した「猟犬商会」モラルのもとに、「救世葬苑」の紫炎も合流。
実は2人は繋がっており、紫炎を追ってきた澄彦もその場に誘い出された。
モラルの口からは本名が弧堂由真であり、紫炎とは双子の兄弟あること、2人は尾噛組か呑頭会に殺されたとされる尽宮組本家の若頭・弧堂惣慈の息子であり、実は惣慈を手にかけたのは尽宮正人だと明かされる。
モラルは紫炎は、尽宮組を潰すためにそれぞれ尾噛組と呑頭会に潜入していたスパイだった。
モラルはさらに孔蘭も弧堂家の血を分けた妹であり、3年4組の「裏切り者」であったことを暴露。
つまり、孔蘭の双子である骨子もまた、弧堂惣慈の娘ということになる。
3年4組の面々は信じられずに茫然とするが、澄彦や荒邦らが真っ先に孔蘭を取り戻すべく動き出す。
荒邦は孔蘭を攫ったモラルを追い、澄彦は嘉柄らほかのメンバーを叱咤激励して孔蘭のもとへと急がせつつ、自分は紫炎と対峙するのだった。
澄彦と紫炎の激闘
澄彦と紫炎の戦いが始まった。
澄彦は修学旅行での雪辱を晴らすべく戦いながら優位に立ち、紫炎の脚の骨を砕くが、紫炎には全くダメージになっていない様子。
一方、モラルを追う荒邦たちは天井の崩落に巻き込まれそうになるが、弥美姫が食い止めた。
弥美姫はそのまま澄彦に加勢しようとするが、逆に紫炎にやられそうになる。
その時、母である真名上が弥美姫を庇って刺された。
最後の力を振り絞った真名上は、紫炎にもうやめてと懇願したが、紫炎は育ての親である真名上を斬り捨ててしまった。
澄彦は何度も紫炎に有効打を与えているのにも関わらず、全く効いていないのを見て、紫炎には痛覚がないことを確信。
澄彦は自分を犠牲にしてでも戦う覚悟を固め、また3年4組の皆の悩みを次々と解決してみせる荒邦への尊敬と信頼を胸に、紫炎との戦いに全力を注ぐ。
そして最後の一撃で刺し違えたと思われたが、真名上を斬った際に出来た刃こぼれのおかげで澄彦は致命傷を免れ、紫炎を撃破したのだった。
モラルを追い詰める
澄彦が紫炎を倒したその頃、荒邦たちはモラルのことをひたすら追っていた。
紫炎が倒されたことを悟ったモラルは爆弾のスイッチを取り出し、建物を爆破しようとするが、荒邦はその展開を読んでいた。
実は、雁楽はモラルが裏切っていることに気づいており、爆破によってすべてを締めくくることを想定して、イヤホンにダイイングメッセージと電波妨害装置を仕込んでいた。
それに気づいた荒邦はイヤホンを回収し、モラルに拉致された孔蘭の首元に仕掛けることで起爆装置を無効化したのだ。
モラルは孔蘭を突き放すと、荒邦が孔蘭を受け止め、そこに澄彦が合流し、形勢逆転。
だがそこへ、死んだはずの弧堂惣慈が姿を現すのだった。
死んだはずの弧堂惣慈
突然姿を見せた惣慈は、自分が由真・紫炎・孔蘭を動かしていた「裏切り者の親玉」であり、孔蘭に骨子を売らせた真の黒幕であることを明かす。
惣慈曰く、尽宮組は日本最大級の極道組織で「究極の家族」であり、その家長の地位を奪うのが目的。
そのために正人の妻を攫って自分の血を引く子供を産ませ、後継者候補のライバルである尾噛と呑頭が自分を殺すように仕向けさせ正人からの信用を地に落としたり、丈夫に組を辞めさせるため荒邦の母を殺させるなど、様々な企みを実行してきた。
結局はそれらの悪事が組長にバレ、尽宮組を継ぐことは叶わなくなったが、その代わりに自分の血を引く子どもたちだけで構成された“弧堂一家”を立ち上げ、その地位を奪い取ることを宣言。
紫炎や孔蘭は連れ帰り、跡目候補である骨子は殺すつもりの惣慈に対し、荒邦は堂々と「孔蘭は渡さない、アンタの娘は俺がもらう」と宣戦布告。
プロポーズまがいの言葉に孔蘭が赤面する一方、惣慈はモラルと紫炎を連れてその場からヘリで撤退していった。
こうして終業式の夜は終わるのだった。
尽宮組崩壊の始まり
孔蘭は3年4組の皆に自分の口から本当のことを話して謝罪。
今回の件で、尾噛と呑頭は組を破門され、猟犬商会と救世葬苑は摘発され、“反組長派”の組員もどんどん抜けて行っていた。
惣慈の思惑通り、尽宮組の崩壊が始まったのだ。
さらに組長である正人も行方をくらませているという。
孔蘭が謝ると同時に、荒邦も3年4組の皆の中に裏切り者がいることを探していたことを謝り、3年4組は孔蘭と荒邦の謝罪を受け入れた。
荒邦、デートに誘われる
一方、夏休みに入っても荒邦は骨子の警護のために学校に足を運ぶが、骨子は荒邦が自分に好意を寄せて会いに来ているのではと考え始める。
だが荒邦の「卒業してから告白する」という発言や強力な恋のライバル(正親)の存在もあり、骨子は自ら荒邦との交際に向けて攻めることを決める。
思い切って荒邦に「私と2人で夏祭りに行ってほしい」と誘う骨子。
荒邦も周りの生徒も、骨子からのデートの誘いに驚く。
だが澄彦いわく、その夏祭りは尽宮組の“反組長派”が仕切っているお祭りであり、荒れ模様となる予感がするのだった。
夏祭りと新たな謎
夏祭り当日、緊張する荒邦と浴衣で現れた骨子。
荒邦には屋台から多くの殺気を感じていたが、実際には骨子が尽宮組に接待されていた。
荒邦の父・丈夫が荒邦に声をかけ、丈夫の営む工務店の従業員で“元威吹組”の構成員らが祭りを仕切っており、尽宮組の中にはもう脅威となる“反組長派”は存在しないことを告げる。
それを聞いた荒邦は、骨子との夏祭りデートを楽しむことに決めた。
幼馴染である2人の出会いは、暴力団によって荒邦の母が殺された際に、丈夫が民事で裁判を争おうと赤羽法律事務所を訪ねたことがきっかけ。
骨子はその時から荒邦に好意を寄せ、荒邦の力になるために弁護士になる夢を持つようになったため、骨子にとっては忘れられない思い出なのである。
他方、デートを終えて骨子を家まで送って行った荒邦は、孔蘭たちに骨子の警護を引き継ぐ。
その際、荒邦は孔蘭に対し「澄彦のフリをして正親に近づいたのはやりすぎだった」と話しながら「裏切り者」から正親へのメールを見せる。
だが孔蘭にはそんなメールを送っておらず、メールを発信した裏切り者が別にいることが発覚するのだった。
【6巻のまとめ】
3年4組がモラルと紫炎との激闘を制し、連れ去られていた孔蘭も救出するが、ここで死んだと思われていた尽宮組の若頭・弧堂惣慈が登場。
「猟犬商会」のモラルと「救世葬苑」の紫炎は共に惣慈の息子に当たる双子の兄弟で、孔蘭と骨子もその妹だった。
惣慈はずっと尽宮組の家長の座を狙って裏切り工作をしてきたことや、その一環で荒邦の母も殺させたことも明かされる。
惣慈が「弧堂一家」として旗揚げして尽宮組と敵対することを宣言しながら、モラルと紫炎を連れて撤退していったことで終業式の決戦が幕を閉じた。
夏休みには荒邦と骨子の夏祭りデートが実現するが、そのとき孔蘭とは別の何者かが裏切り者として潜んでいる可能性が浮上するのだった。
【6巻の見どころ】
この巻の最大の見どころは、澄彦と紫炎の激闘です。
澄彦は過去の因縁を果たすべく紫炎と戦い続け、最終的には致命傷を免れて見事勝利を収めます。
特に、真名上が弥美姫を庇って刺され、紫炎が育ての親を斬り捨てるシーンは、痛々しさと感情の衝突が際立ち、物語のクライマックスを迎えます。
この戦いで澄彦の覚悟と仲間への信頼が明確になり、戦闘の背景に深い感動をもたらします。
さらに、弧堂惣慈の登場で物語が急展開を迎える瞬間も見逃せません。

次巻へ続きます。
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